第24話

マサとアリス、それぞれの
2
2025/12/31 23:40 更新
ー俺らが初めて出会ったのは、小学四年生の時。

偶然クラスが同じになったんだ。







初めはとてつもなく仲が悪かった。そりゃあそうだ。












…お互い、一生全く分かり合えないんじゃないかと。

マサ
くっそ…イラつくわやっぱ…
アキ
ん…?どうした?

なんだかんだでこのころマサとアキは仲良しだった。

同じクラスで。
マサ
いや、アイツがまた…
アキ
あー…アリスか…

アキにとっては小学三年生の時の
トラウマであるアリス。
記憶にこびりついたまま離れない。

…まあ、マサは知らないみたいだけど…
アキ
アイツはそんなんだ、ほっとけ
マサ
…なんか違和感あんだよ、あいつは
アキ
…と言われても俺もあんま知らんし

もちろん嘘だ。マサには知らないでいてほしい。
マサ
そうか…そう、なのか…
アキ
…そうだよ、そうなんだよ!
アキ
頼む、から…
マサ
…まあもういいや

だが、大っ嫌いなはずなのに、まだ心には、
謎のモヤがかかっていた。
マサ
…アキはどうして…

ーそんなに、アリスの話をしたがらないんだ?
アキ
…ん?どうした?
マサ
いや、、なんでもない
アキ
そうか
アリス
うわー!もーやだ!やーだー!
リナ
なんなんだよお前…
アリス
マサ嫌いー!やだー!
リナ
落ち着け、クラスが同じなんだから
しょうがないだろ
アリス
…でもやっぱりやだー!
リナ
なんでそんなに駄々こねるんだよ…
リナ
あとマサそんな悪いやつじゃないぞ
アリスとリナは親友だった。
まあリナはほぼ男でアリスはほぼ女の性格だった。

2人の性格も関係もこの後大きく変わることとなる。

だが誰もそんなことは知る由もないのだった。
アリス
悪いやつだもーん!
リナ
はあ…。あっちアキがいるから
俺もいやなんやけど…
アリス
…ん?アキ嫌いなのか
リナ
急に落ち着くと逆に怖い
アリス
質問に答えてくれ
リナ
ああ、そうだな、大っ嫌いだ
アリス
単刀直入すぎる
リナ
あいつは俺の性格を変え、
親友を傷つけた極悪人きえるべきひとだからな
アリス
あー…うん、そうだよね…
リナ
お前はちょーっとだけ、
罪悪感あるのかもしれねーけど、
そんなのいらないからな
アリス
はい。わかりました。
リナ
素直〜
アリス
…なんでマサは…

ーあんなにもアキと関わりたがるんだ?
リナ
ん?どーした?
アリス
んや、なんでも
リナ
そっか
アリス
…なんか変

アリスは、自分で選んだ道を、少し…後悔していた。
アキを…いじめなければよかったと。
…俺がアキをいじめたことで、
"一度"アキの心は壊れた。

そうでもなきゃ、言われたってあんなことしないよ。
アキは。…だから俺は、性格を変えた。
せめてもの罪滅ぼしだ。

まあそんなことアキは知らねーし、きっと今も
俺を恨んでる。

しかもリナはホントにアキを嫌ってて、
アキのせいで性格も変わった。
事実、リナの親友、アリアは、あれから、
リナがいないと何もできなくなった。

だから、俺のせいで、俺がアキをいじめたせいで、
リナもアリアもそれに加わることになったんだ。
それからアキは、誰にも助けてもらえずに、…
心が壊れた。


ああ、なんで"一度"なんだって?
そりゃあ…

カノンとマサに、助けられたからだ。
もちろん、まだカノンとマサは知り合いではない。

それぞれにできることをした。いや、している。

カノンもマサも、いじめについても
アキの過去についても何も知らない。

ただ、それぞれがもっている心で、アキの心を、

ーもう一度、満たしたんだ。
アリス
…はあ
マサ
…はあ(同時)
マサ
って何でお前がいるんだよ!
アリス
こっちこそ、何でいるんだ?
マサ
ただいただけだ!じゃあな!
アリス
あ…ちょ、ちょっと待ってくれ!
マサ
…なんだよ?
アリス
ア、アキは、元気か
マサ
…そりゃまあ、元気ではあるが
アリス
そ、そうか
マサ
…でも、最近実感したが…
マサ
アキ、やっぱり嫌われてるな
アリス
…ああ…そうなのか…
マサ
あ、そうだ
アリス
…ん?
マサ
アキ、お前の話を極度に避けるんだが…
なにかしたのか?もしもしてるんなら…
アリス
…してないよ
マサ
…ふーん
アリス
…してるんなら?ならなんなのよ?
マサ
してるんなら…ただじゃー済まさない
マサ
絶対に
アリス
…………
マサ
というよりなんでアキの話が出るんだよ
アリス
…お前には本当は関係ないはずだったのだが関係ができてきて私が困っているからだから話してるだけであり特に俺が何か気にしているとかではないとにかくそういうことだからさようなら
マサ
なげーよ、…ん?お前…
一人称「俺」だったっけ?
アリス
うわぁ気にすんなよ!
てかなんで覚えてんだよ!
マサ
性格…いつもとなんか違う…
アリス
あーもう!またな!
マサ
…また、な?…
マサ
結局なんだったんだ…
アリス
…はあ、はあ…

やっぱり俺のせいだ!俺がいじめたことで、
噂が広まった…それでまず女子に嫌われて…
次に男子…さらに先生にまで…だから!だから心…
心まで…ああマサ!マサはなぜ…!
アリア
…ど、どう…した、の?
アリス
…ッ!アリア…!
アリア
えっと、えーっと…
アリア
な、なぜか、すっごく、
疲れてそう、だったか、ら、
心配に、なったの
アリス
…アリア…君は…
アリア
…もう大丈夫だよ
アリス
…え?
アリア
もう私は…あ…アキ!アキのことなんて気にしてないもん!
アリス
…つまり?
アリア
つまり…もう前と同じように一人で
過ごせるってこと…です!
アリス
…本当に?もう…
アリア
大丈夫!リナにも言ったよ!
アリス
…そうなの、か?ならもう俺も…
アリア
…アリスも?
アリス
俺のままでいる権利が…あるのか?
アリア
…な、何を気にしてたの!?そんな…
アリス
えっ…ない?
アリア
違う!はじめっから、アリスはアリスでよかったってこと!私はなんにも
気にしてないよ!
アリス
…そう、だったのか?
アリア
そう!そうなの!自信、もって!
アリス
…う、うぅ…
アリア
な、なんで泣いちゃうの!アリス!
アリス
うっ…大丈夫、大丈夫!本当に…
アリス
ありがとう…!
アリア
…どういたしまして!

ーこうしてアリスは、自分は自分でいていいのだ、
もう無理をしなくていいのだと安堵した。
リナも同じだった。リナは、アリアを守るため、
性格を変えていたのだ。


しかし、マサとアリスの関係は…
マサ
…お前は!どうして!いじめたんだ!
アリス
…その時は、きっと本当に、極悪人きえるべきひと
なんだって信じてたんだ
マサ
…だからって…あいつを…

ーあいつのままで、いられなくした!
アリス
ああ、そうだ
マサ
…え?
アリス
だから俺は、自分を変えた…隠した
アリス
そうでもしないと、俺の罪悪感が溢れてきて、潰れそうだったからな…ずっと。
マサ
…そうなのか?でもそんなこと…アキは
アリス
知らないよ、絶対に。
伝わらないようにしてたから。
マサ
…違う道は、なかったのかよ?
アリス
…きっと、あったんだろうな
マサ
ボソッ)…でも、もしも俺だったら…
それを選べていたのか?
マサ
ボソッ)一番いい道を…?
アリス
…じゃあな、知りたいことは知れただろ
マサ
…俺だとしても、きっと…
マサ
…あ、ありすと、同じ選択をした
アリス
…今初めて、名前を…?
マサ
だから…誰にも選べねーよ、正解なんて
アリス
…ああ…
マサ
知りたいことは確かに知れたが…
アリス
…が…?
マサ
俺は…お前に興味がわいた
アリス
…へ?
マサ
あー、ずっと心にかかってた
モヤはこれなんだ
アリス
…さっきから何を…
マサ
たぶん俺、初めから、お前が嫌いだったわけじゃないんだろうな
アリス
……俺もなんだろうな、これは
マサ
なんだか…心が晴れたよ
アリス
お互いにそうだったのか
マサ
俺らが本当に感じていたのは…

「もっとあいつのことを知りたい。
 でもなぜか、何もわからない。
 まるでなにか、壁に遮られているように…」
壁は消えた。過去のしがらみも。
…でも、その壁は…
アキ
…あーあ、マサまでか

そう…結局マサも、意図せずではあるが、
アキを嫌っているような関わり方になっていたのだ。

もう話しかけてこない、結局味方はいない。
というより、マサも俺の過去を
知ってしまったのだろう。


俺の過去…それを知った上で味方してくれる人は、





いるのだろうか…?


