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第1話

屋 上 の 少 女
354
2020/06/16 01:39
少年…?
少年…?
……やあ、僕。一人かい?
相川真冬
相川真冬
………どどど、どうして此処に!?
少年…?
少年…?
ん?僕の事か?
学ランを着た其の少年は、やけに女っぽかった。
此処は男子校だ、女学生なんかが居るわけがない。だから、此の学校では浮いてしまう様な子だった。

何処と無く大人な雰囲気を纏った彼は、長い髪を又女の子っぽく結んでいた。何故か、それが良く似合う。何故かは、分からなかったが、素敵だ、と思った。白い髪が日光に反射して、凄く綺麗だ。其の姿に魅了され、胸を締め付けられる感覚が走る。
少年…?
少年…?
…?僕、やっぱり変?
相川真冬
相川真冬
あっ、いや、そうじゃ、なくて…
失礼だ。
男性に綺麗ですね、何て言えない。僕なんかは更に言っちゃいけない。だって、僕は虐められっ子、他の人に反感を買う様な事は絶対にしてはならない。

僕には、人を褒める権限すらないのだ。
少年…?
少年…?
大丈夫さ、不良っぽいが───一寸違う。
一寸?って、どういう事だ…?
…いや、そんな事はどうでも良い…、僕は、
相川真冬
相川真冬
僕、死に来たんです
───────────────────────
死にに、か。
君にはまだ早い…、死など、まだ迎えるのには、早い。
少年…?
少年…?
………君には、自分の命の尊さを感じた事が無いのか?
相川真冬
相川真冬
感じるも何も、僕に価値なんか………
少年…?
少年…?
私には此処での価値などゼロだ。
それもそうだ。何故なら私は──────


















"女"だから─────────────────。

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