第3話

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2024/03/15 05:09 更新
日付が変わった頃







👤「本日はお疲れ様でした ~ 」


スタッフのその言葉を合図に今日の仕事が終了した。




あぁ、やっと終わった。
今日1日全く仕事に集中出来なかった。





自然とヨシくんとジフナを避けるように過ごした日


普段の仕事の待ち時間は1人隅の方で携帯をいじることが多かったけど


そうするとジフナは話しかけてくるから、それを避けるためにルトに自分から話しかけに行ったり、ジェヒョガがトイレへ立ち上がればそれについて行ったり


いつもとは違う行動をしてみたせいでより疲れていた。




早く帰ろう。




そう思い帰る支度をしていれば







🐶「ジュンギュや」





あ、やばい。


🐨 「るt、」

🐶 「なんで避けんの。」


あれ、ばれてた。
こういうのには気付くんだな。


🐨 「避けてないよ。御前の話しかけるタイミングが悪いんだよ。」

鞄に荷物を詰めながら答える。



🐶 「ふーん、なら一緒に帰ろ」

🐨 「、宿舎違うでしょうが」

🐶 「たまにはいいじゃん。ほら、早く行くよ」



雑に俺の手から鞄を奪い取れば控え室から出ていった。




こんなことでもあいつに振り回されなきゃいけないのか。
もういっその事楽になってしまいたい。



そんな考えがよぎる。
















🐨「待ってよ。」

🐶「遅、やっと来た。ほれ。」

会社の入口で待つジフナに少し強めの口調で言えば 遅い。と文句を放ち俺の鞄を投げた。


🐨「うわ、投げるなよ。危ないな、」

🐶「ㅋㅋ、ごめんごめん。ほら、帰ろ」

🐨「うん。」





1歩先を歩くジフナに着いていく。



春とはいえ少し肌寒い。

俯き少し汚れた靴を見詰めながら歩く。













🐶 「綺麗。」






静かな夜道に響くジフナの声。


車の通りも人も居ないから、ダイレクトに耳に伝わる。





顔を上げてジフナが見てるものに目をやれば







🐨「さ、くら …」


🐶「ね。綺麗じゃない? 今年まだ桜見れてなかったからジュンギュと見れて嬉しい。」




何その顔。あたかも 本当に初めて見ましたよ みたいな表情。
嘘つくなよ。俺と見るより先にヨシくんと見たくせに。





🐨 「だね。」

なんか今日は駄目な日だ。 小さな事でも頭にくる。


この空間から逃げ出したくて少し歩く速度を早める。









🐶「なぁ 、 今日御前どうしたの。」


腕を捕まれ引っ張られれば、身体の向きが変わる。







🐶「やっとこっち見た。」



今日初めてジフナと目を合わせた。


🐶 「今日だけじゃない。ここ最近の御前、なんか変だよ。」




変 ? 誰のせいだと思ってんの。

駄目だ。これ以上一緒にいると変なことまで言ってしまいそう。




🐨 「そうかな。気のせいだよ。 」

自分を落ち着かせるのも含め、なるべく穏やかにトーンを抑えて発した。





なのにこいつはそれを容赦なく壊そうとしてくる。




🐶 「嘘だ、いつもの御前じゃない、今日何回か話しかけたっt、 🐨 「、!!、今日は、一緒に帰れて良かったよ。ありがとう。もうマネージャーに来てもらったから。」



少し声を張り食い気味にそう答えれば、驚いた様な表情を見せた後に


🐶 「嘘だろ、何処にマネージャーの車があるんだよ」

なんて眉間に皺を寄せて言うから


🐨 「ほら、あれ。歩くの疲れたから実は迎えきてもらっちゃった〜 笑」

ヘラヘラと笑って答えて
少し先の大通りに止まっていた車を指さした。


疑いもせずに、車の方へと目をやれば
🐶「御前だけずるいぞ〜 、!!!」



と頭をくしゃくしゃ、と撫でてきた。




🐨「あ〜、、、辞めろよ~もう。笑
ジフナも気をつけて帰れよな。」


ジフナに軽く手を振り車の方へと歩いていく。



少し進んだあたりで後ろを振り返ればまだいるジフナ。



俺が振り返ったのに気付けば笑顔で手を振ってくる。



俺も負けじと手を振れば 、早く行け、と手を払うジェスチャーをしてくるから、その姿がなんだか可愛くて


あぁ、こんな小さな幸せがこれからもずっと続けばいいのに。なんて思ったり。





また歩を進めて角を曲がった瞬間に足の力が抜けて、地面にしゃがみこんだ。




🐨 「っ、、… 」








静かな街に悲しみだけが残る。



何度も何度も、こんな関係もう辞めようと思った。
けど、無理で





ジフナの沼から抜け出そうとすればそれを阻止するかのように何かが足に絡みついてどんどん下へと引っ張ってくる。
































ねぇ、早く迎えに来て抱きしめてよ。
マネージャーに迎えなんて頼んでないよ。


















🐨「、嘘だって、…気付けよ、ッ、… 、」





















そう願っても、俺の声は届くこと無く儚く散るだけだった。













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