…と、思っていた、その時だった。
マサ
…アキ、お前、アリスと
話してみないか?というか話さないか?
アキ
…は?俺のこと嫌いに
なったんじゃないのかよ…
マサ
…へ?なんでそうなった?
アキ
…え?嫌いじゃないの?
マサ
嫌いになるわけないだろ
アキ
…俺の過去、知ってるのか?
マサ
アリスから聞いたよ、そりゃ
アキ
…え…じゃあなんで…
マサ
アリスから聞きゃあわかるさ、いくぞ
アキ
えっ…えぇっ…
アリス
えー。この度は話を聞きに来て
くださり、ありがとう。アキ。
アキ
…なんの話だよ、お前に用はない…
マサが言うから来ただけだ。
アリス
単刀直入に…
…俺は…許されないことをした。
アリス
許されないことだとわかっていても…
お前と話がしたかったんだ。
アキ
…は?あれを許されないことだって
認めた…?お前本当に馬鹿なのか?
アリアもリナもそうだ…
アキ
だってお前ら…あの時笑ってただろ?
アリス
…ッ!
アキ
笑って見下して、あんなことまでさせて
アキ
俺のトラウマなんだよ、お前の存在は
アリス
…アキ…
アキ
もういい、マサもアリスもこれからは
ただのクラスメイトだ
マサ
えっ…なんで俺も…?
アキ
もういい、もういいって言ってんだろ!
アキ
わからないのかよ…!
マサ
…わかったよ、もう親友じゃない!
マサ
ただのクラスメイトだ!
アキ
…じゃあな
マサ
ボソッ)…やだ
アリス
アキもう行っちゃったぞ
マサ
アキとは…親友でいたかったのに…
アリス
…俺の思いも伝わらなかった
マサ
あー、アキの意志の強さに屈した
みたいなの…すっごいくやしーんだけど
アリス
そうだよな…あいつ、
自分から嫌われにいってる
マサ
またいつか、と願うしかないのか…?
アリス
もうそれしか思いつかねーし…
マサ
ああ、もうこの話は一旦終わりだ!
アリス
これからよろしくな、マサ…
マサ
おう、よろしくな、アリス
アリス
…今更なんだが
マサ
ん?
アリス
俺がアキをいじめてたって、
どっから聞いたんだ?
マサ
あー、それはな…ん…
マサ
アリスが知ってるのか知らんけど、
リナが言ってたんだよ
アリス
えぇ…
マサ
あ、ちゃんとリナもアリアもやってた
とは言ってたぞ?
アリス
はあ…まあ、いいか
マサ
もっとお互いのこと、知っていこうな
アリス
ああ、よろしくな

ーこうして、俺らは、
友達として関わるようになっていった。


まだ親友とは程遠い、もどかしさを伴う関係だった。




…でも、親友になるの自体は一瞬だった。



とある出来事がきっかけだ。


それでも、…



…これは


俺の人生一の後悔だ。

もちろん今だって、ずっと…


その少し前から話そうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その出来事があったのは、

俺とアリスが友達になってから4ヶ月後だ。

…ああ、友達になったのは7月。

つまり、11月だった。
マサ
あーあ…

俺は、とあることでとても悩んでいた。



…そう。11月23日は、アキの誕生日なのだ。
何かをするべきなのか…無視するべきなのか…

どれだけ考えても、その答えは出るわけがなかった。


ーアリスに聞くか


それが、やっと出した、仮の答えだった。
マサ
アリスー
アリス
なんだ?マサ
マサ
いやあのさー、今月の23日、
アキの誕生日なのよ

ピリッとした空気が流れる。

俺は、この時日にちまでを言ったことで、
何が起こるか想像することができなかった。


まだ、そんな幼い心しか持っていなかったのだ。
アリス
…プレゼントでもすれば?サプライズで
マサ
…いいなそれ
マサ
よし、やろう
アリス
ボソッ)ちょろいなこいつ
マサ
…ん?なんか言ったか?
アリス
いや?何も?
マサ
そっか
アリス
じゃあまたな
マサ
ん、ああ
アリス
…俺が、アキを恨んでいないとでも?

…もちろん俺はこの言葉を聞いていなかった。

ただ、プレゼントを考えるのに夢中になっていた。


『また、親友に戻りたい…』


その一心だった。
そして当日。俺は一生懸命考えた
プレゼントを用意し、学園へ行った。

すごくワクワクしていたのを覚えている。

ただのクラスメイトなら、誕生日に
プレゼントを渡しても、別に不自然ではない。

…まあ、そうだろうな。

「ただの」クラスメイト…なら。
マサ
ああ、アキ喜んでくれるかな…
マサ
楽しみだ!

早足になった。もう学園は目の前だ。
マサ
教室まで一直線だー!
マサ
みんな、おはよー!
普段あいさつはしないタイプの俺だったが、
今日は、なんとなく、あいさつをした。

…なにか、教室に異変が感じられたのは、その時。
サナ
おっはよー、マサ
マサ
…だ…サナか

誰だったかも覚えていないほど、
何も関わりがなかったサナ。

そのサナが急に話しかけてきた。
リナ
おはよー
おはよー
マサ
…なんかおかしくね?

俺は教室の中で、お世辞にも友達が多いとは
いえない立ち位置だった。

ほとんど関わりがない人がまあまあいた。


…なのに


なぜか、俺にあいさつするやつらの目には、
親しみが感じられる。
絶対におかしい。

…アリス?
マサ
おい…アリス?
アリス
…ははは、マサおはよう
マサ
…はあ?何を…

俺は言葉を失った。というか頭が真っ白になった。


アキは、学園にはいた。

でも、みんなの目の中には、完全にいなかった。

俺の目には映った。

でも、つい目を逸らしてしまった。
アリスの方を向く。

なぜなら、…












…明らかに、アキの机に…
マサ
………………
アリス
どうだ?誕生日サプライズは?
マサ
…アリス…?
アリス
あー、俺じゃない
マサ
じゃあ…?
アリス
俺「ら」だよ
マサ
…アリ、ス…お前は!
アリス
コソッ)ついでじゃあないが、
マサもこっちに入れてやったぞ
マサ
…はあ?
アリス
もうアキとマサとの前の関係を、
完全に断ち切ったってことだよ

俺はもう一度、アキの方を、見た。


その机には、特に悪口も書かれていない…
よくあるようないじめでもない…




…ただ、一輪の花と、手紙があるだけ。



花の名前は、「スノードロップ」
手紙の内容は…

「 前略 アキ様
  急に失礼致します。
  我々クラス一同からの思いを込めて、
  一輪、花をお渡しします。

  花の名前はスノードロップ。
  花言葉は…
  『貴方の死を望みます』
  草々 クラス一同         」
マサ
…くらす、いちどう?
アリス
そ。クラス一同。つまり、
アリス
マサを含めた全員だ。

