第68話

66 ~you~
694
2026/02/23 02:21 更新








振り返るとそこには









ジョンハン
ジョンハン
やっと会えた…


少し息を乱したジョンハンが立っていた。

(なまえ)
あなた
どうして、ここに…?
ジョンハン
ジョンハン
お店行ったんだけど、いなくて
(なまえ)
あなた
あ、うん……今日は色々あって休んだの
ジョンハン
ジョンハン
…風邪?


ジョンハンは私の目をじっと見つめて、そう尋ねた。

(なまえ)
あなた
…まあ、そんな感じ
ジョンハン
ジョンハン
大丈夫?



優しく心配してくれるジョンハン。
でもすぐに、その視線は私の手元へと落ちる。

次の瞬間、顔色を変えて駆け寄り
少し戸惑いながらも、私の手首をそっと掴んだ。



ジョンハン
ジョンハン
……指、どうしたの
(なまえ)
あなた
あ、これ?さっきちょっと
ジョンハン
ジョンハン
なにされたの
(なまえ)
あなた
……えっ?


遮るように重ねられた言葉。
ジョンハンの目が、ゆっくりと指から私の瞳を捉える。


ジョンハン
ジョンハン
ミンギュに、なにかされたの



少し焦りを滲ませた、低い声。

(なまえ)
あなた
なんで…ミンギュ?
ジョンハン
ジョンハン
少し、聞いた



ジョンハンはそれ以上言わず、口を閉じた。


(なまえ)
あなた
…何を聞いたのは知らないけど
違うよ、これは私の不注意で火傷したの
ジョンハン
ジョンハン
…本当に?
(なまえ)
あなた
本当だよ。なんで疑うの?
この包帯だって、
ミンギュが巻いてくれたんだよ


ミンギュはこんなに優しいのに。

どうしてそんな目をするの。


(なまえ)
あなた
酷いよ、ジョンハン



本当はこんなこと言いたくないのに、口走ってしまう。


(なまえ)
あなた
ミンギュのこと、何も知らないのに



優しく掴まれていた手首を振りほどいた。


ジョンハン
ジョンハン
…決めつけるような言い方して、ごめん。



そう謝るジョンハンが、今どんな表情をしているのか
見なくても、なんとなくわかってしまうから


顔を上げることができないまま、一歩後ずさる。


(なまえ)
あなた
…もう、行くね




そう言って、踵を返そうとした



その時だった。




ジョンハン
ジョンハン
好きなんだ





背中越しに届いたその声に、足が止まった。




ゆっくり振り返ると
風が吹いて、ふわっと髪が揺れる。





そして今度はもっと、はっきりと聞こえた。





ジョンハン
ジョンハン
あなたが好き
(なまえ)
あなた
……えっ?
ジョンハン
ジョンハン
だから、放っておけない


真っ直ぐな瞳が私を離そうとしない。


ジョンハン
ジョンハン
困らせてごめんね。でも


一瞬だけ視線を落として、また私を見る。

ジョンハン
ジョンハン
好きだからこそ
ずっと笑っていてほしいんだ




笑っていてほしい?




"他のやつにヘラヘラするな"




ふいにミンギュに言われた言葉を思い出す。



ジョンハン
ジョンハン
辛いなら、ちゃんと辛いって言って




ジョンハンの言葉ひとつひとつが
私の胸の奥を、ゆっくり溶かしていく。


目の前が滲んで
気付けば、涙が頬を伝っていた。




(なまえ)
あなた
……もっと早く、出会いたかった

プリ小説オーディオドラマ