第2話

妻と夫_第二話『喧嘩とキス』
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2025/10/07 09:36 更新
妻と喧嘩してしまった。
ドンッ。
夫
あ、ごめん
妻と肩がぶつかった。
それが、ちょうど機嫌が悪かった妻の発火点になってしまったらしい。
妻の文句が飛び交う。
それが、少しだけ頭にきたのだ。
俺らしくもなく言い返してしまった。
妻
……!!
大きく目を見開いた妻の反応に、心底やってしまったと思った。
たまたま機嫌が悪かっただけの妻を完全に怒らしてしまったのだ。
妻
私、先お風呂入るから!
バンッ!
勢いよく脱衣所の扉が閉まった。
夫
……うわぁ
本当にどうしよう。
ガラッ。
どうやって謝ろうか、しばらく考えていると、いつもよりだいぶ早く妻が風呂を出た。
夫
あ、えと、
妻
……
フイッ。
そっぽを向かれてしまった。
結構心にくる……。
……先に風呂に入ろう。
ガラッ。
脱衣所のドアを開けると、妻が髪を乾かし終わっていた。
いつもは俺がやってやるのに、今日は髪を触らせてくれなかった。
……悲しい。
……そういえば、触れる云々より前にそもそも同じベッドで寝られるのだろうか?
以前何かで喧嘩した時は、真冬の寒い中、寝室のドアを目の前で閉められ、冷たいソファで凍えながら寝るはめになったっけ。
翌朝、浅い眠りから目が覚めると腰がバキバキだった覚えがある……。
でも、あの調子だとなぁ……。
よし。……
今日はソファで寝よう。
覚悟を決めてソファに置いてあるリモコンをどかそうとすると、
妻
何、テレビ見ようとしてんの?寝るよ
驚いて後ろを振り向くと、妻が立っていた。
『寝るよ』?
え?
妻が歩いていくので、慌てて追いかける。
ガチャッ。
……寝室の扉を開けて、閉めようとしない。
ということは……?
ベッドで寝られるのでは!?
良かった。
明日は死ななくて済みそうだ。
そのまま寝室に入ってドアを閉めた。
妻はすでにベッドに入っていた。
よし。
どうやら、そんなに起こっていないらしい。
明日の朝に謝ろう。
そう自分に言い聞かせ、ベッドに入って目を瞑る。
……ギシッ。
ん?
なんだ……?
チュッ。
夫
!?
唇に柔らかい物が当たった音がした。
バッ!
俺が飛び起きると、同時に妻も布団に潜ってしまったようだ。
夫
……
さっきの唇の感触を思い出しながら、確認するように口に手を当てる。
……ヤバい。
……違う意味で寝られない。
朝。
俺が寝不足気味なの以外は、いつも通りに時間が進んだ。
カッカッ。
革靴のつま先を揃える。
妻
はい。お弁当
夫
ん、ありがとう
毎朝、妻に作ってもらう弁当を鞄に入れる。
夫
……その、昨日はごめん。小さいこと言い過ぎた
妻
ううん。私もイライラしてたの。ごめん。
それに、もう怒ってないよ
妻がにこっと微笑む。
夫
うん。行ってきます
俺もそれに応えるようにして微笑んだ。
妻
いってらっしゃい!
一歩を踏み出して、ドアに手を掛けようとしたとき、
夫
あ、
妻
ん?何、忘れも……
チュッ。
妻
!?
妻に口づけをして、ゆっくり離す。
夫
……ははっ!
昨日の夜、もうすでに仲直りしたかったんだろ?
それに目を見開いて、顔から耳まで真っ赤にしている妻に思わず笑ってしまう。
夫
お返しだよ。
行ってきます
可愛い妻を尻目にドアを開けた。
あとがき


こんばんは。
可惜夜(あたらよ)ですよー。
『喧嘩とキス』どうでしたでしょうか?
貴方が楽しめたなら幸いです。
私自身、喧嘩モノって好きじゃないんですよね。
でも、書いてみました。
なんででしょうね?
私にもわからん。
でも、幸せならOKです。
次の更新はいつになることやら……。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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