俺は、あまりの衝撃に、手に持っていた
プレゼントを落としてしまった。

アリスは、それを拾い上げると、
アリス
…こんなのいらねーよ

ぐしゃぐしゃにして、アキの方に投げた。






















俺の思いを、まるでゴミを捨てるように。


なのに、俺は何も言えず、ただ立ち尽くしていた。

アキがプレゼントを拾い、花もとり、
走ってどこかへ行くのを見届けて…


「クラス一同」と称された手紙だけが残された。



…下校まで、アキは教室に戻ってこなかった。
そのころの先生には、休みと連絡が来ていたそうだ。

…まだ手紙だけが、残されていた。
マサ
…もう下校か
アリス
おーい、マサ行くぞー
マサ
…今日だけは、先に帰ってて
アリス
…?わかったー
マサ
…アリス…行ったよな

そして俺は、残された手紙を、
ぐしゃぐしゃに破る。

アキがドア前にいるのが見える。

その手には、まだ、花と…



俺からの手紙と…プレゼントが握られていた。
マサ
…アキ!
アキ
…なんだよ、クラス一同じゃねーし!
マサ
…わかってくれてたのか?
アキ
…それでももう関わらない…いや、
関われないよ、お前…マサとは
マサ
…ほんっとうに、ごめん…!
アキ
いや、いい…俺が選んだ道だ
アキ
…ただ…
マサ
た、ただ?
アキ
少しだけ…寂しい
マサ
…………
アキ
誰にも思ってもらえないことより…
思いを知っているのに関われないことが
こんなにも寂しいなんて…
マサ
…俺は、アキへの思いだけは、
いつまでも変わらない自信がある
アキ
…俺もだよ、マサ…!

その時、ダァン!と大きな音が鳴ったのは、
きっと2人とも、気にしていなかったのだろう…

…そして、俺らの関わり自体は終わった。
俺からしたら、アキを助けられない自分に対する
嫌悪感がどんどん膨らみ…辛い日々だった。

…でも、五年の後半になって変わっていった
アキ…アキの明るい表情は…
それすら、俺にとって辛いものだった。

…ああ、アキが元気を取り戻したのは…

それこそ…カノンのおかげ せ いだったんだ。


…あ、ちょっとそれについてはまた後で。
まあ、俺の小学四年生の後悔はこんな感じ…?

だな。
いつまでも恨み続ける。過去の俺と今のアキを。

…どうして俺が、マサを好きになったのか…

知りたいか?



…それは、小学四年生の、11月。
マサが、アキの誕生日の日付を不用意にも
俺に伝えてしまった日。

あの日からなのか…もっと前からだったのか。

俺は、マサに恋をした。
アリス
…マサには、アキにプレゼントをすれば良いと言ったが、俺は…俺自身は…
リナ
…どーしたの?
アリス
うわっ!?リナかよ…
リナ
うん、リナだよ〜。どうしたの?
アリス
いやあのさ…




リナ
…うーん…
アリス
んで、どうすりゃいいかなー、って
リナ
仕返ししちゃえ!
アリス
…アキに?
リナ
うん!もちろん、私も手伝うよ!
アリス
…人気者のリナがいりゃあ、問題ないな
リナ
に、人気もn…そこはどうでもいいの!
アリス
…照れてる?
リナ
いやにゃぁ!変な声出たんですけど…
アリス
あっはは
リナ
笑わないでよ、もう…
アリス
…じゃあ計画練るか…!
リナ
うん、そうしよ〜!

そして、アキにスノードロップを贈る計画と、
クラスメイトにアキの真実を全て晒す計画を立てた。

…もちろん、まだ自分の気持ちには気づいていない…



そして当日。

いや、計画は成功した。
全部な。

でも…下校前、俺は聞いてしまったんだ。
アリス
やばいやばい忘れ物〜!怒られちゃう…
アリス
…なんかマサとアキ話してねーか?

俺はドア付近で息を潜めて会話を聞いていた。

その時、マサが発した言葉が…




俺の心と体を全て乗っ取ったんだ。
マサ
…俺は、アキへの思いだけは、
いつまでも変わらない自信がある
アキ
…俺もだよ、マサ…!
アリス
(…俺も、そう言われたい…絶対!)

唐突にそんな思いが脳裏をよぎる。
もう何も意味がわからない。

自分がいるとバレてはいけないのも、
落とし物をとりにきたのも、
全て忘れていた。

ダァン!と大きい音を立て、
そのまま校舎裏へ逃げていった俺。

…そして校舎裏。
アリス
なんだ…?さっきのは…?

初めての感覚。意味がわからないまま。
マサに対してはだいぶ前から感じていたような…

…懐かしさ?いや違う。
少なくともこれが、苦しみを伴うものだと、
理解はしていた。でもプラスでもあると…?


苦しみ+プラスの感情=?
アリス
あーだめだ!「?」の部分がわからん!
カノン
…大丈夫、ですか?
アリス
うわぁ!?誰!?
カノン
あ、4組のマリーナ=カノンです…
アリス
あ、は、初めまして…1組の
リル=アリスです…
カノン
それで…「?」って?
アリス
んーっと、それは…






カノン
…詳しくはわからないけれど…
アリス
う、うん
カノン
それは…恋愛感情では?
アリス
…俺が?男に対してだぞ?
カノン
相手は…レアル=マサさんでしたっけ?
アリス
あ、はい
カノン
お2人の元不仲は結構有名ですよ…
アリス
…そうなんですね
カノン
…ならなおさら、恋愛感情だと思います
アリス
その根拠は?
カノン
いや…元々不仲だった人って、実は
初めっから好きだったりするんですよね
アリス
…ほえー…
カノン
ふふ、感情の正体、わかりました?
アリス
は、はい
カノン
うまくいくといいですね、じゃあまた
アリス
えっ…ちょちょ、待っ
カノン
いやー、私だって忘れ物取りに
来ただけなんですよ、急がないと…
アリス
そ、そうなのか
カノン
…また、いつか
アリス
ああ、またな
アリス
…恋愛感情…

感情の正体は、まぎれもなく、カノンとの
会話から導き出されたものだった。

ちなみにその後、「いつか」は、2年後になった。
もうその時には、お互いに覚えていなかった…

でも、今思い返せば、俺がああいう思考になって、
マサに落とさせたのも、それが関係してんのかもな。

…とか。
色々考えてはみてるけど、やっぱりマサが
いないのだけは耐えられない…

もう、自分が消えてもいいから…


ー戻ってきてよ。
…俺がスノードロップを受け取ったのは、
その花言葉をしっかりと受け止めようと思ったから。

マサの話も、アリスの話も、カノンの話も…

俺から見たことをそのまま話す。
つまり、俺の主観だから鵜呑みにするなよ。

あー、ちなみに俺は…なんだろ…

『クロッカス』…かな…

…俺から見た、マサは…
なんだろう…花に例えたら…
マサ
アキ!遊びに行こう!
マサ
アキ〜!ちょっと聞いて!
マサ
アキ、あっちに行ってみようよ!

…うまく例えられないかも…

マサとは、ほんっとうに仲が良くて、
なんにも邪悪さを感じさせない彼のことを、
俺は好きだったんだと思うんだよな。

…あ、もちろん、友達としてな…


とっくに自分はドロドロになって、
もう純粋ではいられなかったからさ…


…眩しかったんだな、きっと。
マサは…

『白百合』

だった。でも今はもう…

カノンを落とした奴だからな…

『ニゲラ』とか…

ああ…それこそピッタリなのが…

………………


『スノードロップ』
マサ
…カノンとなんか
つるんじゃって、バカみたい
アキ
…は?

