賃貸住宅にて
奥の部屋にも届くよう呼びかけたが、返事がない。
さては寝てるのか?
部屋を隅々まで探したが、誰もいない。
誘拐か、それとも自分でどっか遊びに行ったか…
後ろに立っていたのは悪信教のNo.2である。傲慢大司教だった。派閥が違うから会ったのは1、2回程度だが、存在感の大きさに圧倒されたのを覚えている。
大司教が本当は何を考えているのかは分からない。
聞いたとしても疑問は解決しないだろう。
そう言って部屋を後にした。
今思ったが、不法侵入で訴えられるんじゃないか?
悪信教東京支部
4つか〜多いのか少ないのかはよく分からないけど……何か凄そう!
日本語全く喋れない私にとって、それはまずい。
そもそも勧誘の仕方とか全然分かんないし……
…頑張れば防げそうだ。
殺す事は嫌だから生け捕りの方向で進めよう。
さらっととんでもない事を聞かされた気がする……
路地裏にて
それから通行人に聞いて回って、何とか路地裏に辿り着いた。母国語が全然通用しなかったのは痛かったかな……
路地裏に入り、向かって大きな声で叫んだ。
すると、ぞろぞろと何か人がこっちに来ている。
フュイートって人の名前を叫ぶと、私の背中の方から銃声の音が鳴り響いた。
舌打ちと共にまた銃声が鳴り響く。
感覚で悪師権を使えて良かった。
考えが甘かった。暴力団なんだから、和解出来ない可能性が高いことを全然考えられていなかった。
相手は何度も銃を発砲してくる。キリがないと判断して、奥の方へと向かった。
暴力団本拠地
アクアウォールを纏ったまま奥へと走り、道中で数十人から銃を撃たれたけど何とか逃げてきた。
悪信教の名前を出した途端、何か気配が変わった気がした。
その瞬間、扉が勢い良く開き誰かが部屋に入ってきた。
次の瞬間、火が燃え盛る音がして下っ端らしき人の悲鳴が聞こえた。
ゆっくりと、悲鳴が段々小さくなり肉が焦げるような匂いがして、思わず鼻を摘んだ。
当たり前のようにフュイートはそう言い放った。
狂っている。躊躇なく人を殺す彼が怖くて、足が震えていた。
逃がしてくれる気は無さそうだ。軽い気持ちでこれをやる事にした過去の自分を呪った。
水と火が衝突して火が消火された。フュイートは軽々とそれを避ける。
何か嫌な予感がする。
水のバリアが蒸発したその瞬間、街が燃えたあの時と同じ様な熱を感じ……包帯がその熱で溶けた。
いきなり見えるようになった視界に感動する余裕もなく、ただ混乱して相手を見た。
相手はどろどろになって溶け、その場には火と溶けたフュイートだったものが残った。
私は……人殺しになったんだ…フュイートと……同じ…
恐る恐る振り返り、ハクホーは驚いた表情をしていた。私の顔を見て、色々理解したのか手を握ってくれた。
しばらくはハクホーが私が落ち着くまで傍に居てくれた。
落ち着くまでの間は、ハクホーが後処理をしてくれた。
拠点にて
言葉に甘えて、私は1度眠ることにした。軽い気持ちで入るんじゃなかった。
to be continued……
何か予定より暗くなったわね。
特に質問は来なかったのでちゃんと伝わってると解釈しておきましょう。
戦闘シーンはムズい。短いし。シェインファンの方ごめんなさい。
水が蒸発する温度って100℃らしいね。
元々堕天解放、神域解界収集つかなそうだから、なしにしようかと思ったけど場合によっては出るかもしれない。
次回はシェインちゃん救済するのでお許しくださいm(_ _)m
アンケート
神域解界とか堕天解放って見たい方居ますか?
見たい(両方)
79%
見たい(堕天解放)
1%
見たい(神域解界)
12%
見たくない
7%
投票数: 73票
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!