2つの国に傭兵として行くという長旅を終え、パロサントス国に一時帰国。
数日の休暇も一瞬で経ち、俺たちはまた傭兵として母国を出ようとしている。
母国に帰国したあと、ハイライトに煉さんも一緒に行動出来るよう許可書を貰ってきた。
問題なく許可書を貰ったことを、今もほっとしている。
列車に駆け込む俺達は次に傭兵として行く国、″ALLIN国″へと出発前する予定だ。
ああ、そういえばハイライトさんこう言われてたな。
指名制なんて珍しいものだから、びっくりしたけど… 一応覚えとくか。
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グレー1色に身を包んだ服装。ALLIN国の象徴の色。
ALLIN国の多くの戦争は、幹部直々に手を下すことが多く、資金面も、戦力も最高度も国。またしてもこんなにも強い国に雇われたのは、恐らく出発前にハイライトに言われたあの言葉だろう。
(らっだおくん達を傭兵として使いたいって言ってたから、期待に応えれるように頑張ってね〜)
きっとALLIN国に深い理由なんてないんだろう。
まぁ俺達はMOZU国で活躍した身。少しぐらい興味を示してくれたのかもしれない。俺はそう思うことにした。
衣食住は不自由なく、戦争までの日にちを過ごしている。
滞在時間は3日間。昨日と、そして今日、明日。
あと1日も過ぎれば戦争。餡ブレラ国の特訓期間10日間を過していたせいか、3日間がとても早く感じる。
そんなことを考えていると、この2日間姿さえも見せなかった幹部の無島かなが部屋へと入ってきた。
突然入ってきた無島かなに言われるがまま、俺ら後を着いていく。去り際に煉さんや皇帝達に心配されながらも俺は部屋を去った。
煉さんや皇帝達が心配するのもわけがある。ALLIN国は少し前から戦いに飢えているあまり火種をつくろうだろなんだのと、強い弱い関係なく無差別に戦争を吹っかけているらしい。
しかもその裏では拷問や変な薬を作っているとか…。
正直俺もこういう不穏な噂があるから着いていきたくはないが、しょうがない。
会話もなく沈黙が続く中、無島さんがピタッととある部屋の前で止まる。
…こういうやつはだいたい怪しい!!!いや入りたくないです。なんて言えない。見せたいもの?傭兵の俺に?あまりにも怪しすぎる。言動も、その張りつけたような笑みも。
仕方なく承諾する。いやそれ以外は許されない。
ドアを開けられ、恐る恐る部屋へ入ってみれば、部屋の中央に不自然に置かれた椅子が1つ。それ以外は何も無い。
俺は中を見て瞬時に思った。
この状況を問いかけようとした時。バタンとドアを閉められ、俺と無島2人だけの空間になる。
あぁ、俺たち傭兵を、いや俺を…?傭兵として呼んだのはこういうことなのか。
拷問か、はたまたなにかの薬か。噂は本当だったのかと今現実を叩きつけられている。
火種?戦争?まさか3日後起こすって言っていた戦争は…ALLIN国が起こすっていうことか?
いやいや、でも俺でどうやって火種をつくるんだ。
気に入られてる…?いつ俺が気に入られるようなことをしただろうか。確かにMOZU国の総統にセクハラはされたけど…。
そう言うとジリジリと俺に迫ってくる。無島が1歩1歩と歩んでくれば、俺は1歩ずつ後ろへ下がっていく。
ドンっと壁まで迫まれ、いつの間にか無島の手に握られていたナイフのようなもので俺を──
****ヴァンダーマーside
妙な手紙が送られてきた。たまに脅かしもどきで脅迫状などが送られてくることがあるが。
血塗れた封筒、そしてその中には一枚の写真。それには私が目をつけていた青井らだおが椅子に座られ、所々ナイフで刺さされたような痕跡があり、とてもぐったりしている様子の写真が入っていた。
ああ、きっと首を跳ねられたいやつがいるのだろう。まぁいい、その挑発乗ってやろう。確かALLIN国といったか。戦争は 明日だ。
****ウェスカーside
珍しくヴァンちゃん以外の手紙が送れてきた。鮮明についた血を見て目を細める。無心で手紙を開封してみれば一枚の写真があり写っていたのは私が欲しいと思っていた青井らだおが血まみれで写っていた。
挑発か、命を投げ出したいヤツがいるらしい。
いくら私でも手に入れたいと思った人材が、拷問されているとて戦争はしない。だが、青井らだおとなっては別だ。
こう決断をしたのには理由がある。
数日前ハンクに面白いやつを紹介された。
話を聞いてみればどうやらヴァンちゃんが言っていた青井らだおと言うやつらしい。
10日間見張っていて、どうやら私は好奇心に駆られる生き物だと再確認出来た。
あの10日間らだおを見ていたが体力は少ない、体は華奢。こんな奴がどうやって戦場を生き抜くのかと疑問に思った。
だがヴァンちゃんが言うには、盤面をひっくり変えしてしまうほどの有力な人材だと。
考えた時は率直に思ってしまったよ。欲しい。
手に入れたい、と。このギャップにやられてしまっまのだ。
だがら、私はこの挑発に乗り欲しいと思ったのもを全て私が奪う。そう決めた。
****無島side
効果は抜群。予定通り強国のMOZU国と餡ブレラ国から戦争の予告を知らされた。
方法はなんだっていい戦争が、ボスが望むならこれでいい。
待とうじゃないか明日を。楽しい時間を過ごそう。
無島からの拷問が終わって、俺は部屋を出た。
この事はお前の仲間には言うな。と釘をつけられ助けも求められない。
傷は上半身の首から下だけを中心的に抉られ、人には気づかれないような位置にある。
俺が火種になる戦争にみんなを巻き込みたくない。そう思うことしか出来ない。できるなら逃げて欲しい、だってMOZU国と餡ブレラ国の2国を相手にするのだから。
部屋に着けば大丈夫だったか、と声をかけられ大丈夫としか答えられなかった。
煉さんやミンドリーはなにか感ずいたのかゆっくり休めと俺をベットに寝かせた。
俺はそのまま重い瞼を閉じることにした。
目を開ける。体感で1、2時間しか経っていないように感じたが、実際起き上がってみれば12時を回っていた。
周りを見るも誰もいない。でも何やら周りでドタバタと足音のような、いや剣が擦り切れるような。
まるで戦場のような。
バンッ!と荒々しくドアが開いたと思えば、珍しく焦っているミンドリーに、言葉を返す間もなく担がれ部屋を出ていく。
どうやらなにかに巻き込まれているらしい。もしかして今回の戦争に関係が?