この発言はほんとに衝撃的すぎたな…
マサ
ボソッ)カノン…消えてよ
アキ
……スノードロップ
マサ
…へ?
アキ
お前あん時のスノードロップみたい
マサ
は?「あん時」っていつだよ…
アキ
わかって言ってんだろ、お前
マサ
…は?ガチでなんなんだよ?
アキ
さよなら
マサ
あっ…はあ…やっぱりな

俺はあの「やっぱり」を俺に対する
軽蔑だととらえてる。知らんけど。

…というよりこの会話を今まで忘れてた俺よ…

あいつ、俺が幸せになるのを止めようとしてねーか?
まあ、どうせ叶わないけどな…俺の恋は一生…

…思いは、たった一年で変わるもの…

って考えると救いねーな…この世界…
アキ
…あの時の、プレゼント

もちろんまだ捨てていない…
というか、毎日使ってる。

別にトラウマでもなんでもないし。

…まあそれも強がってるだけかもしれねーけどな。

プレゼントっていうのは、筆箱。
前のがボロボロになってんの、
気づいてたみたいだからな。

好きだったよ、マサ。
でも、もう俺の思いも、きっと変わった。

…ごめんな






…アリスについてはちょっと…
…まあアイツは…最近のマサへの束縛が酷い…

だから

『スグリ』

…どうかな?

もっといいのあったりして…
アリス
おいアキ!まだやる気にならないのか?
アキ
…………
アリス
えい、えいやっ!
アキ
がはっ…
アリス
痛い〜?よく耐えるねぇ〜
アキ
うっ…
アリス
やりたくなるまで一生やるぞww
アキ
ボソッ)……なんで
アリス
じゃっあなぁ〜☆
アキ
…なんで俺が

ーあいつを…苦しめないといけないの?




…とは、言えない!もっと痛めつけられる…


とにかく怖いんだよ!ねぇ!

…しかも、助けてくれる人もいないんだからさ


この時、俺はまだカノンと出会っていない…
わけではなかったわ!一年生の時クラス同じだった…

…でも、俺の「天使」のカノンには、
確かにまだ、出会っていなかった。

だからこそつらかった。自分を傷つけないため、
守るため、他人を傷つけなければ
ならなかったことが。

…あー、過去のアリスはあれだな

『フキノトウ』

…これ結構怖い花言葉あるんよ…



…あっ忘れてた
ついでにカノンから聞いた範囲の過去の話から
カノンの過去も表そうと思ってたのに…

『シロツメクサ』

どうよ?

…ってカノンの過去まだ話してないか

…再開しまーす…
アキ
…ハルになんて言えば…

…そう。ハル。

「まだやる気にならないのか?」

それは、ハルを何かしら傷つけろという、
無理難題だったのだ。

(シホ)ハルを知らない方用の説明です。
ハルは、今現在のカノンとアキの親友で、
特にカノンの過去とは関係がありません。
アリスに目をつけられ、いじめの前兆がありました。
でも、アキが「やった」後は、
いじめられることもありませんでした。
ちなみにこのタイミングはまだアキとハルは
ただのクラスメイトでした。
…言い過ぎた。先の話を…

俺は結局負けた、アリス達に。
じゃあ傷つける方法はって…
アキ
…おいハル。
ハル
…急になんだよアキ…

後で聞いた話だと、この時は結構疲れていたらしい。
肉体的にも精神的にも。
そんな時に俺は…
アキ
お前なんていらないんだよ、この世界に
ハル
…は?
アキ
…生きてる価値もないってことだよ!
ハル
…はあ?なんだよほんとに…
アキ
…ふんっ!

ゴッ"


…教室に響き渡る鈍い音。

もう戻れない。

…そう、思っていたから。

殴って、しまったんだ。
ハル
…全く痛くねーし、バカなのかよ…

明らかに震え、傷ついた声だった。
俺は自分でやったくせに辛くなる。
思い出すたびにもう…

…俺は何も言わずに立ち去った。
その後ハルが何を思っていたのかは、
親友となった今も、いや、一生、わかることはない。

…ついでにハルも(今だけど)

『ユキヤナギ』
俺から見た、カノンは…

…って、結構ここまでの話に入ってきてたわカノン…

過去を俺が言うのは絶対違うから言えないけど…

うーん…

…本人が言ってたのは、

『クロユリ』

だったんだけど、俺から見たら全然違くて、

『エンゼルランプ』
カノン
…アキ、アキともっと話したいな…
アキ
(どういう、意味だ?)

これは下校前、カノンが、ボソッと発した言葉。
というか、教室にはカノン以外いなかったが、
俺が忘れ物をとりにいったのだ。

…あ、もちろん六年生の時よ?

その時は席が隣で、確かになんか気まずかったけど…

まさかそう思われてるなんて思ってなくて…

「好き」って気持ちが芽生えた…
いや、はっきり認識したのはこの時だったのかもな。
カノン
…マサ、やめてよ…!

カノンに嫌がらせをするマサを許さない…

そんな思いにも、ここから拍車がかかっていく。

そのせいだよな、落としたの…

…なんてことは一旦置いといて…

でもやっぱりカノンに会いたいんだ…!
アキ
…マサ、お前は…
アキ
俺の、親友だったよな
アキ
あの時までは。

ちょっと前に話したマサのあの発言…。

あれが一番の決定打だった。
マサ
ボソッ)カノン…消えてよ

明らかにこれだ。アリスはこれを利用して、
マサの手を汚させた……ただ……


マサの本心でもあったから、俺はもう…
我慢できずにさ…ねぇ、カノン!
アキ
…ごめんな

…俺の考えはこんな感じ…?

もっかい言うけど、主観満載だから、
鵜呑みにするなよ?
…俺の親友はアキ…

でも、絶対に、アキの思いは変わっただろう。

カノンに消えてなんて(直接じゃないけど)
言ってしまった俺は重罪だな…

…あの時の「やっぱり」は…
マサ
やっぱり俺はアキに嫌われたんだな

…という意味での、「やっぱり」だ。

でも、たぶんアキには、勘違いされているだろう…


…落とされたのに、恨みきれない。
嫌いに、なりきれない。

俺の思いは、まだ全く、変わっていないからだ…

…俺も、カノンのことが好きだ。

その表し方が違いすぎた、それだけだ。

まあ、カノンはなんも知らないだろうし、
知らないでほしいから、言わないけど…


…アキの思いを変えたのは、ある意味カノンだよな…


まあもちろん俺なんだけど…?な?

まさか落とされるとは思わず…

でも、アキは俺があの時あげた筆箱、
まだずっと使ってくれている…。




彼は、人の思いをなんでも受け止めようとしている、
ほんっとうにすごい、そんなやつなんだよ…!


俺だって逃げた。自分からも、アリスからも。
アキからも、カノンからも。全部。










































…もう
マサ
どうだっていい…俺はどうなったって!

本当に、そう思っていた。
俺は明らかに、アキのことが好きだったからな。

…でも、カノンが現れて、それは変わった。
もしかしたら、俺の思いも、永久不変では
なかったのかもしれないと、思いつつある。

…話変わるんだけどさ

アリスって結局、なんなんだ?

俺に対して、なんか、親友とかじゃない、
特別なものを抱いているように見える…でも!

完っ全に、アリスの目、狂気が現れてきてる…

もともと尋常じゃないやつだったけど…

今までのそれとも何か違うんだよな…

…でも俺、男だったよな?

