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第8話

心の傷
「本条さんおはよ。」

「おはよー蒼君。」

いつしか僕達は一緒に登校する仲になっていた。

「なんか不思議だね一緒に登校するって。」

「ほんと。でも僕と登校しないとまたトラックに突っ込んじゃうから君。」

彼女は少し照れくさそうに笑う。

「ありがとう心配してくれて。」

そう言い、髪を耳にかける。

彼女の癖だ。

髪が耳にかけられ、耳が見える。

その耳はいつも桃色に染まっていた事に僕はこの時気付かなかった。

「本条さん、それ。どうしたの?」

癖の仕草をする時に袖から絆創膏が見えた。

「あ…ちょっと、手首痛めて…」

彼女の表情が暗くなる。

「……ちょっと見せて。」

僕は半ば強引に彼女の腕を引っ張った。

「これ…血が滲んでる。」

「…っ」

「…なにしてんの?」

「こっ…れは…ちがくて。」

「違くない。どうして自分を傷付けたの?」

「…っ蒼君には関係ない!!」

と、彼女は僕の手を引き裂こうとする。

僕は彼女のもう片方の腕も掴んだ。

「関係ないわけないだろ!!」

僕がいつもより強い口調で言うと彼女は少し怯んだ。

「…僕じゃ、だめなのか?」

「!そういう訳じゃ…」

「…生きろ。僕が君の生きる理由になってみせる。」

そう言った瞬間ー

彼女の寿命が3日。





延びたのだ。