強者達の会話を見耐えて少し気分が下がったまま教室に行く。教室にはきっとまだ誰もいない。強者達は校内を散歩しているのだ。弱者にとっては辛すぎるけど。校内散歩してんじゃねえよ、マジ。
弱者の子達と喋るのは楽しい。弱者の子は皆やっぱり優しい。ただ弱者の子も、もしかしたらいつか強者側に行ってしまうのかもしれないけど。まあ、私には止める権利はない。
今こうして楽しく会話が出来ているだけで充分だ。
やっぱり教室に入った後に何も会話が無いのは寂しいところがある。今日は私よりも早く来ている子がいたから『会話をしない朝の教室で黙って過ごす』という寂しいことは無事、実現せずに終わった。
嘘だろ。嘘だろ。嘘だろ。嘘だろ。嘘だろ!?
ヤバいヤバいヤバい。ちゃんとヤバい。うわっ、早く別のフロアに行って欲しいせいで幻聴が聞こえてきた…。て、あれ?いるじゃん!ヤバい!!!終わった!!!!
キュッと…!
よし!閉めれた!
ふう…。これなら間に合うかな…
さて、教室に帰るとするか…!
トコトコトコ…
ドンッ💥
え!?今絶対こいつわざとぶつかってきた!!
何、こいつ感じ悪っ!
って…。え、?
トクンッ
トコトコトコ…
“彼”が歩いて私の元から離れて行く。
あれ…?私、どうしちゃったんだろう。
彼を見ていたら心臓がトクンッと跳ねた気がした。どうしてこんなにドキドキ…?するの?本当に私、どうしちゃったの…?
!!!
お、落ち着け!ぱっと見あの素っ気なさで弱者に見えるけど、あの空気感は強者だ。待ってよ、私、あの人に、彼に、強者に…ぶつかって心配されただけで強者を好きになったの…?一目惚れ、したの?
否。私がぶつかったんじゃない。彼からぶつかって来たんだ。ぶつかった時、何かされた…?でも体調にこれといって変化はない。
この後体調が狂うの…?分からない。怖い…。
一体彼は何が目的で私にぶつかったの_?












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。