いやそうじゃなかったらやばいだろ!?
アリス
…マサ、決心ついたんだな
カノン
…落ち着いた?
マサ
へ?なんで?
カノン
いや、うなされてたから…
マサ
…………

いや恥ずっ。まさか寝言とか言ってなかったよね…
カノン
…ほら、寝言でアキとかアリスとか…
カノン
そしてなぜかカノンとか…
マサ
言ってんじゃん俺。あっ声に出た
カノン
あはは
マサ
笑わんといて!?
カノン
まあまあ
マサ
はあ…
カノン
あ、今夜だけど、明日の
朝から早速動くからね
マサ
えー、もう?
カノン
「もう?」じゃないよ、早く戻らないと
マサ
確かに…
カノン
みんなに心配させちゃう…
マサ
…別にそれでいいんじゃね?
カノン
…どういうこと?
マサ
お前を散々苦しめてくる
ヤツに仕返しだよ
カノン
…そのうちの一人あなたなんですけど
マサ
…でもたとえば…
カノン
でもさ、多分なんだけど…
マサ
なんだ?
カノン
アキ…いじめられてる予感しかしない…
マサ
…あー、俺も落ちちゃったから、
標的がアキだけになってるってことか
カノン
まあ、そういうことやな
マサ
…こんな時間だけど、話聞いてくれん?
カノン
なんの話?
マサ
さっき夢で見てたこと、俺の過去
カノン
…わかった
カノン
…え?
マサ
どう言う意味…
カノン
ちょっと色々ありすぎてびっくりした
マサ
ああ、俺の気持ちはこれで全部だな

…嘘だけど。まだ好きって言えてない…
カノン
そっか…
マサ
まあ、俺には助けられなかったってこと
カノン
…なんかもう、全部難しすぎるね
マサ
ああ、本当なら全部投げ出したい…






カノン
マサ、星が綺麗だよ
マサ
…うおっ…

見渡す限り、満面の星。

都会では見られない、ここだけの光景。


それに、


…都会では、絶対に感じられない、安らぎ。


マサは、このままここでカノンと暮らし続けたい、
そう切に願っていた…いや、願ってしまった。
カノン
ボソッ)…戻りたくないな
マサ
…カノンも、そうなのか?
カノン
もう、疲れちゃった…
マサ
カノン、大丈夫だ
カノン
…マサ…

カノンは、誰に言われても、信じられなかった

『大丈夫』

を、マサからも聞いた。

でも、マサなら信じられる…


そう、思ったのだ。
カノン
あはは、アキに言われた時ですら、
全く本心だと思えなかったのに…
マサ
…それが普通の感覚だよ
カノン
僕たちにとっては、ね
マサ
ああ…
カノン
まあでも、過去は変えられない
マサ
…………

当然のこと、当たり前のこと。


なのに、マサの心に、痛く、深く響く。
カノン
私だってそうだよ…
マサ
…え?
カノン
聞いてくれる?
私の…小学四年生の時の話。
カノン
あはは!やっぱり楽しいな、
カノン
◯◯くんといると!

悲しいこと言うとね、もう忘れちゃったの。
この時私が好きだった人の名前。

なんだったかな…
◯◯
そう?うれしいよ!

私の予想だと、この時…


両思いだったんじゃ、ないかなぁ…



…でも、私の、たった一つの行動で、全てが変わり…


私を地獄へと連れていく「私」になる自分…




まあ、自業自得なんだけどさ。


この頃の私、自分がしたことをすぐ忘れちゃって。

結果、相手が悪いって勘違いして…


いやあ、あっちにとってはとんだ災難だよね。



…それでも、確かに好きだったんだよ。




『2人』のこと。
◯◯
…………

そう。もう一人いたの。

◯◯くんの、親友。

私ははじめ、そっちのことを、好きなんだって、

…自分で自分を洗脳してたんだろうな。

まあ確かに、その親友の方がイケメンだったし、
私の好みだったとは思うんだけど…

一緒にいて、より楽しいと感じるのは、
圧倒的に◯◯くんの方だった。
サナ
…ねぇ、カノンは⬜︎⬜︎くんが好きなの?
カノン
…へ?

これ、噂になってたってサナは言ってたけど、
正直、嘘ついてると思う。

…そこで私は
◯◯
ねぇ、カノン、⬜︎⬜︎のこと好きなの?
カノン
…いや男子に言うことじゃない…
◯◯
うちのこと信用してない?
カノン
………………………スキ
◯◯
…そっか

…いやまだここはマシだからね!?
◯◯くんは多分さ、この時…

私の「」を応援してくれてたから。

…まずいのは、時間を戻してでも止めたいのは…








この、2週間後に。
カノン
…うわ、こんな手紙送れるかな…

まだこの時は、親友だったのに。
踏みとどまっていれば、今の今までずっと、
親友でいれたはずだったのに。






































 
      私の勇気 ゆがみがなければ、
      絶対今ならやらない、
      この行動が災難だと、
      ずっとずっと、そう…
      悩んでた。そのせい?
      なんで私は何にもさ…





















































































              気づかないバカなの。
カノン
ねえ、あれ読んだ?
◯◯
…………
カノン
どうしたの?
◯◯
…今はやめて、集中してるから
カノン
えー?どうなの?
◯◯
…だからさ

煙たがられてた。それすら気づいてない自分。





絶対、読んでなかったんだ、届かなかったんだって…



思った。そして、いつのまにか
























































































わすれていた。
カノン
その後は、バレンタインになんかあげた記憶あるけど、私が⬜︎⬜︎を好きって本人達に言ってたせいでさらに事件起きて、クラスが一番離れて、忘れられなくて…まあとにかく辛かった。
マサ
…………

俺は困惑した。

なぜ俺に「だけ」話した?
多分この調子的に、アキにも全部話したわけじゃ、
ねーんだよな?

というかその⬜︎⬜︎と◯◯って誰なんだ?
カノン
私の記憶はその頃から、都合よく
できてたんだよね…気づいた時には私、悪いことばっかり覚えてたけど。
マサ
…それも多分、そいつらのせいだ
カノン
…私が悪いんだよ…全部…
マサ
違う
カノン
私が気づかず傷つけたんだ!
マサ
違う!絶対違う!
カノン
…どうしてそんなに私を…

肯定しようとしたがるの?
マサ
そりゃさ…

ーお前のことが、好きだから…
カノン
…いや、「そりゃさ」のあと何よ…
マサ
…なんでもない…
カノン
…まあ、聞いてくれてありがと
マサ
ああ、話したいことあったら
いつでも言えよ
カノン
うん…

ああ…また言えなかったよ、俺。


全然伝えられない…


なんか、カノンが言ってること、わかるような気が…

だから、カノンは全く悪くない。そう思う。

無視してた、そいつらが悪い。

…偏見とかなんも持たずにも、俺は、そう思ってる。
マサ
ボソッ)…ありがとうな
カノン
…あっそうだ!その頃さ…







マサ
…え?アリスが?
カノン
うん、今思い出したんだけどさ、
あの時アリス、確か…
マサ
…………
カノン
…これ僕が言っていいことなのか?
マサ
多分平気だろ
カノン
マサのこと好きだって考えてた
マサ
ブフォッ
マサ
いやなんで!?なんでわかるんよ!
カノン
いや、僕そのころまだ好きだったからさ
マサ
…その2人?
カノン
恋愛に敏感でさー
マサ
…それでアリスの様子から気づいたと
カノン
うん!
マサ
元気だな…
カノン
まあまあ
マサ
えぇ…
カノン
イェーイ
マサ
…ふふ
カノン
あっ!笑った!
マサ
わっ、笑ってにゃい!
カノン
噛んでるし…カワイイ…
マサ
今かわいいって言わなかった?
カノン
言ってないよ〜?
マサ
…むぅ
カノン
…カワイイワヤッパ
マサ
認めたし…
カノン
…はいはい、早く寝よ!
マサ
明日早いもんな〜
カノン
…マサ
マサ
ん?
カノン
やっぱり僕…こわい
マサ
…そうだよな

こんなところに、2人だけ取り残されて。
しかもその元凶俺だし…

もしかしたら戻れないかもしれない…
マサ
ボソッ)…不安、だよな…
カノン
…でもね、僕…
カノン
本当は、ずっと前から…
マサ
…え?
カノン
…私なんていらないって、そう思ってた
マサ
ちょ、ちょっと待て!
カノン
だからさ、落とされた時思ったの

ーこのままなら、楽に…なれる?
マサ
…………
カノン
でも、やっぱり違った
カノン
僕を必要としてくれてる人、
僕を見ていてくれる人も、
ちゃんといるんだよね
マサ
…もちろんだ
カノン
…マサも、その中の一人なんだよね…?

ーそりゃそうだろ、だってー
カノン
だって…?
マサ
…俺は
カノン
……?
マサ
カノンのことが…

ー大好きだから。
マサ
本当は…お前のこと、
ずっと好きだったんだよ
カノン
……マサ、が…?
マサ
ああ…今までごめんな…
マサ
一目惚れだった。なのに俺は意地悪して
カノン
…………

…そう。一目惚れだったのだ。
マサ
…誰だ、あれ?

