武道視点
マイキーくんに呼び出されてヒナと武蔵神社に来ていた。
すると、どこからともなくバイクの音が聞こえ、特服に身を包んだ不良がわんさか集まってきた。
絡まれているところを三ツ谷くんというらしい人に助けてもらい、マイキーくん達に会った。
あ、と俺たちは目を合わせた。
その後、エマちゃんの下着姿を見た事がヒナに伝わり俺はめちゃくちゃ怒られた。
そんなやり取りをしていると、
とうとう集会が始まるみたいだ。
マイキーくんが階段を上り、1番上に着いたとこで止まる。
ドラケンくんと瑞希くんは少し下の段の両端に立った。
あれだけ騒がしかったのに、今ではピリピリとした雰囲気が漂っている。
マイキーくんがそういった瞬間……背中に衝撃を受け、思わず前に倒れ込む。
後ろを振り向くと、顔があり俺を覗き込んで睨みつけていた。
俺が困惑していると、三ツ谷くんが助けてくれた。
どうやら喧嘩賭博の件だったようだ。
三ツ谷くんが説明していたがパーちんという人は分かってない様子だった。
そのまま言い合いしてると
ドラケンくんと瑞希くんが声をかけてくれたおかげで何とかなった。
隣にいた三ツ谷くんに何となく話しかけてみる。
それから、三ツ谷くんは詳しく説明してくれた。
パーちんのダチはそのメビウスの連中に袋にされたらしい。
しかし、そこに瑞希くんが入りメビウスの連中をノシて、助けたそうだ。
一緒に被害に遭いそうだった彼女も瑞希くんが助け、2人とも大事に至らず、彼女の方はもう日常生活が送れるくらいには回復しているらしい。
最悪の展開を想像して、思わず顔をしかめる。
三ツ谷くんも同じ気持ちだったようだ。
そんなやり取りをしているとマイキーくんの声が響いた。
その声を皮切りに、雄叫びのような歓声が耳をつんざく。
マイキーくんがそう言うと、瑞希くんが階段を降りてパーちんの方へ向かう。
みんなが抗争が決まった勢いのままバイクを走らせていく。俺とヒナは2人取り残された。
武道視点
俺はベッドに入って考えていた。
どうすればドラケンを救えるか、どうすれば……
そう考えている内に俺は寝入ってしまった。
白井瑞希視点
俺は誰も居ない家に帰り、風呂に入ってご飯を食べて日課である日記をつける。
日記と言っても、情報の整理をしたり見返したり、追加で書き込んだりするノートなのだが。
メビウスの8代目総長は長内という奴で
名前は長内信高、俺らの2個上だから1988年生まれ、身長は182センチ、ボクシングをかじってる。
プロフィールを見て俺は溜息をつく。
負ける相手では無いけど、なにか違和感を感じる。
ここで言うクサいとは匂いのことではなく、何か裏がありそうということだ。
何なのかは全く検討がつかないけど。
明日は情報収集だな、と思いながら俺は電気を消し、眠りに着いた。
白い空間にいた。
終わりが見えないほどの地平線。
ただそこを歩き回っている。
するとさっきまで聞こえなかったはずの、子供泣き声が響いた。
しくしくと子供にしては静かな泣き声だった。
声の方に歩くと、1人の男の子が座り込んで泣いていた。
切りそろえられてない白っぽい髪に少し汚れた服。
年齢的に4歳くらいの男の子。
その腕には痣や切り傷、小さな火傷の跡のようなものが見える。
この子を俺は知っている。
ただひたすらに謝る男の子。
ごめんなさいごめんなさいと何度も何度も。
その言葉に、その姿に、胸が苦しくなる。
胸を押さえる。でも苦しさは消えてくれない。
泣き止む様子を見せない男の子に容赦ない言葉が浴びせられる。
「この化け物。なんだよその見た目は」
「あんたなんか産まなきゃ良かった。あんたさえ居なければ」
「おい、化け物が来たぞ!行けー!化け物は退治だー!」
「あのさー普通にできないわけ?」
「先生も困るのよ、その見た目だと。怒られるのは先生なの、分かる?」
「消えてよ!お母さんなんて呼ばないで!」
「キモイんだよ、その髪の色も目も」
「「「「「「「この化け物」」」」」」」
その男の子の傍にしゃがみ込んだ。
陶器を扱うように、包み込むように、その小さな身体を周りから隠すように男の子を抱きしめた。
変わらずごめんなさいと繰り返す男の子に、周りの心無い声が聞こえないように必死に呼びかける。
果たしてそれは本当に男の子に向けたものだったのか、自分に言い聞かせた言葉なのか。またはその両方なのか。
分からないほど、大丈夫とひとりじゃないを繰り返す。
大丈夫、ひとりじゃない。
ひとりじゃない。
大丈夫、ひとりじゃない。
ひとりじゃない………よね。
どうも、作者の[布団から出れない]です。
ここまで読んで下さった方々、ありがとうございました。
プリ小説で小説を書くのは初めてでまだまだ慣れないことが多いですが、少しでも多くの方が楽しんで読んでいることを願うばかりです。
今回、少し補足と言いますか作者のこだわりがあったのでこれを読んで、また、読み返してくれたらなーと思います。
最後、瑞希くんが過去の自分と出会うシーンがあったかと思いますが、あそこの「ひとりじゃない」というセリフ。
あそこは敢えてひらがなで表記させて頂きました。
理由は、皆様自身で解釈して欲しかったからというものです。「1人」なのか「独り」なのか、それ以外か。
これを読んで、それに気付いた方はもう一度読み返してみてください。それだけです。
スクロールお疲れ様でした。
今後とも、この作品をよろしくお願いします。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。