第68話

66(高熱💛⑥)
803
2026/03/01 17:35 更新
松島side

翌朝。

点滴の滴が一定のリズムを刻んでいる。
将生は周杜の額に手を当てしばらく動かなかった。
橋本将生
橋本将生
下がってきたね
篠塚大輝
篠塚大輝
うん、だいぶ下がったな
体温計の数字は37度台後半。
高熱特有の刺すような熱はもうない。
松島聡
松島聡
山超えたね
そんな僕たちの声が聞こえたのか
周杜がもぞっと身体を動かす。
猪俣周杜
猪俣周杜
聡くん…
松島聡
松島聡
ん?いるよ
呼ばれたからすぐベッドの横にいく
松島聡
松島聡
どうした?
猪俣周杜
猪俣周杜
もう…あつくない?
松島聡
松島聡
うん、もう下がってきてる
額をそっと撫でる
そうすると周杜は僕のその手に
自分から頰を寄せてきた。
猪俣周杜
猪俣周杜
…よかった…
安心したみたいに息を吐いて
また目を閉じた。
昼前。

お粥の器を持って周杜の部屋にきた。
松島聡
松島聡
食べられそう?
猪俣周杜
猪俣周杜
そーくん食べさせてくれる?
松島聡
松島聡
すっかり甘えん坊さんだね?
もちろん食べさせるよ笑
こんな可愛い子のお願い
断るお兄ちゃんはいません!笑

スプーンに少し掬って口元に運ぶ
猪俣周杜
猪俣周杜
あー…パクッ
周杜はニコニコで口を開けて食べてくれた。
猪俣周杜
猪俣周杜
おいしい
松島聡
松島聡
ほんと?よかったぁ
猪俣周杜
猪俣周杜
そーくんのおかゆ、やさしい
松島聡
松島聡
優しいの?笑
猪俣周杜
猪俣周杜
うん、味がやさしいの
なんて可愛いことを言いながら食べ進めてくれた。
猪俣周杜
猪俣周杜
もうお腹いっぱい
松島聡
松島聡
よく食べたね
ゆっくりではあったけど
よそった分は完食。
猪俣周杜
猪俣周杜
聡くんありがとう
松島聡
松島聡
どういたしまして(ニコッ
橋本side

午後。

リビングで俺が座っていると
他の椅子に座っていた周杜が近づいてきた。
猪俣周杜
猪俣周杜
将生くん、ここ…
橋本将生
橋本将生
いいよ、おいで
俺は何も言わずに腕を回す
猪俣周杜
猪俣周杜
あったかいね、将生くん
橋本将生
橋本将生
周杜のほうがあったかいよ?笑
でも少し顔色良くなったね
そのまま周杜はニコニコしながら
俺の胸に頭を預けていた。

時々俺の顔を見てはニコって笑うから
こっちのほうが照れてしまう。
猪俣周杜
猪俣周杜
ここ、落ち着くねぇ
橋本将生
橋本将生
そりゃよかった笑
周杜もう眠くないの?
猪俣周杜
猪俣周杜
うん。
だってずっと寝てたもん
橋本将生
橋本将生
そっか。
そのわりには目とろんって
してますけど?笑
猪俣周杜
猪俣周杜
いーの!
橋本将生
橋本将生
はいはい笑
それからしばらくトントンしながら
お話をしていると
やっぱり眠かったようですぐに眠ってしまった。
篠塚side

夜。

自分の部屋で明日提出のアンケートを書いていると
猪俣周杜
猪俣周杜
大輝、眠い…
周杜はドアを開けてそれだけ言った。
篠塚大輝
篠塚大輝
あれ、聡さんと将生は?
さっきまでリビングで話していたはずだけど…
猪俣周杜
猪俣周杜
そーくん電話。
将生くんお風呂。
篠塚大輝
篠塚大輝
で、周杜一人ぼっちなん?笑
猪俣周杜
猪俣周杜
うん、だから来た
篠塚大輝
篠塚大輝
そうなんや笑
いいよ、おいで
俺はそのまま手を少し広げると
周杜はすぐに抱きついてきた。

まだ若干幼いみたい。
篠塚大輝
篠塚大輝
だいぶ熱下がったな
猪俣周杜
猪俣周杜
うん、楽になったよ
篠塚大輝
篠塚大輝
ほんま?
ならよかった
猪俣周杜
猪俣周杜
大輝の抱っこ、好き
篠塚大輝
篠塚大輝
いきなり何言ってん笑
普段の周杜の口からは
想像できない言葉が飛び出してきて
少しびっくりしたけど
まあ、正直嬉しい、、笑
それから少し話して
周杜が本格的に眠そうになってきたので
ベッドに下ろすと
慌てて俺の服を掴んできた。
猪俣周杜
猪俣周杜
だめっ
篠塚大輝
篠塚大輝
俺も寝るから大丈夫やって
俺も一緒に横になり
周杜を胸に抱えた。
猪俣周杜
猪俣周杜
しのもあったかいねぇ
篠塚大輝
篠塚大輝
俺はカイロか?笑
猪俣周杜
猪俣周杜
うん
いつも通り猪俣ワールド炸裂。
でもやっぱり眠いようで
目を閉じたから寝たんかなぁなんて思っていたら
猪俣周杜
猪俣周杜
俺、怖かったの、昨日。
篠塚大輝
篠塚大輝
うん?
猪俣周杜
猪俣周杜
ずっと真っ暗でね。
でもみんないてくれた
篠塚大輝
篠塚大輝
そうやな…
いてくれたな
猪俣周杜
猪俣周杜
うん、だから嬉しかった
なんてまた目を開けてうるうるしながら
話すもんやから
そっと俺は背中を軽くさすっていると
安心したように眠った。
周杜が眠ったあと
リビングで俺ら3人で少し話す。
松島聡
松島聡
今日のしゅうちゃん可愛かったな笑
篠塚大輝
篠塚大輝
めちゃめちゃ甘えん坊でしたね笑
橋本将生
橋本将生
珍しいもんなぁ笑
可愛かった
篠塚大輝
篠塚大輝
でも明日にはうるさそうやな
松島聡
松島聡
あの感じだと明日には
よくなってそうだもんね笑
そんな話をしながら
俺らは周杜の部屋の方を見る。
橋本将生
橋本将生
まぁ周杜はうるさくないとね笑
篠塚大輝
篠塚大輝
誰が言ってんねん笑
橋本将生
橋本将生
はぁ??
松島聡
松島聡
ほらぁ!周杜起きちゃう!
もちろん、翌日にはいつも通りの
うるさい周杜が起きてきた。

相変わらず騒がしいけど
その騒がしさが俺らっぽいんよな。

ずっと元気でいてほしいけど
たまには年下の俺にだって甘えてくれていいんやからな
なんて柄にもなく思った出来事でした。

まだ少しだけ、弱いままで(完)

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