掃除中に、偶然目に入った。

とても真面目そうで、実際明らかに真面目な女子。

でも、彼女が何かの拍子に笑った…
























可愛すぎた。この世に存在するものじゃない。
そう本気で思うほどに。



俺は抱いた。彼女の笑顔を、俺だけに対して、
向けて欲しい…そんな欲望を。


だから、その女子がアキに笑っているのを見た時。
カノン
アキ…ちょっ…
アキ
いやいや!笑いすぎだろ!
カノン
あはは!だって面白いんだもん!
マサ
(名前…ああ、カノンっていうのか…)

ちょうど名札が見えて、名前を知った。
可愛い名前だと思った。 

























































でも、その笑顔を向けられた、アキに嫉妬したんだ…
マサ
…カノンとなんか
つるんじゃって、バカみたい
アキ
…は?

カノンのことなんて何も知らないのに。
2人の関係も何一つ知らないのに。

絶対言いたくないこと。言ってしまった。
マサ
ボソッ)カノン…消えてよ

言った瞬間思った。



『完っ全にやらかした…!!』



でも、その次の、アキの言葉。
アキ
…スノードロップ
マサ
…へ?

なんで今、それが出てくるの?
アキ
お前あん時のスノードロップみたい

ギクッとした。
自覚はあった。自分でも。
マサ
は?「あん時」っていつだよ…
アキ
わかって言ってんだろ、お前
マサ
…は?ガチでなんなんだよ?
アキ
さよなら
マサ
あっ…はあ…やっぱりな

はい、、、終わりました。

逆ギレしてどうすんだよ俺…

ほんっと、この頃は…いや今もか。
全然自分を制御できなかった。

結局…伝えたいことを、伝えられずにいた。



















































…とか思ってたらさ











タヤカ
初めまして…の人は少ないか!
タヤカ
6年2組の皆!これからよろしくね!
よろしくお願いします!

…といっても、俺はこの時返事をしていない…

というかできなかった!頭がいっぱいいっぱいで!
アキ
…ハル…よろしくな…
ハル
うん、よろしく。

クラスのメンバーを見てくれ!俺は…!




























































…カノン、アキ、アリス、ハル、リナ、アリア、俺…

いやなんでこんなに勢揃いなんだよあの頃の!
カノンは関係ねーけど!
マサ
ボソッ)しかも謎にアキとハルの席隣やし
リナ
やっほー、マサ
マサ
あ、リナか
リナ
あと一年、よろしくね〜♪
マサ
…あー、そっか
リナ
何が?
マサ
もう、あと一年なんだな…
リナ
まあ、一年なんてすぐ終わるもんね
マサ
そしたら卒業か?
リナ
そういうことになるね
マサ
…そうか…

一年…一年の中で、いつなら伝えられる?
アリア
…えーっと、おはよう、マサ
マサ
…アリアか
アリア
一年間、よろしくね!
マサ
うん
サナ
あ、カノンおはよー
カノン
サナ、おはよう!
サナ
同じクラスだねー
カノン
そうだね〜
アリス
…サナ、おはよ
サナ
おはよー
カノン
えーっと…アリスっていうのか
アリス
…カノン、ね

初対面(じゃないけどお互いに勘違いしてる)だから
名札を確認しあっている。
カノン
よろしく!
アリス
よろ〜
マサ
(アリスのやつ、一瞬で知り合いに
 なってんじゃねーかよ)
タヤカ
はい!じゃあ、
自己紹介ゲームを始めまーす!
アキ
自己紹介ゲーム?
タヤカ
班の中で名前と好きなものを言って、
次の人がそれを覚えて自分のを言う…
を繰り返すゲームだよ〜!
カノン
なんか楽しそう!
タヤカ
じゃあ、スタート!
カノン
えーっと、僕たちの班は…

カノンの班(当時)

カノン、サナ、アリス、アリア


マサの班(当時)

マサ、リナ、アキ、ハル
カノン
よろしくね!
アリア
よ、よろしくお願いします…!
サナ
よろしくー
アリス
…えっ俺男子一人?
マサ
……よろしく
ハル
よ、よろしく
アキ
よろしくな
リナ
こっちはこっちで…というか女子一人…

班と偶然。とんでもないことになった…。
アリア
…わ、私から?えっと…
アリア
い、犬が好きな、アリアです!
サナ
次うちか〜じゃあ、
サナ
犬が好きなアリアさんの隣にいる、
可愛いものが好きなサナです!
アリス
犬が好きなアリアさんの隣の
可愛いものが好きなサナさんの隣の
マ…じゃなくて蜜柑が好きなアリスです
カノン
えーっと…
カノン
犬が好きなアリアさんの隣の
可愛いものが好きなサナさんの隣の…
カノン
…蜜柑が好きなアリスさんの隣にいる、
猫が大好きなカノンです!
マサ
(猫好きなんだなぁ…)
リナ
……サ!マサ!次マサの番だよ?
マサ
え!?え…なんも聞いてなかった…
リナ
最近ぼーっとしすぎだよ…
マサ
順番さえ教えてくれれば多分当てられる
リナ
えー?頼むよ?




伝え中…










































マサ
はい。戦国武将が好きなハルさんの隣の
とにかくかっこいいものが好きな
アキさんの隣の絵を描くのが好きな
リナさんの隣にいるカ…じゃなくて
季節では夏が好きなマサです。
怖っ
アキ
全員全部当たってるんですけど!?
ハル
細かいところまでよくもまあ…
リナ
どんだけ知ってんだよ私たちのこと…
マサ
そりゃあ、ね?(ドヤ)
リナ
うざっ
マサ
ひぃどぉいぃ
アキ
…………?
ハル
全く理解されてないよマサ
マサ
……o(^o^)o
リナ
もう何言えばいいか
わからなくなってんじゃん
ハル
ボソッ)…それにしてもこのメンバーかよ
マサ
すぐ終わるぞこの班は
ハル
そうだよな…

…一気に飛びます。半月後。
タヤカ
はい!今日は待ちに待ったと思われる、
席替えの日です!ドドン!
カノン
…ふーん?今まで隣いなかったし…
マサ
…ああこれは…

カノンの隣は…今まで名前出してないけど、ジュン。
男子。カノンの親友。

マサの隣は、アリア。まあ普通か…


…アキの隣リナじゃねーか
リナ
うわっ…
アキ
うわっ…
ハル
…サナか
サナ
ハルくん、よろしくね〜

サナとハルは、ほとんど関わりはなかった。
この時まで。だからハルは心底安心している。
ハル
よろしく
アリア
…マサ、またよろしくね
マサ
ああ…そうだな
アリス
…なあ俺の隣いないのかよ?

…はい。一人席ですね。


詳しくは結構前の話に載せたので飛ばしますが、
この席の時、マサがカノンに意地悪をし始めます。



また飛びます。次の席替え。
タヤカ
席替えです!ドドン!
カノン
…あ、ハルか
ハル
カノン…よろしく

去年同じクラスだった。それは覚えてる。
…でもそんな仲良かったっけ?
マサ
…サナ
サナ
よろ〜
アリス
…アリア?
アリア
…や、やっほー
アキ
…ああ俺一人席だ…助かった…
リナ
こっちだって…というか私の隣誰?

ジュンです。
リナ
ジュンか…カノン、面白いって言ってたし運いいな私…前回ゲキワルだったけど
アキ
聞こえてんぞ
リナ
ふん!

