床に座り込んでる先輩に手を差し伸べて言う。
先輩は嬉しそうに頬を一気に緩め
差し伸べた私の手を引っ張り
私を胡座をかいている先輩の中にすっぽりとおさめた。
そして先輩は私をぬいぐるみのようにぎゅっと抱きしめ
真顔で硝子先輩に自慢した。
こうなったのは数分前。
学校が終わって寮の共同銭湯に入ろうとした時。
着替えを持って女湯に入ろうとすると
勢いよく男湯ののれんが揺れたと思ったら。
上裸の先輩が出てきました。
え、いやなんで????
嘘でしょこの人
どうやら先輩はまだ混乱しているらしい。
ポカーンとした顔のままだ。
もうダメだこの人。
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なんか伸びないからもう一回
見てね
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。