松島side
翌朝。
点滴の滴が一定のリズムを刻んでいる。
将生は周杜の額に手を当てしばらく動かなかった。
体温計の数字は37度台後半。
高熱特有の刺すような熱はもうない。
そんな僕たちの声が聞こえたのか
周杜がもぞっと身体を動かす。
呼ばれたからすぐベッドの横にいく
額をそっと撫でる
そうすると周杜は僕のその手に
自分から頰を寄せてきた。
安心したみたいに息を吐いて
また目を閉じた。
昼前。
お粥の器を持って周杜の部屋にきた。
こんな可愛い子のお願い
断るお兄ちゃんはいません!笑
スプーンに少し掬って口元に運ぶ
周杜はニコニコで口を開けて食べてくれた。
なんて可愛いことを言いながら食べ進めてくれた。
ゆっくりではあったけど
よそった分は完食。
橋本side
午後。
リビングで俺が座っていると
他の椅子に座っていた周杜が近づいてきた。
俺は何も言わずに腕を回す
そのまま周杜はニコニコしながら
俺の胸に頭を預けていた。
時々俺の顔を見てはニコって笑うから
こっちのほうが照れてしまう。
それからしばらくトントンしながら
お話をしていると
やっぱり眠かったようですぐに眠ってしまった。
篠塚side
夜。
自分の部屋で明日提出のアンケートを書いていると
周杜はドアを開けてそれだけ言った。
さっきまでリビングで話していたはずだけど…
俺はそのまま手を少し広げると
周杜はすぐに抱きついてきた。
まだ若干幼いみたい。
普段の周杜の口からは
想像できない言葉が飛び出してきて
少しびっくりしたけど
まあ、正直嬉しい、、笑
それから少し話して
周杜が本格的に眠そうになってきたので
ベッドに下ろすと
慌てて俺の服を掴んできた。
俺も一緒に横になり
周杜を胸に抱えた。
いつも通り猪俣ワールド炸裂。
でもやっぱり眠いようで
目を閉じたから寝たんかなぁなんて思っていたら
なんてまた目を開けてうるうるしながら
話すもんやから
そっと俺は背中を軽くさすっていると
安心したように眠った。
周杜が眠ったあと
リビングで俺ら3人で少し話す。
そんな話をしながら
俺らは周杜の部屋の方を見る。
もちろん、翌日にはいつも通りの
うるさい周杜が起きてきた。
相変わらず騒がしいけど
その騒がしさが俺らっぽいんよな。
ずっと元気でいてほしいけど
たまには年下の俺にだって甘えてくれていいんやからな
なんて柄にもなく思った出来事でした。
まだ少しだけ、弱いままで(完)

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。