ちなみに陸上大会はさっきの間にありました。
この席の前。

…せっかくなんでエピソードを一つ。
ハル
アキ〜
アキ
…なんだよ
ハル
(パラパラ)
アキ
っておい!俺の机に鉛筆削りの
カスを撒くな!ハル!
カノン
何してるのハル…

…カノンが腕引っ張って席に座らせました。
無理矢理だけど。

…この光景次の席の時も見たな

この頃、結構アキにちょっかいを
かけるようになったハル。

その本心は?
ハル
…カノン、俺がアキにちょっかい
かけてる理由なんだけどさ
カノン
ん?こないだ面白いから
って言ってなかった?
ハル
まあそれもあるにはあるんだけど

あるんかい

…って私が突っ込んでどうすんねん
カノン
あるんかい

突っ込むんかい
ハル
…詳しくは言えないけどさ、小三の時…
カノン
……ん?
ハル
俺、色々あってアキに
殴られたことあるんだよ
カノン
…「色々」が謎すぎて流れがわからん
ハル
まあそん時?相当傷ついたから仕返し?みたいなこと?したくなってさ
カノン
…そっか、そうなのか…
ハル
まああんま深掘りすんなよ
カノン
…はーい

いつも明るくて、カノンを楽しませてくれるハル。
そんな事情があったなんて…


…とはいえど、これも修学旅行前日の話。
なにかを感じたのか、それを話したくなったらしい。
アキ
…うぬぅ…
カノン
…ガチで何してるのアキ…
アキ
いや、こいつがまた…
カノン
今度は何したのよ…
ハル
いや、いつも通り
カノン
いつも通りね…
アキ、結構力強いから、ハルを引きずってたりする。
気づいたら。いつのまにか。


…そんな毎日が、楽しい。カノンからしたら、
何も知らなかったし。




また飛びます
タヤカ
2学期初の席替え!ドドン!

…夏休み終わってます。
カノン
…うわ怖っ僕の予想当たったんやけど

カノンの隣

いない⇨ジュン⇨ハル⇨??

予想:アキにちょっかいをかける人ばっかり
⇨次はアキなのでは?

結果:アキ
ハル
…ラッキー!俺一人席だ〜
カノン
またね〜
ハル
またねー
マサ
…俺は…

おっ、リナか
リナ
やっほー
マサ
イェーイ
アリス
…ガチで誰だ俺の隣…
サナ
私でーす
アリス
サナだったわ
カノン
…アキ、やっほー
アキ
おう、よろしくな
カノン
よろしく

この頃カノンは好意を自覚しかけている。
前のように純粋に接することは、もうできない。





だって、アキは嫌われているから。


どれだけ好きだからって、ずっと関わっていたら
噂される。傷つくのは自分一人。





でもそれよりずっと辛かったのは…






隣の席になったことで…


ジュン
えい!やー!
サナ
うっわ、やめてよ!
ジュン
へへ、参ったかー!
カノン
…ねぇ
ジュン
何?
カノン
何してんの?
ジュン
ん?見ての通り、戦いだよ〜
カノン
…それを戦いっていうのかよ…!
ジュン
…ごめんなさい
カノン
もうやめろよ
サナ
ボソッ)…みんな、やってんのに
カノン
…………

アキの隣になって初めて気づいたのは…


彼は、「ほんとう」に嫌われている。
そのことだ。




先ほどの例でいくと、

ジュンとサナ:何かのきっかけで喧嘩(小さいやつ)
       が始まった。

ジュンがアキの机に触る⇨サナの机に触る。

サナ⇨「やめて」という。

カノン⇨それを見つける。アキがバイキン扱いされて
    いることが耐えられず、声をかける。

サナ⇨「みんなやってる」と文句を言う。



カノンは、アキが隣にいるせいで、このような事象を
多く目にすることとなった。

それが、一番つらいことだった。
自分が陰口を叩かれるより、アキの陰口を聞く方が、
ずっと、ずっとつらかったんだ。
ハル
カノン〜
カノン
…どうしたの?ハル
ハル
これ見て欲しいんだけどさ、
カノン
…懐かしすぎん?
ハル
まだ三ヶ月前くらいのものだけどね
カノン
…そんな経ったか…

これはカノンとハルが隣だった時に、ハルが作った
小さい刀。といってもあんま痛くない。
ハル
確かに、時間経つの早いな
カノン
うん


…そろそろ次の席、飛びますかぁ


タヤカ
席替えだよ〜!
ドドン!
カノン
あ、よかった…

カノンの隣は、ジュン。
良かった理由は…
カノン
ここまで三人連続でいい人だったから!
次こそアイツとかに当たるんじゃないか
ってめっちゃ心配だったんだもん!

…あっ、「アイツ」はマサです。
カノン
まあそれを言ったらアキには…
3日前の給食。シホの記憶怪しいから
タイミング違うかもしれんけど。
カノン
…はあ…
アキ
どした?
カノン
いや、あとちょっとで席替えやん?
アキ
ああ
カノン
僕席替え嫌なんよね…
アキ
なんでだ?
カノン
だってここまでジュン、ハル、アキって
隣三人連続僕にとって仲良しな人でさ、
次こそ…アイツとか…に当たりそうで…
アキ
…俺は席替え好きだぞ
カノン
…なんで?
アキ
だってつまんないじゃん、ずっと隣とか前とかが同じ人だと…
色んな人と話せた方がいいじゃん

…それお前が言う?

って心から思ったわ。僕。

あんなに嫌われててさ、知らないんでしょう?
僕の心の痛みも!その扱いを止める時の緊張も!

…だってほとんどお前、その場にいないもんね!

この瞬間、私は、早く席替えをしてほしい、
そう思ってしまった。だって…














































席さえ離れれば、辛さからも解放されるから。
しかも、ほぼ確実に。
カノン
…一個だけ聞いていい?
アキ
なんだ?
カノン
僕が隣の時って…そんなにつまんない?

…長めの沈黙。給食中、周りが煩い。
アキ
…ノーコメントで
カノン
そっか

…ああ、やっぱり離れたいな

というか僕、なんでこの人のこと、
好きになったんだろうね

一学期の時は、なあんにも、知らなかったから?


その日の帰り。
カノン
…アキ!

ここで話しかけるのさえ、勇気がいるの。
周りに笑われたりしないかって。
アキ
なんだ?
カノン
ノーコメント=つまんない
ってことで考えていいの?
アキ
…自分で考えれば

私はこの時のアキの本心を、今も知らない。
読み違えただけかもしれない。




でも、傷ついた




…この後は、しばらくぎこちなかったけど、
席替え前にはいつも通りになった。

その席は…
ジュン
…いや前も隣だったって!先生!?
タヤカ
まあいいでしょ、直前じゃないし
ジュン
おかしいだろ!?
カノン
まあまあ、よろしくね〜
カノンの後ろがハル。その右後ろがアキ。


こんな感じ。

     カノン ジュン   マサ  アリア

     ハル        リナ  アリス

     サナ  アキ
マサ
俺もまた隣なんやけど…
アリア
よろしくお願いします!
ハル
…俺また一人?まあいっか
ジュン
ハルよろ〜
カノン
…それにしても事件起きそうな席順だな

実際、起きました。

折角なんで紹介します。
アキ
…だーかーら、俺の
ネームプレート盗るなって
カノン
ちょ、ハル…えいっ
ハル
ねぇ俺の!返して!
カノン
いや明らかに
カイラル=アキ
って書いてますけど
ハル
うっ、バレた
カノン
今授業中なんやけど…

その次の休み時間。
ハル
…ふっふっふ、ワイロだ
カノン
なんで僕のを盗るん!?
アキ
授業終わったからってはしゃぐな…
カノン
とりあえず盗って…
ハル
うぎゃっ
カノン
アキのを戻して…
アキ
ありがとっ
カノン
自分のも戻すと
ハル
…でもアキちょろいからな
カノン
ハルも大概だろ…
ジュン
俺も盗ってまーす
アキ
いや返せよ!?
カノン
やめろって…よしっ
ジュン
カノン強くね?

