朝、学校のロッカーを開けると、
中に小さなメモが入っていた。
「Good luck today」(今日も頑張って)
シンプルな文字。
誰が書いたのかわからないけど、なんとなくスタンリーの字のような気がした。
思わず、メモをそっとポケットにしまう。
教室に入ると、彼はもう席についてノートを開いていた。
私が教室に入ると、ちらりと一瞬だけ目を合わせて、すぐに視線を外す。
そう思うと、少しだけ心が温かくなった。
授業中、ふと彼を見ると、何もなかったような顔でノートを取っている。
でも、時々ちらりとこちらを見ている気がした。
昼休み、エミリーという女の子が「一緒に食べよう」と誘ってくれた。
彼女と話していると、少しずつ心がほぐれていく。
でも、ふとした瞬間に、昨日の男の子のことを探してしまう自分がいた。
放課後、下駄箱でその男の子と出くわした。
思い切って言うと、彼は一瞬だけ驚いた顔をして、
と小さくつぶやいた。
その声が、なぜかとても優しく感じた。
家に帰ってからも、メモを何度も読み返した。
小さな優しさが、私の毎日を少しずつ変えていく。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。