第342話

グループ戦
8,878
2019/11/27 13:30






side:西畑













朝からダルいし体重いなって思ってたんやけど


俺1人のために位置ずらすわけにはいかんし


家出るときは微熱やったから


マスクしとけば大丈夫やって思ってた 。


やけど体の悪さはどんどん悪化していく一方で 。


あなたはそれに気づいて


俺を無理やりソファーまで連れて行った 。













































『 ごほっ 、っげほ 、』



佐藤「 ん 、(体温計を渡す)」



『 、、、げほっ 、』



佐藤「 、、、はぁ 、」






























































正直に言うと 、体温測る力ですら


もう残ってへんねん 。結構しんどい 。


なんて思ってると後ろからあなたの手が


ニュッと伸びてきてそのまま俺の服引っ張って


体温測り始めやがった 。は 、なんなんこの体勢 。


バックハグ状態やん 。待ってみちながと流星


そんなニヤニヤせんといて 。ちゃうから 。


丈くんスマホ向けるのやめて 。ちゃうから 。


恭平そんな拗ねんといて 。ちゃうから 。


はっすんせんべい食わんで 。音うるさいから 。



































































大橋「 (バリボリバリボリ)」



『 、、、けほっ 、』



" ピピピッピピピッ "



佐藤「 … ほんまアホちゃう?
38度とか絶対しんどいやん 」



大西「 38 … ?!大ちゃん
それもう帰った方がええて 、!!」



『 大丈夫 、やしっ 、… 』



佐藤「 マネに車お願い
するからそれで送ってもらい 」



『 っええて 、!!!
勝手なことすんなっ 、!!!』


































































俺はあなたが握っていた携帯をはたき落とした 。


ごめん 、我に返ったら多分弁償するわ (


やけど今は 、お願いやから強がりでいさせて 。





























































『 別に普通に踊れとるやん 、!!!
何がいけないん 、?!誰にも
迷惑かけてないやんか 、だからっ 、
げほっ 、だから 、!!!!!!』



佐藤「 西畑 」



『 っ 、… ごほっ 、げほっ 、』



佐藤「 … 今はグループ戦やから 。
もう 、もう去年とは違うから 。
個人で戦わなくてええの 。
個人で抱え込まなくてええの 。みんなに
頼ってええねんて 、グループなんやから 」



























































… あなたはほんまにずるい 、


慣れてるっていうか 、俺の扱いを分かってる 。


俺をなだめるように座らせてどこから取り出したか


分からない冷えピタを俺のデコに貼った 。


ジュワッと感じる冷たさが妙に落ち着いて


なぜか涙がボロボロと溢れてきたんや 。


訳わかんなくて頭をぐしゃぐしゃにしてから


パーカーのフードを深くかぶった 。





















































佐藤「 ほんま人には頼れって
言うくせに自分は頼らんのな 」



『 … っさい 、ズズッ 、』



佐藤「 何がうるさいじゃボケ 」



『 自分が頼るように
なってからボケゆえアホ 、』



佐藤「 なっ 、ほんっまに今日
コンサートやったら無理やりにでも
帰らせてたからなお前!!!」



『 … それでも我慢して立つの知ってるやん 。
ってかあなただってそうするやろ 、』



佐藤「 … 調子乗んなチビ 」



『 チビ言うなブス 』



佐藤「 なんやと 」



大西「 ああもう!黙って聞いてれば2人とも
口悪すぎやから!!!!!アイドルなんやし
もうちょい直して!!!分かった?!」



佐西「『 … ハイ 』」

























































あなたは流星に連れられて練習に戻ってった 。


ソファーから見るなにわ男子は楽しそうで 、


俺らこんな風に見えてるんやなあって感じた 。


やっぱり最強な8人組やな 、なにわ男子は 。













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