…と、いうことで。
これは何回も起きてます。細部は違うけど。

この席のまま修学旅行に突入してます。

…マサ視点
マサ
…あーあ
アリス
何?最近ぼーっとしてるけど
マサ
いや、なんか痛いんよ、心が
アリス
…好きな人とか、いるん?
マサ
わっちゃっ
アリス
…それ絶対熱いだろ…

スープこぼしました。
アリス
…で?いるの?
マサ
……お前に言うかよ
アリス
いるんじゃん
マサ
…………

アリスから目を逸らす。代わりに入ってきたのは、
カノン、ジュン、ハル、アキが
楽しそうに話している姿。



嫉妬心が、湧かないわけなかった。



本当に、死ぬほど可愛いその笑顔。
見たい…俺だけが独り占めしたい。



…でもそんなこと言えねーよ、ばあか



だからって意地悪する俺…
マサ
ボソッ)ほんと俺、最低
アリス
ボソッ)カノンか…
マサ
…聞こえん
アリス
お互い聞こえてねーよ…
マサ
ならいい
アリス
俺も
マサ
なんだこの会話
アリス
知らんわ

ってな感じ。



そして修学旅行直前…
タヤカ
明日から3日間は修学旅行です!
卒業に向けて、大切な思い出を
つくりましょう!
はーい!

もちろん、マサは返事をしていない。
まだ迷っていた時のことだから。
カノン
ジュン、楽しみだね!
ジュン
いや俺は…歩くの疲れるし…
カノン
えー?ハルは?
ハル
ゲームしたい
カノン
えー?でも買い物できるし…
ジュン
確かに
ハル
確かに(同時)
カノン
買い物に釣られた…
ジュン
美味しいやつ買うか〜
カノン
お菓子かい
ハル
…ゲーム売ってたりして…
カノン
それは場合によるだろ!?
ハル
場合によるってことはあり得るのか…?
ジュン
カノンがいうことだからあり得るよ
カノン
私の発言を信用しすぎじゃねーか!?
ハル
だって頭いいじゃん
ジュン
俺はチンプンカンプンだけどな
カノン
…まあジュンはいつも眠そうだもんね
ジュン
なんかひどくない!?
ハル
やればできるんだからがんばれ〜
ジュン
お前が椅子蹴ってくるから
集中できねーんだよ!
ハル
それは反応するジュンが悪い
カノン
とはいえ、私も被害受けるからな
ハル
あはは
アキ
…俺のネームプレートなくね?
ジュン
コソッ)やっぱちょろいな
ハル
ちょろっ
カノン
それ絶対聞こえてますよ…マアソウダケド…
アキ
なんか悲しいんやけど…というか返せよ
ハル
やだね〜
カノン
ハルもよっぽどだよ
ハル
…って盗るな!?
カノン
はいアキ
アキ
…いやそれハルのや!
ハル
交換して貼るか
ジュン
…なんかやだなこれ
カノン
謎状況
ハル
元はと言えば…
アキ
いやハルだろ悪いの
ハル
まあまあ
ジュン
そろそろおふざけは終わりにs
アキ
お前が
カノン
言える
ハル
ことじゃねぇ
ジュン
3人の意見同じなの悲しすぎん!?
カノン
まあまあ
ジュン
うぐぐ…
アキ
事実を述べただけだ
ジュン
むぅ…
ハル
でもそろそろガチで真面目n
(3人)元凶誰だよ!
ハル
すいましぇ〜ん
アキ
反省してねえし…
カノン
まあいつものことだから
マサ
ボソッ)めっちゃ楽しそうじゃねーか
アリア
ねね、マサは何買うの?
マサ
…へ?えっと俺は…
アリア
最近ぼーっとしてる…大丈夫?
マサ
大丈夫大丈夫、全然平気
アリア
それ平気じゃない人が言うこと…
マサ
あ!俺はこれかな〜
アリア
お菓子?チョコ系?
アリス
マサは結構好きなんだよ、チョコ
アリア
へぇ〜!そうなんだね、マサ
マサ
そ、そうだ
ジュン
俺さ〜
カノン
なになに?
ジュン
チョコ好きなんよね。
カノン
(ん?あっちの会話意識した?)
マサ
(あいつ俺らの会話聞いてたのか?)
カノン
チョコ美味しいよね〜
ハル
でも溶けるよチョコ
アキ
正論…
ジュン
だから保冷剤持っていきたいんだけど
カノン
…チラッ
アキ
…え?俺?
カノン
だって前…陸上大会の時…
アキ
あー、あったな
ジュン
持ってきてくれるん?
アキ
なら持ってくか
ジュン
イェーイ、荷物減るぅ〜
アキ
ガシッ
ジュン
うげっ、ちょっ、痛い〜
カノン
あはは…(苦笑)
ハル
…カノン、ちょっと来て
カノン
え?う、うん
アキ
ボソッ)…どこ行くんだ?
マサ
ボソッ)なんか話すのかな…
アリス
マサ〜
マサ
あばっいってぇ!
リナ
…何してんの?
マサ
したかんだ。
アリア
い、痛そう…
アリス
明らかにサナがメッセージを…
マサ
ん?
サナ
(ガチでここから私を救い出してくれ)
マサ
ああ…目が伝えてきてる…って!
リナ
どうすんのよあのメッセージ…
アリア
…こっち連れてこよっか
アリス
そうすっか
ハル
…カ、カノン…

ぎゅっ
カノン
どうしたの?手が震えてる…
ハル
あ、あの…
ハル
今から言うこと、誰にも言わないで
カノン
わかった、誰にも言わない
ハル
えっと…




































カノン
…はーい
ハル
…よかった、話せて
カノン
ありがとうね、ハル
ハル
な、何が?
カノン
いや…ふふっ
ハル
なんで笑うの!?
カノン
だって…だってさ、嬉しいんだもん
ハル
ん??
カノン
ハルがそういうこと
話してくれるのって珍しいからさ
ハル
えっと…ご、ごm
カノン
謝らないで!そ、そうじゃなくて…
カノン
いつも明るいからさ、ちょっと心配
だったんだよね…疲れてないかとかさ
ハル
俺から見たらカノンの方が心配だけど
カノン
ええっ!?あ、あー、
ごめん、そうだったの!?
ハル
うん、そうだね
カノン
…だから、僕に心を開いてくれてる
ってことが、とってもうれしいの!
ハル
…ほんとに?
カノン
うん!ハルも不安かもしれないけど、
5班で一緒にがんばろっ!
ハル
…あはは、やっぱり敵わないなあ
カノン
…ん?どうし…
ハル
カノン、俺さ
カノン
えっ…?ちょ、まっ…
ハル
カノンのことが…
アキ
…カノン、ハル〜
ハル
ビクッ!
カノン
ア、アキ?
アキ
そろそろ戻ってこないと…授業が…
カノン
そ、そそ、そうたわたっ!
アキ
…たわた?どんな状況やねん
カノン
ハ…ハル!行こっ!
ハル
う、うん
ハル
(伝えそびれたな…)
アキ
(なんか手繋いでたけどどんな状況?)

この時のハルは、いつでも伝えられるだろうと、

思っていた。

けれど結果は…
ハル
…アキ
アキ
なんだよ
ハル
急にごめん。俺、話したいことがある。
アキ
コソッ)今はやめとけ、周りに人がいる

嫌われていて、だからこその「きづかい」?

そんなのこっちから願い下げだ!
ハル
今しか話せないかもしれないから!

もう、ずっと何も伝えられない…

そんな経験を、何度もしたいわけがないだろ!
アキ
なんだ
ハル
お前は、アキは、カノンが好きなのか?
アキ
…そうだよ
ハル
…伝えられたのか?
アキ
全く、だ
ハル
それが…俺もなんだよな…
アキ
あー、あの時止めたの根に持ってる?
ハル
えっあれ意図的なん?
アキ
…いや、完全に偶然
ハル
ほっ…よかった…
アキ
…すっごい今更なこと言っていいか?
ハル
何?あの時のこと?
アキ
いや。そうじゃなくて。
ハル
じゃあなにさ
アキ
ハル、
アキ
今なら俺のこと、存分に殴れるぞ
ハル
…は?なんでそれを…
アキ
結構ずっと我慢してただろ?
ハル
せめてここじゃないとこにしてくれ
アキ
する気満々じゃん
ハル
四発くらいいきまーす
アキ
ガチで?
ハル
アキの家でな
アキ
えぇ…

ちょいと続く。

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