第4話

02 眠れない夜に
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2026/02/05 06:30 更新





 現在時刻深夜23時過ぎ。

 いつもだったら18時頃に虚空教の勧誘が来るが、

 今日は此処に人が来る気配は無い。





あなた
  なんか眠れないんだよね、





 此処に誰か来るのを断じて待ち望んではいないが、

 ここ最近のルーティンが崩れたことで

 時間の感覚が狂ってきているのを実感している。




あなた
  もう23時かぁ、
あなた
  こんなに起きてたのいつぶり?  





 故郷・桜魔で研究職に務めていたころは

 朝までオールして 2日後にぶっ倒れるなんてこと

 日常茶飯だったなぁ……なんて昔を思い出す。


あなた
  今は…桜魔にも帰る場所なんてないし  
あなた
  しばらく現世  ここ
健康的な生活でもしようかな





 そう思い寝室に足を運ぼうとした時だった。












 ピンポーン





 今日はもう鳴らないと思っていた

 インターホンが 私を引き留める様に鳴った。










あなた
  …こんな時間に、誰なの?  





 この家はわりかし古い集合住宅のため

 生憎 ドアスコープ というものがない。


 つまり来客の姿を確かめるには

 ドアを開けて目視する 以外方法がないのだ。





あなた
  ( もし虚空教の勧誘だったら……? )  
あなた
  (  …それ以外でも深夜に来客は  )  








 そんなことも考慮した上で、

 このチャイムには 応えないことにした。





あなた
あなた
  不気味だし もう早く寝よう、  




 
 そう言って玄関に背を向け、

 寝室を目指し 長い廊下を戻り始めた。












 玄関のドアの向こう側に、少し酔っているのか

 ほんわかと顔が火照っている男性が1人。


 派手なメッシュを指でくるくるといじりながら、

 さっきの出来事が不満なのか、こう言葉を並べた。





.
  無視なんて…えらい薄情やな、  
.
  折角姫にあうために
仕事切り上げてきたのに……





 仕事、とはどうやら虚空教の勧誘らしい。

 働いている店の接客がてら 勧誘をこなす

 さすがは虚空教の 幹部 といったところ。




.
  今日は女の子たちの
勧誘上手くいったけど
.
  みんな俺に下心しかないしね 、笑  

.
  …やっぱあなたの下の名前ちゃんだけなんよ  
.
  俺のことちゃんと見てくれるのはさ  
 
.
  教祖サマにも感謝してるけど 、 
.
  勧誘とは別であなたの下の名前ちゃんが欲しい  

fw
  なぁ、
fw
  応えてや、あなたの下の名前ちゃん  
fw
  俺はこんなに
あなたの下の名前ちゃんを想ってるのに、♡





 男性がそう話をした後、

 夜の静寂を裂く音が再び響いた。

 一回だけでなく何度も繰り返して。









 ピンポーン




 ピンポーン


 ピンポーン









 何度も繰り返して その音が止まることはない。











 " ピンポーン "







 もちろんその音は彼女にも聞こえているようで、

 ドアのすぐ内側には音に怯える姿が1人分。






 
あなた
  、ッ誰  
あなた
  ねぇ 誰なの?  


 


 インターホンを押す人物を知るために、

 ロックチェーン が掛かっている ドアに

 彼女はゆっくりと時間をかけ、手を伸ばした。





零.
零.
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