場地さんと電話したあの日から早1週間。
1週間刹那からの嫌がらせに耐え、今日、皆に…願い事をする。
〇〇病院
ひな『お母さん?体調どう?』
母「んー?うん…この前よりはいい感じ」
ひな『そっか』
やっぱこの世界でも親は居るもんなんだなー…前の親は結構な毒親だったからなぁ…虐められてるってのに、遊びあそびって言って学校行かされてた。
こっちの親は父は出張が多くて滅多に家に居なくて、母は昔から体を壊しやすいみたい。
でも結構感謝してる。
お母さんが体弱いおかげでこの病院に来れたわけだし…
父母が居ないから家では騒ぎやすい()
………………場地さん、言ってくれたか?
あの人超が付いても足りない程の馬鹿だからな……………………………………………ひなちゃん心配☆
母「ひなちゃん?おーい?」
ひな『ハッん?何?』
母「いや…凄いボーっとしてたから……大丈夫かな?って、、」
ひな『ん?うん、平気!大丈夫!』
母「そう?……ごめんね?こんなお母さんで…」
ひな『いやいやいや!前よりは全然良い!』
母「……前?」
ひな『……ううん。何でもなーい!』
母「………あ、そうだ!ひなちゃん…最近友達出来たって聞いたけど…その子達とはどう?」
ひな『え?…言った?』
母「うん?聞いたよ?ちゃんと…」
ひな『……そうだっけ?』
母「うん!ほら!お母さんに教えて?学校の事も…聞いたいし!」
ひな『……ハハッ(笑)そうやねー。んじゃ皆が来るまでお話しようかな?』
ひな『学校はねー…授業めっちゃダルいけど、友達も居るから楽しい!その友達さ、?なんか、留年してるらしくて、お母さんをもう泣かせない為にガリ勉君になってんの笑いきなり瓶底メガネかけて来るもんだから笑い止まらんくって笑でもね?超カッコイイんだよ!』
母「へー…いい子なんだね?お名前は?」
ひな『…場地さん。場地圭介。』
母「あら、男の子?」
ひな『うん!あとは…本来なら場地さんの後輩の松野千冬って子、その子は入学早々やらかした不良くんなんだけど、場地さんに会ってから諸々一変!前までは超ツンな猫やったのに、今じゃデレの犬!もう可愛くって仕方ない!ホントに、家に欲しい。』
母「あら(笑)可愛らしい子なんだね…女の子?」
ひな『チッチッチッ♪違うんだなぁこれがまた!なんと!この千冬も男の子!なんよね!』
母「そうなの?(笑)可愛らしい男の子も居るんだね…」
ひな『うん。もうホントに、2人ともカッコイイし、可愛いし、優しいし…他にもいっぱいあるけど、うちはだーーーーいすき!!』
母「……恋?」
ひな『……どうだろ?(笑)』
母「何それ!怪しい!!」
ひな『教えなーい』
母「えー……じゃあ他は?居るの?」
ひな『うーん……そうだなぁ…ちょっとヤンチャボーイだけどほかも居るよ』
母「どんな子どんな子?」
ひな『1人は、佐野万次郎、皆からはマイキーって呼ばれてる。マイキーはね?可愛い系の子なんだよ!顔も!仕草も!あれは絶対に自覚してる。うん()それに、甘いもの大好きで、特にどら焼きとかたい焼き食べてる!あとはお子様ランチも好きで…、あ!オムライスも!それに旗が立ってなきゃ怒る!それが可愛くって、ご飯食べ終わったらすぐ寝て、寝起き悪くて、寝る時は、使い古したタオルを持ってないと寝れない子。でも、誰よりも仲間思いで、仲間の為に怒れて、強くて、カッコよくって…多分女子は1度でも絶対惚れるねありゃ。
2人目は、龍宮寺堅、皆からはドラケンって呼ばれてる。マイキーからはケンチン!ドラケンは身長180もあるんだよね、中坊のくせに。あと頭に龍の刺青入ってる。見た目怖いけど、中身は意外と紳士な感じで優しくて、お世話上手で、強くてカッコイイんだけど、実は…ドラケンって好きな子が居るんだよ、その子には冷たい態度取ったりしてるけどね?絶対に心の中は好きで溢れてる。誕生日プレゼント何がいいかわざわざその子のお兄ちゃんに聞くの!んで、照れながらその子は何が好きかとか何貰ったら嬉しいかって!聞くんだよ!それ超可愛いからマジで。うん。長身の見た目怖いのが照れたりしたら超萌えるッ!あそこで心撃たれた人も少なくはねぇだろうな…絶対……
3人目は、三ツ谷隆、その子はね…特にあだ名はないけど、たかちゃんとか呼んだりしたら超可愛くなる。三ツ谷は、一言で表すなら母。もう丸っきりそう。異論は…認める…かな?いや認めん。ぁや、…やっぱり…?いやいやいやでもなぁ…ッー…お好きにでいいか。
ホントに母。お母さんなんだよね。男の子で強くてカッコイイのに、家事全部OK、しかも面倒見が超良い!まぁその理由はね?三ツ谷って、お父さんの事は、あんま分かんないんだけど、お母さんがパートとかで夜遅くまで働いてんの。三ツ谷と、三ツ谷の双子妹のために。でもやっぱり夜遅くまでだからその間の妹の世話は三ツ谷がやってる。三ツ谷が面倒見良いのはその為、強くなったのも、家族を守るため。ドラケンに会って、そう決めたんだって。力は守る為に使うって。それがドラケンとの出会いみたいなもんでさ、その後…皆は多分知らないんだと思うけど……実はさ、三ツ谷の頭にもドラケンとおんなじ龍の刺青があるんだよね!左右反対で!もうそれが好きでさー?三ツ谷は今隠してるみたいだけど、まだあると思う!あの可愛い顔で頭に刺青あるとか……これはこれで萌えるよねッ!!
