あなたside
よし、お兄ちゃんのご飯も冷蔵庫に入れたし、ライブの忘れ物も無いし……いってきます!!!
午前7時15分。私は駅に歩きで向かう。
最近はプライベートで会ってたけど、やっぱり歌い手の時もかっこいいから見たいよね!!!
に、してもお兄ちゃんがやっぱり心配だ。まぁ…少しくらいならお兄ちゃんも料理出来るから大丈夫だと思うけど…面倒くさくて作らないタイプなんだよなぁ。
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うわぁ…!やっぱり会場には沢山人がいるな、、。グッズ売り場は……あった!!
そうして列に並ぶ。かなり並んでいるが推しのことを考えると一瞬のような気もしてくる。そんなものなのかなぁ?そう思っていると……。
え、なにかやらかした!?いや、そんなことは無いはず…!いつもライブに来てる時と全く同じだから間違ってることはない……と思いたい…!
そうしてスタッフさんが歩き始める。言われたとおり私はスタッフさんの後を付いていくと楽屋のような場所にたどり着いた。
コンコン
急な目の前の推しにびっくりする私…。そういえば楽屋のドアにうらたぬきって書いていたような気もないでもない……というか、今はそれどころじゃない。
そりゃ、普段からやっているから人並みくらいには出来るだろう…けど、どうしていきなりそんな話なのだ……。
そんなの変えの人がいるだろう…なんで私じゃなきゃダメなんだ…?私なんて、普通のナチュラルメイクだし、ライブとかでやる派手なものなんて出来ない。
まぁ、私を呼ぶということはそういうことだろう…普通はいるものなんじゃないのか?ライブの裏側なんて知らないからよく分からないけど…テレビの裏側みたいな感じなのかな?
私も一応声優だし、テレビには出たことあるけど…。
ここでライブ中止ー!!なんて、なっていいわけが無い。なら、私が代わりにやるしかなさそう…。仕方なく、私は了承の言葉を言った。
そうして、私にして欲しいメイクの写真を見せてきた。これまた派手だ……!!!私がこんなものを上手に出来るはずがない!!言ったからには頑張るしかないけど。
そういうと、うらたぬきさんは椅子に座った。メイク道具は隣にあって、これを使えってことだろう。
うらたぬきさんは目を瞑る。遠くてみてもそうだけど…かっこよ〜〜〜!!!!!!やばい、やばい、こんなに近くで見るとは思わなかったし…!
まつ毛ながっ…鼻もシュッとしてるし…!!うぅ…話せるようになったとはいえ、これはきつい。
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そうだ…うらたぬきさんが出来てないということは坂田さん達も出来てないことになる。つまり、私綺麗な顔わあと3回見ることになる…。
死んじゃう…私死んじゃうよ…!!!!
坂田さんは案外慣れた…はず。坂田さんはかなり遊ぼと誘ってくれる。お兄ちゃんと真逆だ。かなり遊んだお陰で普通に話せるようにもなったのだ。すごくない?私!!!褒めて欲しいよ!!!
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沢山の時間をかけてたら、ライブに遅れてしまう。あと2人。センラさんと志麻さんに会うのは初めて……いや、志麻さんは一緒にゲームしてたな…。志麻さんって知らなかったけど、、。
志麻さんに私が一緒にゲームしてた人だとバレなきゃいいけど……。かなり一緒にやってたから声を覚えられてる可能性はあるけど…きっと平気でしょ。
私の名前、教えてないんだけど……うらたぬきさんとかが言ったんだろうか…。そういえば、さっき坂田さんのメイクしてる時に名前教えてた気がしないでもない。
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知らなかった……!坂田さんは私のことを志麻さんに言っていたのか、、。そりゃ、センラさんも私の名前を知っているわけだ。
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そりゃ、ちゃんと見てますとも!!!!うらたぬきさんを…!!!勿論、坂田さんと志麻さん、センラさんもかっこいいから見るけど…!!
メイクするなんて突然なことでびっくりしたけど…まぁ何とかなったし…。急いで席戻らないと…!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。