第23話

【第九話】自分らしさ
9
2026/02/17 09:00 更新


ミルクの部屋





『自分の絵に自分らしさを入れてみましょう。
それだけで絵の魅力は格段に上がります。』




(絵の画像付き)








ミルク
ミルク
自分らしさって何…?
ミルク
ミルク
失望されて…怒られて…
嫌な考えが頭を支配する。
こんな辛さから解放されたいまで思っていた。
相当限界なんだなと思うが
次々湧き出る不安に飲み込まれてそれどころではなくなった
ミルク
ミルク
……そうだ…電脳世界に行こう
そう思ったうちは立ち上がってスマホを開き
プリ小説内のとある小説のチャプターを開く
シュン
来たらいつもと変わらずのリビングがあった。
電気が付いていなくて
いつもより暗いと感じた。
でも夜のこの感じも良いと感じた
ミルク
ミルク
……二人とも寝てるか…
ミルク
ミルク
まぁそうだよね。
ミルク
ミルク
上着もいらない。靴下もいらない。
ミルク
ミルク
……これでいっか…
うちはパジャマの姿で外に出ようとする。
まだ寒い時期にこんな姿をするなんて
自〇行為に等しいがそんな事を考えていられなかった

早くこの不安や悩み、苦しみから解放されたい。
そんな一心だった
ハチ
ハチ
にゃぁ…
ミルク
ミルク
……ハチくん。
ミルク
ミルク
……黒ちゃん事よろしくね
伝わるなんて思っていないけど
反射的に言ってしまった。
ハチ
ハチ
にゃぁ…
ミルク
ミルク
……バイバイ。
バタン

























『………』
屋上
ミルク
ミルク
はぁ…流石に寒いな…
しばらく屋上から街を見つめる。
電気が付いている家もあれば
ついていない家もある。

じっくり見ないと分からないことがあって
新鮮だと思った

まぁそんな感情も意味がなくなると感じる
ミルク
ミルク
あれ…こういう時靴脱ぐんだけ…?
ミルク
ミルク
まぁどうでもいいや
ミルク
ミルク
寒いな…
ミルク
ミルク
……この世界からさようなら。
そう言ってうちは屋上から一歩踏み出す。

そんな事はないと分かっていながら
うちは新しい世界に行けると信じていく。






 


































ガシッ










































ミルク
ミルク
……なんで二人とも起きてるの…
うちの自〇は二人によって塞がれた。

いつもだったら起きてるはずのない2人が目の前にいる
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
馬鹿。死なせるわけないでしょ。
月橋 鈴
月橋 鈴
引き上げるっすよ〜!!
屋上
ミルク
ミルク
……なんでここが分かったのさ…
純粋な疑問をぶつける。
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
ドアの音がしたから。
ミルク
ミルク
普通それだけじゃ分かんないでしょ(笑)
乾いた笑いをする。

そんな笑いに2人は嫌そうな顔をする
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
……こんな時でも笑ってんの?
月橋 鈴
月橋 鈴
……無理して笑わなくていいんすよ。
ミルク
ミルク
……無理して笑わなくてもいい…?
ミルク
ミルク
そんな事出来てたらもうしてるよ。
慣れだから…もう体に染み付いちゃってるから
二度と取れないことも分かってる
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
……なんで死のうとした。
月橋 鈴
月橋 鈴
黒彗ちゃん……
ミルク
ミルク
ネットで見たんだよ。
ミルク
ミルク
自分らしさを入れたら上手くなるって
ミルク
ミルク
だから自分らしさを探そうとした。
ミルク
ミルク
でも探していくうちに『自分ってなんで生きてるんだろうな』ってなって
ミルク
ミルク
家の方で死んだら、親がめんどくさそうな顔するから。
ミルク
ミルク
こっちで死んでリアルでは行方不明でいいなってなったから
口が思ったことを口に出してしまう。

2人にうちの汚い所を見せてしまったと
さらに自分が嫌いになった
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
……アンタは……
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
なんで勝手に死のうとするわけ…?
ミルク
ミルク
……別に。生きていたくないなって思ったからだよ
ミルク
ミルク
どうせ自分の気持ちは自分しか分からないんだから。
ミルク
ミルク
もう…放っておいてよ…!!
お願いだから……もう…放っておいてよ……

うちは2人と一緒に居るべき人じゃないから…
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
……お前は…生みの親としての責任すらもないのかよ…
月橋 鈴
月橋 鈴
……もう…こんなこと辞めましょう?
月橋 鈴
月橋 鈴
喧嘩するくらいなら、このまま3人仲良く〇にましょう?
ミルク
ミルク
は…?
なんで……

聞き間違いだと思いたかった。
だってその言葉は一番聞きたくなった言葉だったから
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
……もうそれでいいよ。
ミルク
ミルク
ま、待ってよ…
ミルク
ミルク
2人は…なんでこんな事で死のうとするわけ…?
辞めて欲しかった。
死んで欲しくない。

どうにかしてでも2人に死なせたくない。
そんな想いが体中に駆け巡る
月橋 鈴
月橋 鈴
俺は最後には大切な人と死にたいっすから
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
……私は死ぬならアンタと死にたいだけ。
ミルク
ミルク
……うちは…2人が…寿命尽きるまで生きてくれたら良いだけなのに…
本心が出てしまう。
それと同時に涙まで出てくる。
止めようと何度拭っても止まらない。
月橋 鈴
月橋 鈴
…それ俺達も同じ事思ってるっすよ
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
…アンタも寿命尽きるまで私達と生きるの。
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
それで…おじいちゃんおばあちゃんになったら
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
“一緒に死ぬ”
ミルク
ミルク
なんで……そんなに優しくするのさ……
うちは優しくされるべき人間じゃないのに…

こんな汚くて醜い自分要らないのに……
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
本当にアンタ馬鹿だね
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
私達がアンタのこと好きだからに決まってるでしょ
月橋 鈴
月橋 鈴
絵の事だって俺たちが見つけるっす
月橋 鈴
月橋 鈴
ミルクさんらしさを。
ミルク
ミルク
………なんで…うちの事なんかを助けるわけ…?
ミルク
ミルク
迷惑しかかけてないのに…

今だって死ねなくて迷惑をかけている。

こんな時間に寒い中2人を外に出している。
そんな迷惑しかかけていない自分は生きていなくていいから
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
アンタは迷惑なんかじゃない
月橋 鈴
月橋 鈴
俺のこと母親から離してくれたのもミルクさんのお陰っすから
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
私はそもそもアンタが生み出してくれなかったら、この世界に居なかった。
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
鈴とも出会えてなかった。
ミルク
ミルク
……2人は…こんなうちでも…一緒に居てくれるの…?

少し心が灯った気がした。

2人なら捨てないでくれるかもしれない。
見捨てないで、失望しないかもしれない。

そんな希望を抱けるのは久しぶりな気がする
月橋 鈴
月橋 鈴
当たり前っす!!
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
それで約束。
_黒彗@くろは_
黒彗くろは
“おじいちゃんおばあちゃんになるまで生きて、”
月橋 鈴
月橋 鈴
“最後は一緒に死んで、一緒に地獄に行きましょうっす”
ミルク
ミルク
……二人とも…ありがと……
その言葉を聞いた後でうちは記憶がない。

ただ体が重たくて目を瞑っただけだった。
バタッ

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