後はー………………』
その後もタケミッチやヒナちゃん、エマちゃんとかの話もした。
母「すごいね…色んなこと知ってる」
ひな『……うん、まぁね(笑)』
母「でも、安心したなぁ…その子達なら、お母さんが居ない間も寂しくなさそう!」
ひな『…そうだなー、でもやっぱお母さんは居て欲しいかな?笑』
母「笑ひなちゃん…その子達のこと大切なんだね」
ひな『うん、命かけてもいいくらい。大切で、これからもずーーーーっと!大好きな人達!』
母「……そっかぁー、なら、任せてもいいかな?」
ひな『ん?』
お母さんがうちじゃなく、うちの後ろを見てそう言った。
母「…後ろ。見てごらん」
ひな『後ろ、?』
お母さんに言われるがまま後ろを見た。
ひな『……ぇッ』
びっくり所じゃなかった、心臓止まりかけた。
さっきまで話してた皆が、後ろに居たから
場地「言っとくが、俺はお前に言われたからこいつら連れてきたんだぞ?俺のせいじゃないからな!!?」
千冬「ちょッ!場地さん!」
真一郎「お前…よくマンジローとエマのこと知ってんな?」
その他「………………」
ひな『……時間決めとけば良かった』
刹那「ひなちゃん…何でそんなに知ってるの?もしかして、ストーカーしてたとか?(笑)皆のこと調べてたんだ?こわーい……」
ひな『……』
マイキー「……刹那、別に怖くないから」
ひな『…ぇ』
刹那「え?」
今、怖くないって……え?
刹那が言ったことイラついたけど確かに事実ではある…ほぼ初対面のうちにあんなに言われてたんだぞ?
ん?
母「…」
ひな『……お母さん』
母「ん?」
ひな『ありがとうね。今まで』
母「え?」
ひな『これが…最後だから。』
母「…何言ってるの?」
皆「??」
ひな『それじゃ、もうそろそろ体休めないと!ね?おやすみ』
母「え、でも、!」
ひな『おやすみ』
母「………ぅん…おやすみ」
屋上
刹那「ひなちゃん?なんで屋上に連れてくるの?」
ひな『その前に…なんでアンタも居んの?』
刹那「何その言い方…傷つく!」
ひな『そう言うの良いから、なんで?』
刹那「ッ、皆とたまたま会ったから着いてきただけ」
ひな『…そーか』
ここの病院の屋上って柵はあるけど短いんだよね。
だから簡単に登れる。
ガシャッ
皆「!」
場地「おい!危ねぇぞ!」
ひな『大丈夫〜、死ぬ気なんか無いし、風がよく当たるだけ』
ほんとだ。別に死ぬ気なんかない。元から死んでる。
風に当たりたいのもほんと。嫌なことだけ
全部遠いとこに持ってってもらえる気がするから。
ひな『あのさ、さっき、なんで怖くないって言ったん?』
マイキーと目を合わせる
マイキー「……よく分かんねぇ、けどそう思っただけ」
分かんねぇ……そりゃこっちもだ。
ひな『…そっか』
千冬「なぁ…場地さんから聞いたけど、話って何だよ」
ちょっとびっくり。
まさかの千冬。
場地さん効果?
ひな『ちょっとした願い事』
千冬「願い事、?」
ひな『うん、うちからのね』
刹那「なんで私たちに言うの??別に叶えたくな((」
三ツ谷「…………何?」
刹那「!三ツ谷!?」
三ツ谷「ん?」
刹那「聞くつもり!?叶えないのに!?」
三ツ谷「……興味持っただけ」
刹那「…だけって……」
ひな『………うちのね、願い事は、』
ひな『皆が幸せになる事なんだよ』
NEXT
カンナギっちのお母さん初登場!
そして…カンナギっちの運命は……!
ちょっと予告風にしてみたり?
予告なんやけどね
次回は場地さん目線な感じです!
あ!因みに一虎が居ないのは、ちょっとした訳と言うか、なんとゆうか……な感じです()
それじゃ!おつなつです!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。