ボク が 元々 いた はず の 世界 は 、
約 一割 程度 の 人達 は 魔法 が 使えた 。
十人 に 一人 、 別 に そこまで
特別 な 存在 では なかった けど 、
少し だけ 贅沢 な 暮らし が 出来た 。
魔法 が 使える 仲間 同士 で 、
豪華 な 家 で シェアハウス 。
とは 言った もの の 、
豪華 なの は ソファ やら 机 やら 棚 やら で 、
電気 とか ガス なんて 全く 通ってない 。
自分 たち の 魔法 で 出せ 、
というのが 当たり前 だった 。
人 に よって 使える 魔法 は 様々 で 、
ボク は 水 に 氷 を 目 の 前 に
出す こと が 出来た 。
これ も 、 別 に 珍しい 能力 じゃ
無かった けど 、
魔法 と 一緒 に 過ごしてく 日々 は
確か に 楽しかった 。
ぼん っ
世界 は 全然 違った けど 、
こういう くだらない ノリ とか
テンション って 言うのは 、
多分 こっち の 世界 とも
さほど 変わらない と 思う 。
この 時 は 、 魔法 が 使える から
特別 どう って 言う のは 、
一切 無かった 。
一般人 から しても 、
企業 の 中 で ちょっと だけ
立場 が 上 の 人 たち 、
程度 の 感覚 だった と 思う 。
ボク 達 から しても そう だった し 、
ただ ただ 平和 で 幸せ な だけ だった 。
… … … … この 時 は 。
まさか 、 魔法 が 使えた こと を 、
後悔 する 日 が くる なんて 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。