第3話

私が泣いたら、貴方は慰めてくれないでしょ
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2024/06/15 00:23
一緒に帰ろって今日言われたから、一緒に帰ることになった
帰りのホームルームが終わって、あの子の教室の前で待ってた
それで、学校の階段を降りてる最中、あの子が泣きそうになってた
あなた
どうしたの…?悲しいの?
って聞いたら
「もう頑張るの辛い、限界、みんなの前では笑っていないといけないのも辛い」
って言うから、帰り道、励ましながら笑い話もした
だんだん顔が明るくなってきたから、良かったと思った





























































家に帰って
その子から、ラインが来た
「あなたの下の名前ちゃん、ありがとう、あなたの下の名前ちゃんと話してるときが、一番楽しいよ」
「でもあなたの下の名前ちゃんは辛いことないの?」
って来た
正直、わからなかった



辛いこと?まぁ…リスカはしてるけど、家庭環境は悪くないし、裕福だし
でも、結構辛いこともある…けど…どうなのかな、私、辛いのかな、無理…してるのかな
わからなかったから、


「別に無いよ」

って、返した
でもふと思った、私が泣いたら、この子の励ましは誰がするんだろう
この子は、私が泣いたら、慰めてくれるんだろうか
大して仲良くもないし、互いのことあまり知らない
表面だけの、薄っぺらな関係
そんな気遣いが、なんだか、気持ち悪かった
ラインを見つめていると、だんだん嫉妬が芽生えてくる
いいなぁこの子は、人前で弱みを見せれて、
いいなぁ、この子は、人前で泣けて、
いいな、いいな、羨ましいな
私だって、普通の家庭に生まれて、普通に愛されて
親が家にいて、あったかくて、無理せず生きれて、幸せで
それが良かった、わがままだけど
この気持ち、誰かに言えたら、さぞかし楽なんだろうな
でも言えるわけないんだろうな
考えれば、考えるほど、何かが溢れそうになる
もうだめだ、抑えきれない
あなた
気持ち悪い…
あなた
ゔっ
お゙ぇ゙…っ
あい!また次回!

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