あなたの下の名前 side
本音を軽く聞こえるように偽って、放ったこの言葉。
この気持ちは絶対バレてはいけない。
叶を苦しめてしまうから。
だって、好きな人の苦しむ顔を見るのが1番嫌でしょう?
叶 side
in 叶の部屋
お酒で潰れて寝ている君に声を掛ける。
今日はやけにお酒を飲むスピードが早かった。
何かあったのだろうか...。
声を掛けても返事は返ってくるわけもなく、
ただ静かな部屋に僕の言葉だけが鮮明に響いた。
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今日はくろなんの撮影だった。
朝珍しく葛葉と会ったから一緒に事務所へ向かった。
長年一緒にやってるせいか、こういう時とても勘が鋭い。
やば、声出てた
あなたの呼ばれたい名前ちゃんが、誰かに取られる、?
確かにあなたの呼ばれたい名前ちゃんの事を好いている人はたくさんいる。
その中に僕みたいに恋愛としての好意を持っている人がいることも分かってる。
けど_________
反論の勢いが徐々になくなる葛葉を不思議に思って、
声を掛けると、どこかを1点に見つめていた
何だと思って葛葉が見ているところを見てみると、
もちさんとふわっち、そして楽しそうに笑う君。
心が痛んだ。
さっき葛葉に言われたことがもっと現実味になってきて、
目の前に突きつけられたような気がした。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。