クソッ…!あのバケモノめ…!
あいつには人間の血を混ぜやったのに…!
紫の奴が邪魔なのと、
鬼神様の思考を停止させない限りは奴が来る。
またの機会をお待ちしておりますよ。鬼神様♡
この、鬼の巣食う村の館の中で…
……蒼鬼には無理をさせた気がする。
…あの……あれ…?何を思い出そうとして…?
いいや、思い出せたらで。
運転しながらずっと考えていた。
思い出そう、思い出そうとして。
何も思い出せなくて小さい声で唸る。
このまま運転するのは危険すぎる。
邪魔にならないところに置いて寝るか…
車が止まってることに驚いて運転席を見る。
するとそこで、希がすやすやと眠っているのを見た。
起こそうかなって思ったけど
幸せそうに寝てるみたいだから、
自分の上着を掛けるだけにした。
起こしかけたがセーフ。
今は黙っておこう、
先生自身に解いてもらわなきゃ。
そっとキスをしてもう一度寝た。
なにあれ?!
のののののの、希と、ら、らっでぃががが、
キス?!?!?!
きゃーーー!!!最高ーーー!!
えっと…何してたんだっけな…。
あ…寝てたのか…。
何かが掛かっているような気がしたから下を向くと、
いつも蒼鬼が着ている青と黄色のボーダーの服だった。
申し訳ないと思って返そうとしたら、
耳元で話されてゾクッとしたがまぁいいだろう。
いつもの服で隠されていない腕には、
縄で締め付けられた跡や痣がたくさんあった。
見てるだけ自分が苦しくなるのはなんでだろうか。
せんせーにそう聞いてみた。
もちろん無理にとは言わないけど、
気になったから、好きだから、もっと知りたいから。
いやいやそんな生ぬるいもんじゃないか…、
沈黙の後、せんせーは言った。
……ちょっとだけ、涙が出そうだった。
………せんせーは嘘を吐いてまで、
…俺たちの幸せを願ってくれていた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。