いつの日かの土曜日
確か、第二章あたりの時期だった
イデアさんにゲーム中いきなり言われた言葉だった
私は突然の事で頭の中がはてなでいっぱいになった
同情なら私は求めてませんよ
と苦笑いしながら言った
でもきっとこの時の私は口では笑っているだけで目は笑っていなかっただろう
言いたいことは言ったのかイデアさんはまたゲームに集中し始めた
この時私は素っ気ない態度で返事をしたがこの一言に私がどれだけ救われたかはイデアさんは知らない
でも、嘆きの島についたら……イデアさんに会えたら……落ち着いたら………『ありがとう』って言おう
ずっと、一人だった
家でも学校でもどこでも一人だった
家族の仲は悪くはなかった
でも、私が一方的に突き放しただけ
クラスメイトとは関係が悪かったわけではなかった
でも、友達と呼べる仲の人はいなかった
登校も下校も移動教室もお昼休みもずっと一人だった
休みの日も誰からも遊びに誘われなかった
でも、寂しいとは思わなかった
ゲームがあったから
だから、こっちの世界に来ても大丈夫だと思った
ゲームはなくても推しが拝めると思うと全然大丈夫だった
でも…でも……今は凄く寂しいし悲しい
ずっと一人だった私はきっとイデアさんに依存に近いなにかの情をもっている
そんなことが全部分かってしまう
でも、そんなイデアさんだからこそ今回の事は辛かった
裏切られた気がした
見捨てられた気がした
イデアさんに言ったらただの激重彼女かよって笑われるだろう
でもそんなのは構いなしに今は会いたい
ねえ、イデアさん
"会いたいです”
…………………………………
待っててください
すぐに行きますから
イデアさん












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。