「 えーっと … あ 、あった ! 」
自分の席を見つけて 、座る 。
「 綾木 」だから なんとなく予想はしていたけど 、やっぱり 1列目の1番前だった 。
かばんを下ろして 、まわりを見渡す 。
もういくつかグループが出来ていて 、楽しそうな笑い声が聞こえた 。
「 ねぇねぇ ! 」
突然 、後ろから声を掛けられる 。
思わず振り返ると 、そこには かわいらしい雰囲気の女の子が居た 。
「 校門にいた あのかっこいい男の子 、見た ? 」
「 あー 、うん 、見たよ ! 」
あの男の子に そこまで興味はないけど 、せっかく話しかけてきてくれたんだから 話したい 。
「 同じクラスだったらいいなぁ … 」
そう その子が言ったとき 。
ガラガラガラ 、と いつの間に閉められていたらしい 教室のドアが開いた 。
入ってきたのは 、あの男の子 。
女の子たちが 小さく騒ぐのが分かった 。
男の子は 、何故だか まっすぐと わたしの方に来て … 。
「 おはよ 」
「 え 、お … おはようございます … 」
柔らかい 、優しい笑顔で 挨拶をされた 。
びっくりしたけど なんとか言葉を返すと 、男の子は ふっと微笑んで 、そのまま席へと向かっていった 。
( な 、なんで わたしに … )
入り口から一番近かったから 、挨拶された 、のかな … 。
『 おはよ 』
男の子の声が 頭に響く 。
柔らかく微笑んだ 、あの笑顔が眩しくて 。
真っ直ぐな青い瞳が 、吸い込まれそうなほど綺麗で 。
ーー 何処かで 、見たことがある気がして 。
今は春なのに 、
なんだか 、季節外れの向日葵みたいだった 。
男の子は 、何事もなかったかのように クラスメイトと話している 。
また 、教室のドアが開く 。
「 うぃ 〜 はろはろ 」
「 しししっ 、失礼します … 」
「 えーここ うちらの教室?なんか広 〜 」
次から次へと声が聞こえて 、ここ 、1年2組のメンバーが全員揃った 。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!