大学の広場の椅子で、俺は背もたれに全体重をかけながら友人に話しかけた。
外から元気いっぱいの運動部、茂樹が走ってきた。
俺は怜司のほうをチラッと見た。
──────金曜───────夜────────
月明かりの下、俺達は草の生い茂った校舎の門の前に集まった。
俺達は閉じている校門をよじ登り、校内に入った。
少し歩くと、校舎の昇降口にたどり着いた。
扉は施錠されていなくて、半開きの状態だった。
怜司は考える仕草を見せた。
入ると、下駄箱に名前のシールが貼ったまま放置されていた。
いきなり、茂樹が足を止めて、固まった。
教室の扉を開けると、懐かしさを感じる机と黒板があった。
その後、俺達は理科室に向かった。
黒板に何かが書いてある。
茂樹がライトの光を黒板に当てる。そこには……
「きてくれた」とびっしりと書かれていた。
俺は叫び声をあげて腰を抜かした。
茂樹が一際大きい声で笑い、校舎に笑い声が響いた。
真反対の校舎の2階に何か影のような物が見える。
怜司はスマホを横向きにして、こちらにレンズを向けた。
俺は視点をずらさずに言った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!