第27話

episode 25
814
2025/06/23 13:14 更新
帰ったぞ。
あなた
………


ガチャンと
ドアを乱暴に閉める父。




帰ってきてしまった。あの呪いの家に。
あら、おかえり…って。
ほんとに帰ってきたのね。



頭の上からつま先まで
舐めまわすように私を見る母。



あなた
(…そんな目で見るなら
迎えに来ないでよ。)



こんな家。1秒だって居たくない。


早く、私の本当の家へ帰りたい。


私の居場所はここじゃない。
ほら、何とか言ったらどうなの。








あなた
…帰して。
は?


無意識に、声が出ていた。
あなた
帰して。私をあの施設へ帰して。






力強い声だった。









自分でもびっくりするほど
力強い声が出た。
…あんた。
見ない間に随分と生意気になったわね。







私のことが気に食わなかったのか

吐き捨てるようにそう言う母。









勝手に捨てて








勝手に迎えに来て








自分勝手な人達。







キッと

下から睨んだような目で
母を見る
は?
何?何その目。
生意気なのよ。
その目、潰してやろうかしら。



ゴンッ
あなた
……っ



父に殴られた方とは反対の頬を




次は母に殴られた。
あなた
……ィッ


ツーーと
頬から血が流れる。




母の長い爪が


頬に刺さったようだ。
その目。その鼻。その口。
全部が憎たらしいわ。




じゃあなんで

迎えに来たの?















ポタッポタッと


血が床へと落ちる。
オイ。やりすぎんなよ。
気絶されたらめんどくせぇんだよ。
チッ。わかってるわよ。
こいつはもう
ストレス発散の道具でしか価値がないんだから。



吐き捨てるように言う母。





汚いものを見るかのような目で


ぐったりと倒れている私を見下した母は





私を横目に何処かへと行ってしまった。













あなた
(…頭がクラクラする)



殴られた衝撃で頭を打ったからか



頭がガンガンと痛む。





















あなた
(意識、飛びそう。)
私はそっと、目を閉じた。

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