第21話

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2023/07/15 13:00 更新






白い薄手のワンピースにサンダルという

ラフな格好のせいか

月夜の元での彼女は何かの精霊と錯覚してしまう程だった。





より誇張された肌の白さや

腕の細さ、がその雰囲気を更に醸(かも)し出していた。





“ なあ ”と口を開きかけて止める

そう言えば、何を話す気できたんだよ俺






衝動任せで後に何も考えていなかった事が急に恥ずかしく思えた。

身体中の体温が上がっていくのが手に取るように分かる。









_プッ










静まり返ったその空気を彼女の笑い声が断ち切っていく

一頻り笑った後、彼女は目に浮かんだ涙を拭いつつ俺に問うた





あなた
百面相みたい
あなた
だって一人で色んな顔してるんですもの

あなた
で、こんな真夏にマフラーを持って何しに来たんですか?



あっ、と思えば

手に握られていたのは彩から貰ったあのマフラーだった。



あなた
ひょっとして誰かからの贈り物ですか?





上杉 和典
嗚呼、彼女から貰ったもの、だった






気付けば、全て話してしまっていた。

彩のこと

事故のこと

七鬼がしたこと







上杉 和典
死んだやつに会えるって夢物語みたいな話だけど
上杉 和典
本当に会えるならそれを望みたい




でももう無理なんだろうな












七鬼がそれをやってからもう随分と時間が経っていた。

諦めどころのなのかもしれない、と思う反面 どこかで期待していた自分も居た


上杉 和典
もう無理なんだろーな
諦めなきゃってとこなんだろ きっと






こんだけ待ってるのに





そう口に出して仕舞えば、虚しさだけが残った。

腕時計の針はもう日付が変わったところだった。






あなた
……上杉さん
あなた
私の村に一度いらして下さい






人は死んだら星になって私たちを見守っている、という話を聞いたことはありませんか

















“ 俺は死んだら星になるんだ “
“ 探してくれよ、上杉 ”










アイツの言葉が、声が、鮮明に蘇った。













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