第36話

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2024/05/26 06:42
黒尾「へぇ 研磨より強いのか?」






あなた「んーー、とび君に失礼なことを言っちゃうけど 総合的に見てやっぱり研磨の方が強いです」





孤爪「総合的?」





あなた「うん、体力とかテクニックは負けていないはずだけど 研磨は観察力に適してるでしょ? とび君にそこまでの目がないんだ」





山本「そんなことまで 理解してるのか…」





あなた「だから総合的ってこと」





孤爪「おれの得意なこと理解してるってことは 沢山見てくれたんだ」




あなた「当たり前だよ それに 見ないでって言われても 見ちゃうくらい研磨は強い選手だから」





黒尾「べた褒めだな 俺のことは見てくれてたのか?」





あなた「そりゃ 背高いから 見たくなくても視界に入ってきますよ」





黒尾「喧嘩売ってんのか?」




あなた「冗談ですって。 黒尾さんの特徴は少しだけだけど理解できたと思います。というか…音駒の特徴?」




山本「チーム全体のことまで観察してたのか!?」




あなた「そりゃあ 烏野のみんなに伝えるためですよ」





黒尾「……やらかしたか」





孤爪「ねぇねぇ 君から見た音駒の特徴ってなんなの?」





あなた「間違ってるかもだよ?」




山本「俺も聞いみたい 他の奴らからウチがどういう風に見られてるのか」





あなた「えっとですね……。まず初めに思ったのは レシーブがみんな上手なことですね。リベロの夜久さんを除いてもレベルが高すぎる。」





黒尾「ほーん、それで?」




あなた「次に思ったのは 研磨の 行動範囲が狭いこと そして全員が研磨を囲うようにプレイしてること」




孤爪「……」




あなた「それで最終的に 音駒は研磨を中心としたチームなんだなって思いました」





山本「ここまで 把握されてたのか…」




あなた「え 当たりだったんですか?」




黒尾「認めたくは無いが だいたい当たってるな」




孤爪「すごいね 当てちゃうなんて 才能あるよ」




あなた「そうかな? 小さい頃からやってるから 自然と選手を見る癖がついちゃってるんだよね」





孤爪「あなたはさ 音駒のこともっと知りたい?」





あなた「うん!!!教えてくれるの!?」





山本「は!?裏切りか!?」





孤爪「もちろん 教える訳には行かないけど…… だからさ おれの事ずっと見てて そうしたら音駒の強さわかると思うんだ」





黒尾「悪手だな…」





孤爪「使えるものは有効に使わなきゃ 今日本気出すよ あなたのために」





あなた「え ほんと!? じゃあ 研磨の本気見ておく!」




孤爪「うん おれのこと見てドキドキしてて」





黒尾「狙いはそれか」




山本「ドキドキ…!?!?どういうことだ!?」




黒尾「おいあなた」





あなた「あ、はい てか顔近…!?!」





黒尾「今日の試合 俺が勝ったら 朝約束したことしてくれ」





あなた「え あれ冗談じゃなかったんですか!?」




黒尾「当たり前だろ こんなチャンスを逃すわけが無い」





あなた「どういうこと…… 未来への予行練習的な?」




孤爪「約束って何」




黒尾「それは 俺とこいつの秘密だ」





あなた「ご、ごめんね? ちょっとこの件は研磨にも言えないかも…」




孤爪「そっか……」




あなた「ご、ごめんね!!」




山本「俺 話についていけない……」





あなた「あはは…… 山本さんとはあんまり話してないですもんね」




黒尾「じゃあ そういう事で 勝つために俺も本気だすから 見とけよ」




山本「お、俺だって!!! 今回はガチるから!!!!!」




あなた「わ、わかりました ちゃんと見ときますね」





孤爪「でも 俺優先だよ?」




あなた「うん 当たり前じゃん 今一番気になるの研磨なんだから」




黒尾「語弊しか生まれてねぇ」




山本「おい 研磨ずるいぞ!!!」





黒尾「じゃあ 俺は実力であなたの気を引くなんせ俺は主将だ 目を逸られるわけねぇよな」





あなた「た、たしかに?」







あなた「あ!!!」





山本「ど どうした!?」





あなた「潔子先輩だ!!!!!あ、あの人がもう1人のマネージャーです!!!」





黒尾「へぇ 顔整ってんな」





山本「!?!?!? 烏野はマネージャーに美人しかいないだと…!?」





あなた「そうなんです!!潔子先輩ちょーー美人なんです 多分学校内トップですよ」





山本「だろうな…」




あなた「あー! もしかして 一目惚れですか?山本さん」




山本「い、いやそんなわけじゃない!!それに俺はもう 一目惚れを3日前にしたから…」




あなた「え!?!? 誰なんですか!?」





山本「………鈍すぎる」




黒尾「山本ー これがこいつの通常運転だぞ」




孤爪「まぁ しょうがないよね 山本はおれよりかはあなたと話してないから」




山本「鼻につく言い方だな…」





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