第85話

File 84 :
4,435
2025/05/31 10:00 更新
私とバーボンは 、先に面会室で " 彼女 " が入って
くるのを待っていた 。

暫くして 、全身緑色の服を着た彼女が刑務官に
連れられて 、部屋に入ってきた 。



彼女は私達の目の前に座ると 、直ぐに私の顔を見て
口許を緩ませた 。

そんな彼女の表情を見て 、自然と視界が涙で滲む 。

あなた
生きていてくれてありがとう … っ
あなた
────── ベルモット 。

ベルモット
生きているだけで褒めてくれるなんて
私のフェアリーちゃんは何て
素敵な子なのかしら 。
ベルモット
Aww . Don't cry泣かないで ……
今すぐにでも抱きしめてあげたいわ 。
降谷 零
ベルモットが黒以外の服を着ている日が
見られるなんて 。
ベルモット
貴方は黙ってなさい 。

皮肉を言う彼に 、冷淡な返事をするベルモット 。

でもその返事はただ単に冷たい 、って訳では無く
彼女なりの優しさが滲んだ言葉 。

彼女の表情が冷静を装っているように見えて 、
少し柔らかいから 。声色が優しいから 。



バーボンとベルモットの今までの関係性が
垣間見える瞬間だった 。



ベルモットは彼に向けていた視線をまた私に移し 、
話を続ける 。

ベルモット
それで ?今日は何の用かしら 。
あなた
特に用は無いよ 、ただベルモットに
会いたかっただけ 。
あなた
あと … 今までのお礼が言いたくて 。

28年間 、ずっと私を愛してくれた彼女に 、

母親のような温かい優しさで傍にいてくれた彼女に

感謝の気持ちを伝えたかった 。



そう伝えると彼女は綺麗な瞳を大きく見開かせた 。

ベルモット
ほんと 、貴女は …

小さく息を吐き 、頭を抑えるベルモット 。

その溜息は呆れていたのでは無いと分かっている 。



私は硝子ガラス越しの彼女と向き合うように座っていた
椅子から立ち上がり 、彼女を真っ直ぐと見つめた 。


あなた
今まで … 本当にありがとう …っ 、



そして 、深く深く感謝の意を込めて頭を下げた 。






顔を上げると大好きな彼女は優しく微笑んでいた __











    「 Right back at you.こちらこそありがとう I love you ...愛してるわ

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