〈 あなた said 〉
地下階のある部屋で、50冊目を捜す私たち。
50冊目の特徴は、
・表紙が “黄色”
・模様の糸が 銀色”
・模様が他の49冊とは “違う”
の3点。
50冊目の眠る場所の候補は3か所で、色組ごとに捜すことにした。
私は赤組。
私たち赤組は、部屋の一角の図書室のような場所が担当。
私がここだと目星をつけたのは、本が多いから。
隠しやすいし、誤魔化しやすい。目もくらむし、1冊1冊を見ていると時間がかかるし。
横も楯も長いこの棚に何冊の本があるのか数えるのも、きっと大変。
学校の大きな図書室内の冊数の2倍は超えると思うな。
< ないこ said >
真ん中3棚に入っている本の主なジャンルは、生物らしい。
棚から引き出す本の表紙には、虫や恐竜や人間なんかがかいてあるものがほとんど。
人間の表紙は、さっきの見た後だし怖いな、……w
9棚は円形に並んでおり、その中心には巨大な机が3台置いてある。
3台ずつ使うか、…。
うん、やっぱり、ここのジャンルは生物みたい。
そう言って、その本の表紙をめくってみせる。
これは、題名から考えて、生物の本だ。どこにも不思議はない。
でも、…………。
約5cmほども厚さのある本。
その中身は、5000ページほどの紙があるのに対し、文字一つもない、ただの白紙だった。
どうやら、何か思うことがあるらしい。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。