そう言って母さんは俺の頭を優しく撫でてくれた。
何気に、俺が1番貰いたかった言葉はこれなのかも。俺もすごい普通の人間だよね。わら
クシャッとすげー嬉しそうに笑う母親が俺にとっては生きがいみたいなもので、大好きだった。
目の前の顔に白い布をかぶせた、当時俺より一回り大きかった体。
子供の頃の記憶なんて少ししかないけど、この光景はすごい覚えてた。脳裏に焼き付くほどの、消し去りたいレベルの過去。
「ご愁傷様です。」次々と色んな人から言われるこの言葉。耳にタコができるくらいの言葉。最愛の人を失った俺には、お店でかかってる曲くらいどうでもいい音として聞き流してた。
焼いて、箸で1つ1つ入れた骨。
壺に入った遺骨は、気持ちのせいもあったのか、はたまた小学生の小さな身体からしてか、とても重く感じた。
涙は1粒として出ない最低な自分。母親の言ってた思いやりのある子からはかけ離れてる事にかなり絶望した。
全然あの人の言ってた事をできてない。こんな所でも、俺はデキナイ子。嫌気がさす。
数日して、父親が不振な動きをしていたため、父親について行った。
遺骨を持って黙りこくっている。やっぱりあの人も人間なんだなって鼻で笑った次の瞬間。
バリィン!!!!
え。
頭が痛い。
屁理屈だ。
腹が立つ。
訳が分からない。
もう、考えるの、疲れた。
何が正解なのかわかんねぇや…。
………全員消えちゃえよ。
洗脳じゃないか、って思うほど言われたこの言葉は、今の俺の人生そのものになりつつある。
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次回、第五十四話













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。