第27話

27話
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2023/12/05 17:01
あなたside



ブーーーー



その音が少し聞こえた後、浦島坂田船の音楽が大きく流れ、うらたぬきさん達が次々と登場してくる。私の推しは〜〜かっこいい!!!!!

メイクも急いでやったから少し変なところもあるかなと思ったけど、全然大丈夫そう……!
(なまえ)
あなた
かっこよ……お兄ちゃんよりも、やっぱりうらたぬきさんだよね〜!!
周りからも大きな声が聞こえてきて、きゃーだのうわぁ…!!だの聞こえてくる。私もそうなんだけどね……!かっこいいから仕方ない!
おっしゃ、楽しむぞ〜〜!!!!



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時刻は午後7時。ライブの終わったあと、グッズの列とか並んでたらこんなにも遅くなってしまった。早く電車に乗って帰らないと……!電車のタイミングはかなりいい。ここから歩けばすぐ電車も来るだろう。
(なまえ)
あなた
ん……?
駅に着くと、見慣れた人がいた。真っ黒で自分から不審者ですよ〜って言ってるようなもんだ。
(なまえ)
あなた
お兄ちゃん!?!?なんで、ここにいるわけぇ!?
まふまふ
まふまふ
なんでって…帰りが遅いから迎えに来てあげたんだけど。
(なまえ)
あなた
はぁ……子供じゃないんだし…。
まふまふ
まふまふ
でも、あなた電車無理でしょ。
そうなのだ……私はあまりにも電車が分からない。普段、電車を使わないから山手線くらいしかわからない…山手線もどこの駅で止まるかすら分からない。
(なまえ)
あなた
ちゃ、ちゃんと調べてきたし。
まふまふ
まふまふ
調べて、迷子になって泣いてたり、焦ってたりしてた人は誰ですか。
(なまえ)
あなた
私です、、。
まふまふ
まふまふ
全く……遊園地行くーって言って、駅員さんにも遊園地の場所聞いたのに、図書館着くとか意味わかんないし。
(なまえ)
あなた
こっちが意味わかんないよ〜!!ちゃんと教えてもらった通りに進んで行ったのに…!
まふまふ
まふまふ
あなたが間違えたんだよ。
(なまえ)
あなた
うぅ……。
そんな会話をお兄ちゃんとしてると、電車が来た。沢山の人が降りて、沢山の人が乗る。私達もその中の1人だ。

というか、お兄ちゃんも電車にあまり乗らないのでは?いつも部屋にいるし!!1日部屋にずっといる時だってあるし。
(なまえ)
あなた
お兄ちゃんだって家から出ないくせに、なんで電車は分かるのさ。
私の方が家から出てるんだから私の方が知ってて当たり前だろう。なのに、私よりお兄ちゃんの方が電車のことをよく分かってる。
まふまふ
まふまふ
調べてるからだけど。
(なまえ)
あなた
私だって調べてるよ…!
まふまふ
まふまふ
調べてたら迷子になんてなりませーん。
(なまえ)
あなた
なったの…!!
まふまふ
まふまふ
じゃあ、もう才能とかなんじゃない?それしか思いつかないし。
(なまえ)
あなた
お兄ちゃんには、音楽という才能がもうあるでしょ。
まふまふ
まふまふ
1つとは限らないよ?
(なまえ)
あなた
ずるい!!!
私なんて、色んな声が出せるくらいしかないのに!!って、いうかお兄ちゃんも色んな声出せるし。高いのに、案外低い声出せたりとか、女の子みたいな声出せたりとか。
(なまえ)
あなた
ずるすぎる……お兄ちゃんは三つも才能を持ってると言うのか。
まふまふ
まふまふ
そうだね。
(なまえ)
あなた
そんなしれっと言うもんじゃない!!!席譲ってあげないからね!!
まふまふ
まふまふ
はいはい……。帰ったらすぐお風呂入ってね。ご飯の支度するから。
(なまえ)
あなた
夜ごはんお兄ちゃんが作ったの?
まふまふ
まふまふ
たまにはね。
(なまえ)
あなた
成長したじゃん。
まふまふ
まふまふ
こっちのセリフだよ……。
(なまえ)
あなた
どこがよ!!!
まふまふ
まふまふ
ほら、降りるよ。
(なまえ)
あなた
はーい。
うっ…寒い、、!やっぱり電車の中が暖かかっただけだったのか…。手と首元が一気に冷たくなる。少し風が吹いてるのも寒い。
(なまえ)
あなた
寒い。
まふまふ
まふまふ
手繋ぐ?
(なまえ)
あなた
いいの!?
お兄ちゃんの手は暖かい。意外に大きいし、私の手くらいなら十分暖まるだろう。お言葉に甘えて、私はお兄ちゃんの手を握る。
まふまふ
まふまふ
冷たっ……手袋は?
(なまえ)
あなた
忘れちゃった。
まふまふ
まふまふ
はぁ…あんなに持ってけって言ったのに聞いてなかったの?
(なまえ)
あなた
ごめんってばー!!!
そんな話をしながら私はたちは帰路を辿る。駅から家は案外近いのですぐ着く…はず。はぁ〜寒い。早く帰ろ。

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