私はごく一般的な家庭で普通に育った
それなりに幸せだった
今思うと本当に、あのころが1番幸せだったんだろうな
16歳の夏
部活を終えて帰路に着いた私は何故か嫌な予感がしていた
全身から汗が吹き出している。その汗のせいで制服が肌に着いて気持ちが悪い。
底知れない不安に包まれる
急いで家に帰ろう
家のドアを開けると見る影もなく荒らされた玄関が目に入ってきた
この悪い予感は正しかった
家の奥に入る
目に入ってきたのは
快楽に顔を歪ませる化け物
と
対照的に恐怖に顔を歪まし、拘束されている家族
目の前の状況に頭が追いつかない
私はその場に尻もちを着いた
視界がぼやける、はっきり見えるの繰り返し
気付かぬうちに恐怖を抱き、泣いているのだ
父がこちらを見て必死に首を振っている
逃げろと言っているのだろうか?父の口は塞がれていて分からない
机には湯気のたった味噌汁、炒め物、ご飯、
当たり前の日常が行われるはずだった場所
唐突に壊された幸せ
化け物は私の方を見ると
ニタッ
と、笑ったように見えた
化け物の手は父の首を掴む
そのまま高く父の体を持ち上げ…
ゴキ
鈍い音が響き、父の四肢はピクピクと痙攣している
そしてやがて動かなくなった
母は泣き叫び、兄弟は泡を吹いて気絶している
目の前で母、兄を殺された
次は弟が襲われる
そんな時に現れてくれた救世主













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。