第12話

口づけをする転校生
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2025/05/06 05:44 更新
三枝くんは相当体調が悪いのか、素直に私に従って保健室に行ってくれた
保健室には先生がいなかった
けれど奥のベッドは空いていたので
あなた
三枝くんは寝てて。先生呼んでくるから
そう言ったけれど三枝くんは頭を振った
三枝明那
それよりひざの手当てしろよ
自分の方が辛そうなのに、先に私の膝を手当てしようとする
あなた
私は大したことないから平気だよ
三枝明那
血が出てるだろ
あなた
すぐに止まるって。それより熱測る?体温計は…
体温計を取ろうとしたところで両肩を押されて、無理やり椅子に座らされた
あなた
わっ
さっきまで私に触るのもいやそうだったのに
態度の変化にあっけにとられていると、三枝くんは私の後ろに立ったまま絞り出すような声でつぶやいた
三枝明那
頼むからケガとかするなよ…
あなた
(え…)
なんだかその言い方は私が大事にされているみたいだ
胸がドキドキしはじめた
これが自意識過剰というやつか
でもそんな言い方をされたら…
あなた
(誤解しちゃうよ…)
三枝くんは私の前に回って、ひざのけがを確認するようにひざまずく
手当してくれるつもりなんだと思って、慌てた私は
あなた
ほんとに大したことないから
大丈夫だよと言おうとした
だけど言えなかった
三枝くんのとった行動が予想外すぎて
三枝くんは私の前にひざまずいたまま、顔を近づけてきた
童話の中の王子様がお姫様の手に口づけするみたいに
胸が高鳴って仕方なかった
流れるような動作がスローモーションに見える
けれど三枝くんが口づけたのは私の手なんかじゃなくて






ケガをした膝だった
あなた
…へ?
膝に柔らかい唇の感触が伝わる
そのまま、ちゅうっとけがをした傷跡を吸われた
あなた
えええええっ!?
ケガをしたときに、お母さんが舐めてくれたことは…まぁある
消毒の代わりだよって
だけど私もう中学生だよ!?
三枝くん、お母さんじゃないし!
って、これじゃ転校初日と一緒じゃんかー!!
あの時紙で切って血が少し出た私の指を三枝くんがパクッて咥えたよね?
やっぱりあれは夢でも幻でもなかったんだ!!
to be continuited

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