私はさっき、探索して見つけたベッドの方向に足を進めた
南雲くんは呆然と立ち尽くしていた
南雲くんが、私からの予想してなかった反応に驚いたのか
歯切れが悪くなっている
なんで、南雲くんが私にあんな提案をしたのかわからないし
正直、とても怖いけど
南雲くんの反応が可愛くて面白いから
そんな感情が薄まっていく
今は、彼のことが殺し屋に見えないや
南雲くんに声をかけて、
ベットルームのドアを開けた
…綺麗なベッド、
布団をずらして、ベットの上に乗り
枕に頭を沈めた
自分でも危機感が全くないな…と、思うし
何してるんだ、と思う
今日出会った人の家に連れてこられて、抵抗しないで上がり込んで
いや、抵抗できないんだけど…
お風呂まで借りて、服まで借りて、今はベッド
しかも、一緒に寝ようなんて言った…
まぁ、
どうしてそんなこと思うのかもわからない
人殺しで、殺し屋だし…
この全てが夢だと信じて、南雲くんの匂いに包まれながら、私は目を閉じた
これで、明日襲われてたら、本当にどうしよう……
あれ、ここどこ…
……あ、思い出した
私、昨日とんでもない取引したんだった
夢じゃないのか、…残念
目の前の光景が全て、見覚えのないものばかりで
現実を突きつけてきた
体を起こそうと手を伸ばした時
ドン
隣で寝ていた南雲くんにぶつかってしまった
私は急いで自分の体を確認したが
私の体にはどこも異常がなく、
襲われていなかった。
結構強く手が当たった気がするけど、南雲くんが起きる気配はなかった
今は朝の6時。
南雲くんは早起きしないタイプなのかな
うん、やっぱイケメンは何してもイケメンなんだな
寝顔が国宝級に輝いている
.…..まって、今なら逃げれるんじゃ
昨日の南雲くんの反応を忘れたわけではないけど
何度考えても、こんな状況やっぱりおかしすぎる
私は南雲くんを起こさないように、静かにベットから降りて
職場に行く準備をした
ここがどこなのかも、職場への道もわからないけど
まぁ、マップに頼れば辿り着ける
最終手段は、タクシーだ
全ての準備を終えて、靴を履いて
家から出ようと、ドアノブに手をかけた時
後ろから南雲くんの
昨日よりもずっと低い声がしたと同時に、
手首を掴まれた
To be continued ▶︎#8












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。