第15話

今日の木管セクション
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2025/12/12 11:23 更新
コンサートマスターのティルーチェは、ヴァイオリン奏者たちのボーイングがなかなか合わないので指導に苦戦していた。
ヴァイオリンはみんなボーイングをコンマスに合わせないといけないのに。
ティルーチェ・フルーティ
ティルーチェ・フルーティ
ちっっっっっっっがーーーーーーーーーう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ティルーチェ・フルーティ
ティルーチェ・フルーティ
私に合わせなさい!!わ!!た!!し!!に!!!
セレーネ・ムーン
セレーネ・ムーン
ハイッ、すいません!!
気が合わないのかティルーチェとセレーネのボーイングがどうしても合わないらしく、指導に時間がかかっていた。
誰かのボーイングが合えば誰かのボーイングがずれる。
今ヴァイオリンセクションはそんな状態だった。
ザリーノ・スウィンレーイ
ザリーノ・スウィンレーイ
やば、コンマスめっちゃ怒ってる
ノーラ・スウィンレーイ
ノーラ・スウィンレーイ
ね...怖いよ〜
ザリーノとノーラ兄妹は、昼休憩の時間で弁当を取りに行きたそうだった。
そこへアルトがダンボール箱を取りに行こうとしていたので、ノーラは慌ててアルトを引き留めた。
ノーラ・スウィンレーイ
ノーラ・スウィンレーイ
アルトやめなやめな、今コンマス怒ってる
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
なんで?
ノーラ・スウィンレーイ
ノーラ・スウィンレーイ
多分ボーイング
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
マジ?
ノーラとアルトは震えながら話をしていた。
その時、「はい!!昼休憩!!午後は全木管セクション合奏なので早く来てください!!」とティルーチェの怒りの声が響き、ヴァイオリンセクションは解散した。
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
げ...、
ザリーノ・スウィンレーイ
ザリーノ・スウィンレーイ
...ドンマイ
ノーラ・スウィンレーイ
ノーラ・スウィンレーイ
...うそ、終わった...
アルトはオーボエ奏者なので午後から合奏。ノーラもフルート奏者なので合奏入り。
ティルーチェが怒っているまま合奏に入ってしまったのだ。
テナー・スウィンレーイ
テナー・スウィンレーイ
え?コンマスめっちゃ怒ってたの?
ノーラ・スウィンレーイ
ノーラ・スウィンレーイ
そうだよ!!ボーイングが合わなくて!!
ユーナ・ゴズヴィル
ユーナ・ゴズヴィル
ねーやばいマジで終わったんだけど...
バークレイ・トリーラ
バークレイ・トリーラ
それな。今日の合奏やばいわ、今日僕ソロあるんだけど
ソプ・モダンヌ
ソプ・モダンヌ
アルト先輩〜、なんとかしてくださ〜い!!
舞鶴神無
舞鶴神無
無理だよ!!あの人一回怒ったらほぼ怒ってるもん!!
木管セクションほぼ全員、震えながらティルーチェが来るのを待っていた。
アルトは懸命に、
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
...機嫌治ってくれ、機嫌治ってくれ
と祈っていたが、パートリーダーのテナーが、
テナー・スウィンレーイ
テナー・スウィンレーイ
そんなことやってる暇あったら音出しして!!チューニングして!!
と指示を出した。
一斉に木管楽器の音が鳴り響く。
正確に言うとA(ラ)の音が鳴り響いていた。
神無のファゴット、ユーナのオーボエ、バークレイのクラリネット、ソプのエスクラ、ノーラのフルートのチューニング音が一斉に鳴り響く。
アルトもそれに合わせてチューニングのAを出した。
オーボエの憂いのある音が響く。目を閉じて、耳で音程を聞く。少し高い。いいや。息で合わせてしまえ。
テナーのフルートがその後に入る。
その音の綺麗なこと綺麗なこと。
いやバカ、入ってくんなおまえ。
合奏中は完全にティルーチェは心を入れ替えたようで、特に何もなかった。ビクビクしているご様子の木管楽器セクションたちだったが、(ふざけたりしていなければ)怒りが飛んでこないティルーチェに安心感を覚えた
それと同時に、ティルーチェ、よく心入れ替えたなと思った。
合奏の休憩時間、アルトは今度こそ!!と思いティルーチェの方に近寄る。
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
ティルーチェ、あの、
ティルーチェ・フルーティ
ティルーチェ・フルーティ
どうしたの?アルト
アルトは震える声で話しかける。一方ティルーチェは、大人の笑みで答える。
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
あの、私、
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
ティルーチェと、一緒に、
アルト・ゴズヴィル
アルト・ゴズヴィル
ごはん...行きたい...
やっとのことで、アルトは外食のお誘いを口にした。

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