数日後 、私は集中治療室から特別病室に移動した 。
そして病室を移動したその日 、コナン君と共に
シェリーちゃんが顔を出しに来てくれた 。
彼女は私の顔を見た瞬間 、目に涙を浮かべ 、
小さな体で私をぎゅっと抱きしめた 。
私の胸に顔を埋める可愛い彼女の頭を撫でる 。
先日 、コナン君からシェリーちゃんの事を聞いた 。
彼女は組織の裏切り者で 、彼等の事が怖くて怖くて
堪らないはずなのに 。
私のためなら組織にだって立ち向かうと 、
私を絶対に救ってみせると 、心を決めてくれていた
らしい 。
恐怖から逃げなかったシェリーちゃんは ……
本当に凄い 。
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その日から数週間後 、遂に私は裁判にかけられた 。
傍聴者は居らず 、内密に執り行われた裁判 。
結果 、私は『 懲役10年 執行猶予15年 』という
判決が下された 。
刑務所に行く必要はなく 、一般の人と同じ普通の
生活を送ることが出来る 。
執行猶予期間である15年の間犯罪を起こさなければ 、
懲役10年の刑罰は消滅する 。
間接的には殺しに関わったものの 、自らの手で
人を殺めていなかった事が 、この結果に大きく反映
されたらしい 。
私が本物の善人なのであれば 、
今まで組織に居ざるを得ない状況で 、仕方なく
犯罪に関わっていたのなら 、
この先 、他の犯罪を起こすことは無いだろうと 。
運転している彼が隣で聞いてきた 。
今 、私達は裁判所からある場所へと彼の愛車で
向かっている 。
不満を感じているなど 、そんな事はない 。
ただ 、少し複雑なのだ 。
極悪組織に所属していた私が 、殺人を犯して
いなかったとはいえ 、こんな軽罪で済まされて
良いのかと 。
運命から逃げない 、と覚悟を決めていたから 。
本当にこれから自由に生活して良いのか 。
正直 、拍子抜けしたのだ 。
そんな言い合いをしている内に 、目的地に着いた 。
建物の入口には 『 東都刑務所 』と書かれている 。
そう 、私は今から " 仲間 " に会いに行く 。
" 仲間 " といっても 、私に本物の愛情を沢山
注いでくれた
大好きな大好きな " 家族 " のような人物に 。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。