第28話

9日目②
365
2025/09/18 07:00 更新
【ころんSIDE】



生ぬるい風が吹き抜ける夜の屋上。

…本気でここから行くの?



教室の電気は付けてこなかったから、すぐそこに広がるのは真っ暗闇。



地面が見えなくて、余計に怖くなってしまう。





しっかり縄掴んでたら大丈夫だから!…多分
多分付け足さないで…
っ…よし、こっち結べたで
後は降りるだけですね
…よし、行くぞ



そう言ってさとみくんはなんの躊躇も無く、床の下へ消えていった。



ッちょっと!!心の準備させて、!!
そんなのしてたらすぐ殺されるぞ
そうだけどさ!!
…よい、しょ
え゛、ちょっとなーくんも行っちゃうの?!
うん…最初は死ぬ程怖かったけどさ
1周回って無になった
嘘やん…
はいはい、ころんも頑張れ!
傍観者が言うなよ!
待ってるだけの癖に!!


責め立てると、るぅとくんがむっとした様子て腕を組む。


何言ってるんですかころちゃん
僕らずっとここで待つ訳ですし、入口一つしかないんですから
誰か来たらその時は死ですよ?
…うわ
それよりかは良いでしょ?
…クソがッ!


そう吐き捨てて、僕も縄に手を掛けた。


おっ、ヤケクソ!
頑張ってくださいね〜




頭の上から降り注ぐ2人の声を聞きながら、





僕は縄を握りしめて、恐る恐る夜の闇の中へ身体を沈めた。







校舎の下には、案外すぐに到着した。




思ったより高く感じなくて拍子抜けしてしまう。




そのまま運動場を突き進んで、反対側。




僕らの目いっぱいに、旧校舎が映った。



…ここが、旧校舎
建物は昼の時と一緒か
鍵は?


ドアを覗き込むと、そこには壊れた南京錠。



そっと取り外して、ドアに手をかけた。



…開けるぞ
…うん
…ッ、



蝶番の軋む音が大きく響く。




案外あっさりと、旧校舎のドアは開け放たれた。




さとみくんが先陣を切って入る。




入って___そのまま立ち止まった。





…あれ?


…さとみ、くん?




反応が無い。




もしかして何か居たんじゃ…?



さとみくん?



なーくんが中に入ろうとしたのが視界に入って、慌てて後を追う。




そして、旧校舎に足を踏み入れた瞬間。







…ッ、?!




身の毛がよだつような感覚が走った。



同時に、上から何かに押さえ付けられたかのように身体が重くなる。



空気の流れがない。



吸った酸素が肺に届いてない感覚がする。



凄く…息苦しい。



ッ…なに、これ…!


思わず声が漏れた。



これ、ここ来たら駄目だった系かな
…いや、鍵空いてたから大丈夫だと思う
進もう。取り敢えず手分けはしない
 


奥に、職員室が見えた。




重い足を1歩1歩動かして、ドアを開ける。




そこには、普段と変わらない…少し荒れた職員室の姿。




…ッはぁ、ここ探そう




さとみくんの息が上がっている。




とは言え僕も結構限界だ。




酸欠で、頭があんまり働かない。





…ッ、


覚束無い足取りで、引き出しを開けていく。




…残りのカラダは、頭か。




頭が入りそうな場所…




引き出しを片っ端から開ける。





…ない、ッ




普通に机の下とかにあったりして。




そう思って覗き込むと。






…?




じっと見つめる、2つの目が見えた。




小さな女の子と、視線がかち合う。




彼女は真っ白な洋服を着ていて、




その顔はまるで、_____





ッうわぁぁぁぁ?!?!!
ッ?!どうした!!
なに?!


2人が駆け寄ってくる。



そこッ、赤い人…みたいな子が…!!!
え?
…っ、あれ…?
居ない?




…いや、確かに居たはずだ。




確実に目が合った。




しかもあの目、どこかで見た気がする。










…そうだ、放送室!!!
え?
前、僕が放送室に入ろうとして殺された時に、一瞬見えた子だと思う
…けど、消えたのか



あの子は敵か、味方か。





そもそも、このカラダ探しのクリア条件に関わっているのかさえ分からない。




それでも、点と点が線になった事に少し喜んでいると。





???
『赤い人が____
















???
旧校舎に現れました』



…え、?
…ッ、?!
来た、か…





恐れていた事が、起こってしまった。




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