« 魔法の森 霊夢side »
そう言ってメシアは魔理沙をどこかへやった
……は?
本当に自分が正しいとしか思わないのね
この堅物!
弾幕の間は荒いかもしれないけど、量で押す
逃げ道を塞いだところで一気に叩くわ
手応えがない。逃げた?そんな隙間は……
考えているうちに弾幕が晴れてきた
逃げる隙なんて、なかったはずなのに……
あの量の弾幕じゃ私の目を掻い潜って逃げることはほぼ不可能なはずなのだけれど……
魔理沙を転送したとか言ってたし、自分を転送でもしたのかしら
まあ1番可能性が高いのはそれでしょうね
まあ不可抗力よね、怒っても仕方がないわ
私は1度落ち着いて深く息を吸い込んだ
そして叫んだ
アイツのもつスキマなら私のことを追うか、すぐに把握できるようになってるでしょう
早く来なさい、報告が山ほどあるのよ
すると目の前で突然空間に穴が空き、扇子を片手に優雅に出てきた
紫は少し考えてから直ぐにそう言った
観察眼に優れているって言うのかしら
納得できるのが腹立つわ
私は今起こったことを出来るだけ簡潔にまとめ、紫に伝えた
コイツなら必要と思うところを自分で聞くか調べるでしょう
結局紫は口出しひとつすることなく黙って最後まで聞いていた
紫は焦りも呆れもない静かで冷静な目で私を見つめていた
Next˚ * ੈ 𖤐
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。