ローレンの腕の中で、どこか迷っているあなた。
あなたの声は どこか遠い場所を見つめるような響きだった。
ローレンは ぎゅっとあなたを抱き寄せる。
あなたの身体が びくっと震える。
ローレンの言葉に あなたが顔を上げる。
あなたの瞳が 揺らいだ。
ローレンは あなたの頬に手を添え、まっすぐに見つめる。
あなたの目から、 ぽろっと涙が零れ落ちた。
ローレンは そっとあなたの涙を拭う。
あなたは 少しだけ迷ったような顔をしたあと――小さく頷いた。
ローレンは微笑み、優しくあなたの頭を撫でた。
あなたは 涙を拭いながら、ローレンの手をそっと握る。
温かい手。確かな温もり。
この手を離さずにいられるなら――
あなたは もう一度、生きてみようと思った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!