カフェで閑也がバイトし始めてから、数週間。
最初はぎこちなかった閑也も、少しずつバイトに慣れてきた。
カウンターの中。
閑也はトレーを持って歩き出す。
しばらくして戻ってきた閑也。
閑也はもう一度ラテを作る。
ミルクを注ぐ。
ふわっと綺麗な泡ができた。
如恵留は嬉しそうに笑った。
閑也side
先輩に褒められると…なんか嬉しい
その日の休憩時間。
店の裏口の階段に並んで座る二人り
如恵留はコーヒー、閑也はカフェオレを飲んでいる。
少しの間。
如恵留は少しだけ照れた。
閉店後。
店の片付けをしながら。
如恵留はひょいっと取って置く。
二人で笑う。
帰り道。
たまたま駅までの道が同じだった。
夜の道を並んで歩く。
少し静かな空気。
如恵留は少し驚いた顔をした。
少し照れたように笑う。
少し沈黙。
駅が見えてきた。
二人で笑った。
その帰り道から。
二人は、よく一緒に帰るようになった。
バイトの話。
大学の話。
くだらない話。
気づけば、自然に隣にいる存在になっていた。
まだ恋とは呼ばないけれど。
でも。
如恵留は思う。
閑也くんといると落ち着くな
閑也も思う。
もっと先輩と一緒にいたい。
2人の距離は、
少しずつ、確実に近づいていった。
まだ誰も気づかないくらい、
ゆっくりと。
恋になる、少し手前で。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。