あの日から私はしばらくエナプの歌もコンテンツ動画も
なんだか見れなかった。
今でも信じられない。
目の前に推しがいたこと。
本当はすごく愛を伝えたかったし
握手もしたかった。
でもその推しはライブで元気に歌ってる訳でもなく
ただ遭遇しただけでもなく
具合が悪かった。
18:30 大学
シフトの提出が今日までだった私。
本当はカラオケに行きたかったけど...
シフト出さなきゃ...
20:00 バイト先
まさかの急な出勤ー。
まぁ稼げるって考えたら、良いかー。
23:30
シフトも出し終わって帰ろうとしたその時ー。
ザーーーーーーー......
うそでしょ...
天気予報にもなかった雨。
しかも大雨。が降り出したー。
24:00
雨。
全然やまないー。
やっぱり店長にあの時送って帰ってもらえば良かった。
何遠慮してるの私〜....
どうしよう。
少し寒いし、もう暗いしバスも動いてない。
もう歩いて帰るしかないよね...

車の少しの明るさを頼りに、
私は雨に濡れながら歩くことにしたー。
バシャッッッ
通りかかった車が道路の水を弾き
わたしにかかってくるー。
すごく冷たいー。
泣きそうー。
こんな時にお母さんがいたら...
迎えに来てくれたかもしれないー。
急に家族のことを思い出し
ホームシックになってしまった私ー。
涙が溢れだして止まらなかったー。

誰かが私の前に傘を差し出してくれたー。
誰だろうー。
私は泣きながら上を見上げたー。
雨に濡れて髪の毛は最悪だし
メイクも崩れてるー。
最悪な状態でまた、推しと会ってしまったー。
私は焦ってソワソワしてしまっていたー。
ヒスンはそう言って
自分の上着を私に掛けてくれた。
私は混乱して何も言えなかったー。
そう言ってヒスンは傘もささずに
走り去っていったー。
推しから貰った 上着。
いや、推しと言っていいのだろうかー。
その日の夜私は上着を洗濯して眠りについたー。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。