第16話

さよなら私たちの太陽
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2024/02/23 13:09 更新
※アバンティーズエイジさんの事件を書いたものになります。不快に感じる方はこの時点で、このページを閉じてください。













あなたは必死に頑張って、半年間の留学から帰り
りくの家族とツリメを除く、アバンティーズのみんなと
サイパンへ旅行へ行った。
楽しく過ごして、無事に帰るはずだった。








サイパンへ旅行へ行くことになり、綺麗な海を眺めて過ごしていた。
正月を海外で過ごすなんて初めての経験で
あなたは正月を水着で過ごせるなんて思ってもみなかった。

筋トレをルーティーン化した、りくは
細マッチョになっていて、あなたは彼を直視できないでいた。
アバンティーズのみんなもなんだかんだ
スタイルが良く、あまりそんなに凝視するものでもないから、視線が困ってしまう。






あなたの水着姿をみて、ホクホクしているのは
りくだけじゃなくて、アバンティーズ皆んなも同じだった。
でも、彼女に触れられるのは、りくだけなので
羨ましかったりする。
リクヲ
いーなー••
俺も彼女ほしー
すしりく
えへへー。
俺のなんで!
エイジ
見せつけんなー。
あなたはなんだか、今日はエイジのことから
目が離せなかった。普通にみんなと楽しそうに遊んでいるだけなのに•••胸がザワザワして
仕方なかった。
あなた
エイジさん。
エイジ
ん?どうしたの?
あなた
あ•••いや。
連れてきてありがとう。
私、海がすごく綺麗なところ初めてで••
嬉しい
エイジ
あなたちゃんも、フランス留学お疲れ様だったからさ、一緒に誘ったんだよー。
それに、可愛い水着も見れるかなーって思って
あなた
それ、りくが聞いたら怒るよー?
エイジさんなら、すぐ彼女できそうだけどね。
エイジ
えー?あなたちゃんみたいないい子現れるかなー?
あなた
私みたいなのは、ともかく
エイジさんに、似合う人はいると思うけど••
そう簡単には行かなそうだけどねー
と彼は笑った。
そうして、もうちょっとだけ遠くへ行くねーと言い残し、あなたはエイジを見守っていたが



海の様子が変化していく。
背中がゾワリとして、咄嗟に声を出した。




あなた
エイジさんっっ!!!
戻ってきて!!!
エイジ
っ!?
助け•••!
波が彼をあっという間に飲み込んで行く。
あなたは彼の元へ走り必死に泳いで行く
危険なのは百も承知だった。
何も考えないで、手を伸ばす
エイジの伸ばされた手に届かず、あなたは
波に押し戻された。
すしりく
えいちゃん!!
あなた!大丈夫!?
あなた
私は大丈夫!!
エイジさんがっっ!!
すしりく
えいちゃん!!
あなた
エイジさんっ!!
海に沈んだエイジを目の前に、何もできなかった
りくとあなたはエイジの名前を叫ぶしかなかった










病院に搬送された時には、彼は意識がなく
息を引き取っていた。
信じられなかった。
涙も出なかった。




あなた
みんな•••ごめん。
私が••引き止めてれば••
すしりく
あなたは悪くない。
悪くないよ。
あなた
だって!!
私が••1番近くにいたのに••!
なのに••!!
ただ眠っているような
穏やかな顔。息をしていないなんて
本当に信じられない。
そらちぃ
あなたちゃんだって、俺らだって予想できなかったよ。
あなたは自分を責めずにはいられなかった。何もできなかった。





優しく見守ってくれた、あの笑った顔も
いつも助けてくれて、一緒に悩んでくれて
自分に対して、本気で好きだと言ってくれた
そんな生きるべき人を止められなかった。










あなた
私••エイジさんに何も返せてない。
沢山••優しさくれて、助けてもらったのに
何一つ••返せてないっっ!
すしりく
俺もだよ••
えいちゃんに、何も••してあげれてない
2人を祝福してくれ、エイジから贈ってくれた
ネックレスは彼の形見となってしまった。












日本に帰国し、エイジの両親も悲しみに暮れていた。あなたは彼の両親に頭を下げた。
怒りをぶつけられる覚悟はしていた。
あなた
エイジさんを引き止めることができず••
申し訳ありませんでした••
エイジ父
君があなたさんか。
良くエイジが話してたよ。
すごく良い子だって。
あの時も、危険を省みずにエイジを泳いで助けに行ったって
聞いてるよ。
助けようとしてくれた
貴女を責めるところなんてない。
ありがとう
あなた
••••私••何もできませんでした。
エイジさんは沢山、私のことを助けてくれて
何も••エイジさんに返せてない。
生きるべき人で、とても優しくて
太陽みたいな人で••
彼女の肩を優しく叩き、涙をこぼすあなたに
笑いかけた。
どこまでも優しい、エイジの両親に
あなたは頭を下げることしかできなかった。













葬儀が終わり、アバンティーズのチャンネルでも、エイジのことを話す、残された3人の姿。
何もする気力もなく、ただただ虚無感に襲われた。
りくも、それは同じで兄のように慕っていた
かけがえのない存在がいなくなってしまった。
すしりく
あなた。ご飯食べれる?
あなた
うん••
食事にも喉が通らず、体も鉛がついたように
動くことができない。
あなた
りく••
すしりく
ん?
あなた
ありがと。
すしりく
うん。あなたも無事でよかった。
あの瞬間、えいちゃんのこともそうだけど
あなたが海に飲み込まれそうで、背筋が凍った。
たぶん、えいちゃんがあなたのことを守ってくれたんだよ。
あなた
そっか。
すしりく
俺もすごく悲しいし、寂しいし
しばらくは時間がかかると思う。
あなた
うん
すしりく
今すぐじゃなくていいから
ちょっとずつ前に進も。
一緒に。
あなた
うん。そうだね。


かけがえのない存在との別れを
時間をかけて、向き合うしかない。
それはいつになるのか、わからない。





今は、自分の気持ちに正直に
涙を堪えることはしないと、彼らは決めた。

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