旅人さんも余裕がなさそうな目をしていて
私も本能のままに応える
喘ぎ声が止まらなくて、
何か聞かれても頷くだけで必死だった
最後、0.01mmの壁越しに放たれたのがわかった
たぷたぷに入ったゴムを結ぶ姿を思わず
みつめてしまう
ふと、テーブルに目をやると
先程食べた後の食器がそのままだった
洗い物する時、カピカピにこべりついて
洗いにくそうだな なんて考えていた
先にシャワーを浴びていた旅人さんが
タオルで髪を拭きながら覗き込んでくる
ワックスで固められていた髪が乱れていて
すこしセクシーな姿に
あ〜好きかもしれない なんて考えながら
お風呂をどうするか考える
正直、身体のダルさ的には
今すぐにでも瞳を閉じて寝付きたい
現実的な事を考えると今入るしかない
重い腰を上げ浴室に入る
ベタベタになった身体を洗い流す
経験値がそんなになくたって
友人からの話で知識だけはある
これは 一夜の過ち だってわかってるけど
変に意識してしまう
どうせ今日で終わるならと
バスタオル1枚で飛び出して
押し倒しても この反応
私指導で初めて行動に移してみた
シラフにも関わらず 大胆すぎる行動
それからリビング、お風呂場、ベッドへと
場所を変えながら抱かれ一晩を過ごした
初夏の暑さのせいにしておこうと
朝方 自分の部屋に戻って戒めに水シャワーを浴びた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。