橋本side
周杜はそのままソファで横になった。
照明を落として、カーテンも閉めると
すぐに目を閉じて、呼吸が深くなった。
俺らは顔を見合わせて小さく息を吐いた。
俺は冷却シートを持ってきて周杜の額にそっと貼った。
夕方。
リビングにオレンジ色の光が差し込んでいる。
俺は時計を見て立ち上がった。
二人でソファの横にいくと
周杜は同じ体勢のまま眠っていた。
でもさっきと違う。
頰が赤い。
額に浮いた汗。
呼吸が少し速い。
目を開けないまま素直に脇を少し開ける。
その動きはもう元気な周杜じゃなかった。
そうやってしのが話している横で
俺は周杜の脈を取る。
それからしばらくしてしのが
薬と水を持ってきてくれた
そうやって飲み終えるとまた周杜は目をつぶった。
夕方の光がゆっくりと影に変わっていく。
次起きたときには解熱剤が効いているいいな。
解熱剤を入れてからしばらく経った。
俺は時計を見てもう一度周杜の額に手を当てる。
触れた瞬間にわかる。
熱の質が変わっていない。
しのも首元と脇に手を伸ばした。
体温計を差し込む。
その数字を見て、俺らは無言になる。
やりとりは短い。でも判断は一致していた。
篠塚side
将生が出ていった後
リビングはしんと静かになった。
俺はソファの横に座り、周杜の様子を見続ける。
ブランケットを少し寄せて
首元だけ汗を拭く。
ストローを口元に運ぶと
周杜はゆっくり水を含んだ。
それを冗談とも本気とも取れる声でわざと言うと
周杜はかすかに口角をあげた。
そんな話をしていたとき、
玄関の音がして将生が戻ってきた。
手には必要なものが揃っている
将生がまず血圧計を巻く。
次に聴診器。
俺は背中、胸、左右順に当てていく。
異音は特にない。
呼吸が浅いくらいだった。
俺は首元にそっと触れた













![まさき[短編集]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/ZNnNW3qsarfytcLipf9qdAtLVMh2/cover/01JZ2XXRSPJQFP1CEZ1E5FQJRA_resized_240x340.jpg)


編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。