走って走って、疲れきった夜
そう。お祭りの夜
含み笑いを浮かべ、隣に立つ友人にそう言う。
私達は、神社の裏にやってきた。
絆家…私達の一族には、特殊な力がある。
神社の裏にある地蔵、
これに触れると…
眠っている死者の魂たちを、呼び起こすことができる。
起こされた魂は一時間程度で消えるので、何の問題もない。
私達は、この魂を呼び起こすという遊びが大好きだった。
息をのみ、目の前に置かれた地蔵に軽く触れる
ぱ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ッ !!
薄黄緑色に光る蛍と共に、半透明の沢山の何かが宙を舞った
魂だ
米将軍の瞳には、無数の光が宿っている
きっと私も、そうなんだろうな。なんて
ふと、もう片方の隣から声が聞こえた
少し高くて、落ち着いた声
声のした方を見ると、そこには私よりも背の低い少年が居た
警戒の視線を向けると、その少年は無邪気に笑って上目使いで私を見た
にこ、と可愛らしい笑みを浮かべる少年。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!