僕の家は普段は特に問題のない家庭だった
強いて言えば地位は結構いいところの家系だ
だけど,母さんも父さんも地位が高いせいか僕らの生活をよく制限して自分たちの地位が下がらないようとしていた
兄さんたちも,そのせいか考えが母さんたちと似てしまって……所謂古い考えになってしまった
僕の家は人数が多い
母親,父親,兄さん一人,姉さん一人,僕,妹二人,弟一人
だけど,みんなみんな母さんと父さんの考えに染まっていった
母さんが子供の頃なんて…何十年前の話だよ,
小さい頃から両親の古臭い考えの付き合わされていた
小さい頃の僕にはそんな考えからの逃げ場がなかったんだ
学校も苦手だ,なんてったって陽キャがたっくさんいるからね…
幸いにも勉強はできたから問題ないけどね,運動はまッッじで無理だけど…
僕の生き甲斐とも言えた癒しは推し,それから……
自分の部屋で二次元に遊びに行くことだった
そう,僕の属性は機械操作だった,この属性のおかげでネットでは不満なく自由に過ごせてたんだけど…
ネットで不満なく自由に過ごせた代わりに,家族は僕の属性を嫌っていた
二次元に遊びに行ったことがまたバレたら
どうせ『機械操作はゴミ』だとか『二次元に逃げるな』だとか言われる
兄弟は普段は優しいんだけど……やっぱり,僕の属性に関してはすぐ文句を言う
僕だって言い訳したいけど,いつもできずにいた
兄さんと姉さんが帰ってきちゃった,今日はここまでかな……
確かに,最近は学校も休み続きで家ばっかにいたけど……
いつも何かしら僕に頼むなら…所謂対価?を貰わないとやる気出ないんだよね…
僕も準備ができ,兄,妹たち,弟と一緒に外に行くことになった
……ただ,いつも以上に,出たくなかったかも
さっきから周りがうるさい
気のせいか,僕の考えすぎか……
僕らが外に出て少ししてからうるさくなった気がする
妹と弟が走ってどこか行ってしまった,
僕が妹たちを追いかけた時,
聞いた,確かに聞いたんだ……聞きたくなかった
さっきからうるさいと思ってた正体は,僕に対しての"陰口"だった
自分だけ属性が違うことは根に持ってたけど……近所の人たちにまで知られたくなかった
気づけば,目の前には妹たちが,僕の顔を覗き込んでいた
正直気分が悪い,体調面じゃなくて精神面が
僕らは兄さんを探した
弟が見つけたらしい
誰かと話してる…?
__僕には,周りが話してる声"全て"が,陰口に聞こえて仕方がなかった
____あの陰口が止まることはなかった
これは言葉の通り,外に出る度陰口が聞こえてくる
どこに逃げても,だ
これのせいか,元々家が好きだったけどもっと家に籠るようになってしまった
いちいち五月蝿いなぁ……
僕は入ってきた姉を退けて姉から…いや,家族から離れた
やっぱり陰口らしき声は止まらない
びっっくりした……え,誰
属性がそうだし……
____久しぶりに,いや,人生で初めて,僕に光が見えた瞬間かもしれない
後から聞いた話だけど,僕を誘ってくれた人…"学園長"は,前々から僕のことを見ていたらしく
陰口が絶えなかったのは,親は兄弟が近所に言いふらしていたらしい













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。