それでもあいつからまた
ヒョンジンを取り返したかった。
自分勝手なのは分かっていたのに、
いつの日かスンミンをいじめるようになった。
バレたら、ヒョンジンに嫌われることなんて
わかっていた。
それでもこいつのことが憎くて仕方なかった。
それなのにスンミンは何も言わなかった。
ヒョンジンにチクったりもしなかった。
だからいじめるのをやめた。
意味がないって気づいたんだ。
今までのことを謝った時、
初めてスンミンが言葉を発した。
なんで今まで僕がどれだけつらくても
何も言わなかったのかわかるか?って。
僕には分からなかった。こっちが聞きたいくらいだ。
..分かんない。
愛する人のためなら死ねるからだよ。
正直お前のせいで死のうとまで思ってこともあった。
でもヒョンジナを守るためなら僕は死ねる。
お前もそれくらい愛する人を見つけろ。
たとえいじめたことの傷が消えなかったとしても
死ぬな、それが償いになる。
スンミンは、そう言った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!