ミンドリーに担がれゆらゆらと揺れる体に身を任せていると、後方から拳銃の音が聞こえミンドリーの足を掠める。
バッと前を向けば拳銃を構えているMOZU国の総統ヴァンダーマーが立っていた。
もしかしてALLIN国内まで来ているたということか。
よりによって総統に会うとか…。
そんなことを考えている隙にも、何発もミンドリーの腹部、足に向けて2発3発と撃ってくる。
掠めていた銃弾がドリーの脇腹を貫通する。痛みの勢いで倒れたドリーを支えるように担ぐ。
ヴァンダーマーはドリーが倒れたのを確認し、撃つのをやめこちらへと歩み出してくる。
見渡しがよく、長い廊下のせいで1歩1歩と進んでくるヴァンダーマーを見てドクドクと心臓が荒く動く。焦りと不安のせいで変な汗が出る。
卑怯、卑劣、よく見てきたよ。偉いヤツらはいつもそうだ。下の奴らを見放し駒として、戦場へと投げ出す。
だから俺達は、平和な国にしようとパロサントス国で、3人で総統になって平和な国を創ろうとしていたのに。いつか取り戻すと来てたんだ4人で。平和な日常を。
歯向かおうと、腰につけていた剣を手に取ろうとしたその瞬間、バンッと音がなったかと思えば銃弾が俺の真横をとおり、ヴァンダーマーの肩に直撃する。
勢いよく銃声が聞こえた方を振り返ってみれば
この戦争の元凶ALLIN国の総統MonDがいた。
両方やる気満々のようだ。もういっそ俺を置いて別の場所でやってくれ。
するとこの混乱した状況に、さらに混沌を呼び寄せる物が飛んできた。
空中で爆破したそれは勢いよく散る。
三国の強国がひとつの場所に集まった。どう考えたって異例だ。会議をしに来たわけでもあるまいし…。
どうかもう俺関連で争わないでくれ…!!
祈りなのか、願いなのか、 願望なのか…そんなことはもうどうでもいい、早くこの状況終わらせてくれ!!
メガホンでそう言うのは俺たちの国を傭兵営業として機能させたうちの1人のアドミゲスハン。
そう言うとぞろぞろと軍隊を連れてALLIN国へと侵入していく。
ほんとうに…もうこれ以上は
俺は声がかすれるほど大きな声で叫んだ。
…心の中で。
****
大混乱の戦争から数ヶ月…。
あの日が懐かしいだなんて思えるほどの月日が経過した。
今日は忘れられない一日になると、確信している。なんだって、ずっと夢だったパロサントス国の総統になることになったのだから。
この数ヶ月間色んなことがあった。いや、正確には数ヶ月前か。
あの出来事がきっかけでオレは総統になれることが決定したのだ。まぁ、それは″押し付け″とも言い方を変えれるが。
すると、どこからか聞き慣れた声が遠くから聞こえる。まぁ何となく誰か想像出来るが…
ああまた始まったよ3強国のラブコール。さっき押し付けられたってのは言葉通り押し付けられたのだ。
まぁ成り上がりの総統だとしても俺は嬉しい。1部の戦争を起こそうとしてくるやつがいるけど、俺は絶対にしない。必ず上手く撒いてみせる。
なんせ煉さんと皇帝達に誓ったからな。
平和な国にするって。皆で約束したから──
✍️🔥
皆様どうも@あぎょうです。
皆様ここで読んで頂きありがとうございます!stgr軍パロはここで完結とさせていただきます。
前にも言っていたのですが、[リメイク版]を出そうと思っております!
これを第1弾とし、次に書く[リメイク版]を第2弾として書かせて頂きます。
第2弾と言っても続編ではなく完全リメイクとしてやらせてもらいます!
自分もまだ物語の構成など甘い所をきちんと書きたいと思い、早めの完結ですがご了承ください。
第2弾stgr軍パロは今回の第1弾より甘々で書きますのでお楽しみに〜!
【追記】↓













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。