そう言いながら、那津は窓から離れた奥の席に腰を下ろした
太宰はそんな彼を眺めながら、頬杖を着いた
真剣な趣きを見せた太宰とは違い、那津は可笑しいと言う様に笑いだした
そう問い掛けると、太宰は顔を少し伏せる
那津が少し首を傾げると、太宰は首を横に振った
顎に手を添えると、那津は小さく口角を上げた
そう言いながら那津は太宰へ近ずき、又もや頭を優しく撫でた
太宰は嬉しそうに顔を綻ばせた
那津はパンッと手を叩き、座っていた森の方を向いた
そこで漸く、森は再び焦り始めた
太宰が驚いた様な声を上げると、那津は更に笑みを深めた
包み隠さず引き気味に口を開きつつ、口元を手で覆った
余りにも無表情過ぎる物申しに講義する森の事は無視し、那津は再び身体を太宰の方に向けた
銀の託宣を指差しながら云う那津に、太宰は少しキョトンっとする
那津は少し目を伏せ、身体を揺ら揺らと左右に揺らす
ニコッと笑う那津を少し見詰めるも、太宰は折れた様に溜息を吐いた
太宰は少し那津の事を見詰めてから、扉の方へと向かい、ドアノブに手を掛ける
...が、そこで思い立った様にピタッと止まり、再び部屋の方へ身体を向けた
変わらずニコニコと笑う那津を見て、太宰はそれ以上何も聞かなかった
消沈の余り机に突っ伏する森に太宰が声を掛けると、森は顔をゆっくりと上げた
そう思っていると、森は口角を上げた
その返答に太宰が目を丸くすると、今度は森が太宰の事を見据えた
森がそう聞いた途端、徐々に消えつつあった闇が、太宰の瞳に再び宿った...っと、那津は感じた
🚪<カチャッ、キィィィ...
その言葉を聞き、那津は顔を伏せる。
太宰が扉を閉めた後には、
🚪<パタンッ、
一時の静寂と虚無が落ちた
▷▶To be continued















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。