ルーくん、体が…
真っ二つに…
なら、ルーくんの身体は無事ってことだよね…?
良かった…。
ルーくん、だって、乗っ取られてるだけで
こんな、散々酷いこと言われて
助けてあげないと、いけないのに
手を引っ張られ、あたしはルーくんから遠ざかっていく。
どうか、ルーくんが助かりますように
☆。.:*・゜
[ソレイユ視点]
僕は緋央さん、餅丸さん、白井姉妹と一緒に屋上に逃げ込みました。
少し焦ったような表情をうかべる餅丸さん。
それもそうでしょう。大切な弟がこの場にいないのですから
それは、大丈夫なのでしょうか…?
確かに餅丸さんは殺し屋だからルアさんに負けるようなことはなさそう…でも、それでもルアさんが勝つ可能性だってある
そういって餅丸さんは僕の声も聞かずに扉を出てしまった
☆。.:*・゜
ダイニングに行くも、アイツの気配はしない。
クソ、どこに行ったんだ…?
初めて裏を取られた…。
こいつ、そんな実力無いはずだぞ
この違和感、だいぶ前から覚えていたが
やはり、これは…ただの違和感じゃなかった。
確信に変わった。
コイツ…"逢栗じゃない"。
ナイフを取り出し、構える。
中身が違えど能力は同じはず。逢栗が俺に勝てるほどの実力には…見えない
なんでよりにもよって、コイツなんだよ。
違う人間なら躊躇いなく戦えたものの…。いや、黒幕はそれを狙っていたのか…?
もちが、この中でも相当な殺し屋だと気づいたのか。だから出来るだけ殺しにくい逢栗を犯人にして、
…まるでクズだ
絶対お前が言わなそうなそのセリフ。
全く信頼性がないな。
ならもちは救ってやるよ、お前の事。
そして、黒幕だとか言うやつも
全員、ぶっ殺してやる。
☆。.:*・゜
2人目[睦月 逢栗]
NEXT→ソレイユ過去編のち、「16話:絶望」。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!